興奮させなさすぎもNG
愛犬の幸せは、飼い主さんにとっての幸せです。そのため、愛犬が喜ぶ姿は、飼い主さんにとって何よりうれしいことですよね。
しかし、愛犬のテンションが上がりすぎてしまうと、飼い主さんの言葉が耳に入らなくなり、犬自身が危険な目に遭ったり、周囲に迷惑をかけてしまったりするため、愛犬のテンションコントロールは、飼い主さんにとって重要な役目の一つです。
ところが、中には無意識のうちに愛犬のテンションを下げてしまうような行動ばかりしてしまう飼い主さんも。愛犬はいつもテンションが低くなり、退屈で寂しい思いで暮らすため、飼い主さんとの距離はどんどん遠ざかるばかりです。
愛犬のテンションを上げすぎてしまうのは良くありませんが、テンションが下がることばかりしてしまうのも問題です。飼い主さんが、無意識にやってしまいがちな、愛犬のテンションが下がってしまう行動をご紹介します。
愛犬のテンションを下げる飼い主の行動
1.無関心
飼い犬にとって、飼い主さんは信頼のおける数少ない仲間です。そのため、犬は飼い主さんから認められたいと強く願っています。
しかし、飼い主さんが愛犬に関心を向けてあげない状況が続いてしまうと、愛犬はテンションが下がりすぎた上に、飼い主さんから愛されることを諦めてしまいかねません。飼い主さんの無関心が続くことは、愛犬の生きがいを奪うことです。
2.不機嫌な態度を隠さない
犬と人は、言葉を交わすことができません。しかし犬は、飼い主さんの表情や仕草、声のトーンなどから、微妙な感情も読み取ってしまいます。
飼い主さんが不機嫌な気持ちを隠さずに、そのまま態度に表していたら、犬も楽しくなくなり、テンションが下がってしまいます。それが続くと、常に飼い主さんの顔色を窺うような性格になってしまうこともあります。
3.褒めない
犬は飼い主さんから関心を向けられるだけではなく、「褒めてもらう」ことが大好きです。
飼い主さんが喜んでくれることが、生きがいだといっても過言ではないでしょう。どんなに頑張っても飼い主さんから褒めてもらえないと、犬のテンションは下がったままになり、気力もなくしてしまいます。
4.しつこい
飼い主さんは、愛犬を撫でたり抱きしめたりすることで、愛情を伝えます。
しかしあまりにも一方的すぎる場合、犬にはとてもしつこく感じてしまい、テンションが下がってしまうことがあります。
私たちも、あまりしつこくされると、たとえ好きな人でも嫌になることがあるように、犬もしつこくされると嫌な気持ちになるため注意が必要です。
5.からかう
小学生の子どもは、愛情をうまく表現できずに、からかったりいたずらをしたりして相手の気を引こうとすることがあります。
飼い主さんの中には、小学生のように愛犬をからかったりいたずらをしてしまい、愛犬に自分の愛情を上手に伝えられない方もいます。しかしこの行為は、ただ愛犬のテンションを下げ、嫌がられてしまうだけなので控えましょう。
愛犬を興奮させすぎずに楽しく過ごさせるための工夫
ご紹介してきた行動は、無意識にやってしまうと愛犬との関係を疎遠にし、信頼の絆を上手に結べなくしてしまう行為です。しかし、「愛犬のテンションを下げる」という目的のためには、応用できる部分もあります。
愛犬がテンションを高くしてしまう身近なシーンに、飼い主さんが帰宅した時の歓迎が挙げられます。このようなシーンで、今回ご紹介したような行動を応用することで、愛犬を上手にクールダウンすることができます。
テンションが高まる背景には、直前のテンションが非常に下がっているという要素が存在しています。
留守番中の愛犬が、ひとりでも楽しく過ごすことができていれば、歓迎時のテンションも上がりすぎません。まずは、知育トイなどを上手に利用して、愛犬がひとりで過ごす時にも退屈せずに楽しめる工夫をしてあげましょう。
その上で、歓迎時の愛犬のテンションが高すぎる場合は、次のように行動してみてください。
- 興奮している犬には「ただいま」などの声かけをしない
- 目を合わせず無視するように通り過ぎ、黙々と手洗いや着替えをする
- 愛犬が落ち着いて静かになった段階で、初めて声をかけてスキンシップを図る
まとめ
愛犬への無関心や不機嫌な態度、良いことをしても褒めない、しつこくする、からかうといった飼い主さんの行動は、愛犬のテンションを下げてしまい、お互いの距離を遠ざけてしまいます。無意識に行わないような注意が必要です。
同時に、テンションが上がりすぎている犬をクールダウンさせる最も効果的な方法が、「無関心」です。うまく活用して、上手に愛犬のテンションをコントロールしてあげましょう。