犬に運動を絶対させてはいけないタイミング4つ 楽しそうでもダメ!その理由と適切な対処法をご紹介

犬に運動を絶対させてはいけないタイミング4つ 楽しそうでもダメ!その理由と適切な対処法をご紹介

犬にとって運動は大切なことですが、絶対にさせてはいけないタイミングがあることはご存じですか?愛犬の命と健康を守るために、把握しておきしょう。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬に運動を絶対させてはいけないタイミング

走っている白い犬

犬に運動をさせてはいけないタイミングは、日常生活の中にあふれています。愛犬を守るためにも、ぜひそのタイミングや理由を知っておきましょう。

1.食後や大量の水を飲んだ後

運動のタイミングとして、日常生活の中で気をつけておきたいのが「食事の後」です。

各家庭の生活スケジュールは様々で、なかには食事のすぐ後に散歩に連れて行っているという家庭もあるかもしれません。

しかし、食後の運動には犬の命を脅かす可能性があるということを知っておいてください。

ご飯を食べて胃の中に多くの食べ物や水分が入っているとき、その状態で激しい運動をすると、腹痛や嘔吐を引き起こすことがあります。

さらに、胃が捻じれてしまい、「胃拡張胃捻転症候群」を発症する危険性があるのです。

この疾患は、胃の周辺組織に血流障害が起こって、組織が壊死してしまうもので、発症から数時間のうちに死に至る可能性がある恐ろしい疾患です。

「胃拡張胃捻転症候群」発祥の原因は様々なことがあるとされていますが、食後や大量の水を飲んだ後に運動することは大きな要因のひとつだと考えられています。

大型犬ほど起こりやすいともいわれていますが、小型犬であっても起こる可能性はあるので、犬種や年齢を問わず食後の運動は避けてください。

犬の胃の中に入った食べ物が消化されるまでには、約2時間ほどかかるとされています。そのため、食後2時間ほどは激しい運動を避けておくと安心です。

2.ワクチン接種の後

狂犬病予防や感染症予防の混合ワクチンなど、犬は年に数回注射を打つ機会があります。そして、獣医師からもワクチン接種後はしばらく安静にするよう指導があると思います。

軽い散歩程度であれば問題ありませんが、息が上がるほど激しく走り回るような運動や遊びは控えるようにしましょう。

運動によって絶対に問題が起こるわけではありませんが、体温や脈拍数が上昇するなど心肺機能の過度は働きによって副作用があらわれる可能性があるからです。

ワクチン接種は体の免疫機能に影響を与えるため、できるだけ激しい運動を控えてトラブル予防に努めてください。

3.体調が悪いとき

犬の体調が悪いときも、運動を避けるべきタイミングです。

あきらかな病気やケガをしているときはもちろん、普段は食欲旺盛な犬がご飯を食べたがらないときや嘔吐下痢、咳などをくり返しているときも激しい運動は控えてください。

嘔吐・下痢は犬によく見られる症状で、「よくあること」と慣れてしまっている飼い主さんもいるかもしれませんが、嘔吐・下痢をしているときは体力が低下しやすいと考えられています。

また、脱水にもなりやすいので注意が必要です。

体調が悪いときは、運動させることよりも体調の回復を優先させてください。

嘔吐や下痢程度であっても、何度もくり返すようであれば動物病院を受診して相談しましょう。

4.犬が動きたがらないとき

愛犬がいつもに比べて寝ている時間が長い、散歩や遊びに誘っても気乗りしないなど、普段とは違う様子が見られるときは、運動を控えてしっかりと観察するようにしてください。

まだ明らかな体調不良には至っていなくても、犬自身が体の不調や異変を感じて、あえて休もうとしていることも考えられます。

動物は体に痛みや異変が起きたとき、安静にして休むことで回復をはかります。そのため、犬の様子に変化が見られたときは、体調の変化が起きている可能性も十分にあるのです。

そのようなときは運動を休ませて、犬の全身を目と手でチェックするようにしましょう。

また、食欲や排泄物の状態なども確認し、体調の把握に役立ててください。

まとめ

散歩をしているジャックラッセル

犬にとって運動は、生活の中でも大きな楽しみのひとつです。

体力やストレスの発散ができるだけでなく、飼い主さんや他の犬とのコミュニケーションツールにもなるでしょう。

しかし、運動させるタイミングを間違えると、犬の健康を損なう可能性もあるので十分に注意してください。

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