我が家のトイプードルの豆太郎は推定4歳?
誕生日も、可愛い子犬の頃にどのように育ったのかもわかりません。
どんな事情があったのか保健所から保護施設に引き取られ、ふとしたきっかけから2年前に我が家の一員になりました。
保護犬の存在は知ってはいたものの、実際に保護犬を迎える事になったきっかけをふり返りたいと思います。
長いペットロス
初めて我が家の家族になったのはゴールデンレトリバーの女の子。
親元で大事に育てられた箱入り娘で、我が家のまだ幼い子供たちと兄妹のように育ち、犬が苦手な主人にもよくなつく優しい子でした。
家族と成長を共にしてきましたが、7歳になったばかりの頃突然亡くなってしまいました。
それからはその子以外の犬に触る事も出来なくなり、もう犬を飼う事は考えられませんでした。
たまたま地域の保健所で
亡くなった子の事が何年も忘れられずにいるその間にも、私の仕事の関係上、盲導犬やセラピー犬と接する機会があり、その度にやっぱり犬が大好きなことを自覚してはいました。
周りでは知り合いが捨て犬を保護してそのまま飼っていたり、保健所の殺処分前に保護する施設があるという事も知識としては知っていました。
冗談で「うちにも迷い犬が来ないかな〜」と話していた事も。
もしそんなご縁があるならと思いながらも、まだまだ実際に行動には写すこともなく遠い存在でした。
そうして10年が経とうとした頃、たまたま健康相談で訪ねた地域の保健所で「保護犬の里親募集」の貼り紙を見つけました。
『保護期間が決まっていてその後は殺処分される』と話には聞いてはいたものの実際に処分されるかもしれないわんちゃんを見た時はショックで、もっと知りたいと思い、インターネットでいろいろ検索する事になりました。
保護犬
保健所のホームページを見るうちに、保護施設でも里親を募集している事を知りました。
仔犬から老犬まで、たくさんの犬の写真。
中には震災の後に保護された犬たちや、ブリーダーが飼育できなくなって放棄された犬など。
こんなに多くの犬たちが行き場をなくしていたなんて…。
悲しくて、『何とか1匹だけでも』と本気で探すことにしました。
豆太郎との出会い
もう二度とこんな悲しい目に遭わせないように、最後まで自分が責任を持ってと考えると、とても慎重になりました。
『まず、お世話や経済的な理由で今回は残念だけど大型犬は無理だな』『小型犬で室内でとなるとアレルギーの家族がいるから、抜け毛が少ない犬種となるとトイプードル系かな』
『迎えに行くにはあまり遠くない所で…』などと、毎日夜中まで探していたある日、とある保護施設の写真の中にとても気になる子が。
キョトンとした丸い目が可愛いい男の子でした。
できれば前の子と同じ女の子をと思っていたので、すぐには決断できませんでしたが、結局はそのわんちゃんが忘れられずに、何回も同じ写真を見ているうちにだんだんその子に会いに行きたくなりました。
それからは早かったです。
まず、子供たちを説得しました。
子供達は最初の愛犬を失った頃と比べてもすっかり大きくなっていたのですが、それでもペットロスの経験から、『もう一生あんな悲しい思いはしたくない!』と頑なになっていたので、保護犬の事を話したり、実際に迎えようとしているわんちゃんの写真を見せたことで納得してくれました。
そして一番の問題は犬が苦手な主人の説得。
子供たちの後押しもあり、お試しで私が連れて帰ってくるという事で何とか説きふせました。
実際には少し遠い場所に迎えに行く事を心配して、車を運転して一緒に行ってくれたのですが。
初めての対面
保護施設までは雪の中を車で2時間ほど。
山あいの敷地いっぱいに、室内にも外にも大小のゲージがあり、震災の後という事もあって、たくさんの犬たちが保護されていてその光景に愕然としました。
どの子も警戒して吠えたり、じっと様子をうかがったり、飼い主さんを必要としているわんちゃんがこんなにも沢山いることを改めて痛感しました。
そんな施設の中を案内されるうちにある部屋に入った時、中にいました、あの写真の子が!
その子は部屋に入ってきた職員さんには喜んで飛びついていましたが、私達には見向きもしませんでした。
握った手をコンニチハと差し出すと、少しだけ臭いをかいでくれましたが、家族になる子にやっとめぐり会えたという思いの反面、初めての事に戸惑いと不安と、こんなにたくさんの中からこの子だけしか救えないという無力感も同時にありました。
あれからまもなく3年
今では豆太郎は子供たちの一番下の弟であり、主人のライバルであり、私を癒してくれる小さくて大きな存在です。
けれど、最初に感じたむなしさに似た思いは長い間消えませんでした。
でも、先日拝見したあるブログにこう書かれていました。
「救えたのはたった1匹だけかもしれませんが、その子を迎えたおかげで他の1匹の子の居場所ができました」と、その一言でとても救われた気がしました。
最近になり、やっと社会が動物の殺処分を問題視してメディアにもよく取り上げられるようになりました。
もし、犬を育ててみたいと思ったなら、こんなに素敵な出会いもあるということが少しでも伝わればいいなと願っています。
ユーザーのコメント
女性 ピーチママ
女性 匿名
まさに我が家にも保護犬がおり、迎えてから一年が経とうとしています。
小さくて大きな存在。私にもそんな存在のコです。
癒しであり、子供でもあり、恋人でもあり…
無くてはならない宝物です。
愛おしく思う程、誕生日や子犬だった時の事を知りたくもなります。
生まれてからたった3年程の間にどんな辛くて怖くて寂しい思いをしてきたのかと思うと胸が張り裂けそうです。
私もこの子を迎えるにあたり様々な事を調べました。残酷な現実をたくさん知り、殺処分されていく子が居なくなる事を願い何か出来る事はないかといつも考えております。
殺処分のない世の中になればいいですね。
女性 さとこ
癒しであり大切な宝物。
犬のいない生活なんて考えられません。
最近では妹か弟をお迎えしてあげたいと思っています。
40代 女性 TAKUka-san
家族全員犬好きですが、また飼おうとは誰もが思わずに数年が過ぎました。
そんな時にとあるブリーダーの廃業で、多くのワンコ達が処分の危機にあり一匹でも助けたいと友人の友人からの問いかけで何の気なしにいってみることにしました。
しかし飼育小屋と思われるところの中には入れず代わりに中年の女性が一匹の黒い子犬らしき子を抱いて連れてきました。
その子は前愛犬とは全く違う毛並み、色、犬種でした。
他の犬を見ることも叶わず、正直かなりガッカリしました。その当時の私の中では全愛犬の面影ばかり追っていたのかもしれません。
処分される犬を救いたいという気持ちより、またあの子に似た子でいいから会いたいとそんな気持ちでした。
しかし女性から子犬を抱かせてもらった瞬間にその子と目が合いました。とても綺麗な純粋な瞳でした。 黒い小さな男の子は年令も誕生日も分からないまま自宅に連れて帰ることにしました。
その子は今推定7才となり今や我が家 にはかけがえのない存在となっています。
二度手術をするなどハラハラさせられたりしてますが、この子と出逢えて家族全員が本当に良かったと思っています。
ただ心残りはこの子しか助けてあげられなかったこと。私が訪ねた数日後ほとんどの犬が処分されたそうです。
人間の勝手で売り物にされたり、処分されたりする世の中が少しでも改善されればと願ってやみません。