️犬が死ぬかもしれない「食品」とは
人間にはおいしくて栄養満点の食品でも、犬にとっては命に関わるほどの猛毒になることがあります。
そこで今回は、犬が死ぬかもしれない「食品」について、絶対に食べさせてはいけない理由や誤食を防ぐための対策までご紹介します。
1.ネギ類
タマネギや長ネギ、ニラ、ニンニクなどのネギ類が犬にNGというのは、もはや犬と暮らしたことのない人でも知っているほど有名な事実です。
人間向けの健康番組などでネギ類が血液をサラサラにしてくれるという効能を聞いたことはないでしょうか。
これはネギ類に含まれる溶血成分である「アリルプロピルジスルフィド」が血栓を予防してくれるからなのですが、犬にとってはこの成分が逆に「溶血性貧血」を引き起こしてしまうのです。
ネギ類そのものを愛犬に与えないことはもちろんですが、ネギ類と一緒に煮込んだ食材やスープにもネギ類の成分が染み出しているため、注意が必要です。
2.チョコレート
ネギ類と並んで有名な危険食品がチョコレート。これはチョコレートの苦味成分である「テオブロミン」が中毒症状を引き起こすため、犬には危険な食材のひとつです。
テオブロミンは元々カカオ豆に含まれているため、ココアも同様に注意する必要があります。
また、テオブロミンの含有量はチョコレートの種類によっても異なるため、注意すべき量は一概には断定できません。そのため、絶対に犬にチョコレートを与えてはいけません。
ちなみに、上記の通りテオブロミンは苦味成分ですので、苦味の強いチョコレートほど危険ということになります。
3.ブドウ
ブドウは、犬が食べると「腎不全」を起こす可能性があるため大変危険です。
また、恐ろしいのは、現時点でブドウの何が犬に有毒なのかが明らかにされていない点です。そのため、一部では「ブドウは犬に与えても大丈夫」という説も唱えられていますが、ブドウを食べたことで腎不全を起こして死に至った事例が多数報告されていることは事実です。
レーズンも生ブドウと同様に危険なため、レーズンを使ったお菓子などにも注意が必要です。
4.キシリトール
人間にとっては歯の健康をサポートしてくれるとして有用なキシリトールですが、犬にとっては危険な成分です。
特に着目すべきはその摂取量で、犬の体重1キロあたり0.1ミリグラムで低血糖症を引き起こす可能性があり、体重1キロあたり0.5ミリグラムで肝毒性を引き起こす可能性があります。すなわち体重3キロの小型犬であればキシリトールガム1粒分で危険ということなのです。
️愛犬の誤食を防ぐための対策とは
キッチンには立ち入らせない
愛犬の誤食を防ぐ第一の対策は、そもそも危険な食品に近づかせないことです。
危険な食品は愛犬の手の届かないところや自力で開けることのできないところに置くとともに、食品を扱うキッチンには柵などを設けて立ち入らせないようにしましょう。
正しい知識を身につける
どんなに食品の管理をしっかり行っていても、「危険と知らずにお裾分けしてしまった」のでは元も子もありません。
ペット栄養学は日々進化しています。私たち飼い主が日々情報収集をこまめにすることで正しい知識を学び、適切な対応ができるようにしておくことが何よりも大切です。
️まとめ
今回は、犬が死ぬかもしれない「食品」について解説しました。
愛犬が危険な食品を誤食した場合でも、実際に症状が出るまでには時間差がある場合もあります。食べたものによって、直後に症状が出る場合もあれば、数日経って忘れた頃に突然症状がみられるようになることもあるのです。
もし愛犬が今回解説した危険な「食品」を口にしてしまった直後に一見異常がなさそうに見えても、できるだけ速やかに動物病院に相談することを心がけましょう。