犬の視力はどれくらいなの?
犬の視力は0.1~0.3程度で、2mほど先のものはあまり見えていないとされています。はっきりと見るためには、30cm~50cmほど近づいて見なければならいようです。
しかし、犬の視力には個体差があるとも言われており、犬種によっても視力に違いがあるとも言われています。
犬の視力についての研究結果は意外と少なく、情報も少ないのが現状です。愛犬の目にはどのように見えているのか、気になる飼い主もいらっしゃるのではないでしょうか。
数少ない研究結果の中から、有益な情報をご紹介します。
犬にも近視と遠視がある!?
私たち人間と同じように、犬にも近視と遠視があることをご存知でしたか?
ウィスコンシン大学(アメリカ)の獣医学部、クリストファー・マーフィー氏の研究チームは、240頭の様々な犬種を集めて行った研究では、ほとんどの犬が遠視とも近視ともいえない「正視」だということが判明しました。
しかし、犬種によっては近視と遠視があるそうです。ここでは、近視と遠視の違いと、それぞれの傾向がある犬種を紹介します。
近視と遠視の違い
近視とは、「近くのものははっきりと見えるが、遠くのものはややぼやけて見える」という状態のことをいいます。人間では乱視や老視(老眼)という状態です。
遠視とは、「遠くのものも近くのものも見えづらい」という状態のことをいいます。遠視であると、遠くのものが見えづらく、近くのものはよく見えると思っている方が多いのではないでしょうか。
遠視の場合、遠くのものも近くのものも見えづらいため、常にピントを調整する必要があり、目が疲れやすいのが特徴です。
近視の犬種と遠視の犬種
クリストファー・マーフィー氏の研究結果から分かった「近視の傾向にある犬種」と「やや遠視の傾向にある犬種」を紹介します。
近視の傾向にある犬種
- ジャーマンシェパードドッグ
- ミニチュアシュナウザー
やや遠視の傾向にある犬種
- ラブラドールレトリーバー
- ゴールデンレトリーバー
- チェサピークベイレトリーバー
- アメリカンコッカースパニエル
- イングリッシュスプリンガースパニエル
犬の視力は生活に影響するのか
犬の視力では、2mほど先のものはあまり見えていないとされていますが、生活には全く影響がないのか気になりますよね。
人間の場合では視力1.0以上であれば生活に問題がないとされています。視力0.3では不便はないが、車を運転するときは視力矯正器具が必要になります。
犬の視力は0.1~0.3ではありますが、嗅覚や聴覚など人間よりも優れた器官が備わっています。それらの器官を使用して距離や物体の認識をしているため、犬が生活していくうえで不自由はありません。
まとめ
今回は犬の視力に関する研究結果を紹介しました。
犬の視力は0.1~0.3程度で2mほど先のものはあまり見えておらず、はっきりと見るためには30cm~50cmほど近づいて見なければなりません。
また、犬種によっては近視と遠視も存在することが分かっています。
嗅覚や聴覚などが優れているため生活を送るうえで問題はありませんが、コミュニケーションをとる際は視線を合わせたり、声をかけてから触ったりすると、愛犬との生活が豊かになるかもしれませんね。