犬と人間の「体感温度の違い」
夏の日差しの強いとき、気温が30℃くらいである場合、身長150cm程度の人間の体感温度は30℃くらいです。
ちなみに、アスファルトの地面は50℃以上、人間の足元にいる犬の体感温度は40℃くらいです。
(参考:https://weathernews.jp/s/topics/201807/030195/)
そこで今回は、犬と人間の「体感温度の違い」について解説します。暑い夏に散歩に出かける際に必須の知識として確認しておきましょう。
犬種によって変わる体感温度の違い
ポメラニアンの体高は20cm程度、柴犬の体高は35cm程度、ボーダーコリーの体高は50cm程度、ゴールデンレトリバーの体高は60cm程度です。
体高の高い大型犬であっても、身長150cm程度の人間の腰よりも低い位置にいます。つまり超小型犬であれば、体感温度はアスファルトの地面の温度に近いと言えるでしょう。
犬にとっての快適な温度
犬が快適に過ごせる室内の環境は、温度22℃~25℃程度、湿度50%程度が理想であるとされています。
夏の室内の温度が22℃であるのと、冬の室内の温度が22℃であるのとでは、体感温度が変わるでしょう。晴れの日なのか、雨の日なのかによって、湿度も変化します。
同じ犬種でも、長毛である犬と被毛を短くカットしている犬とでは、快適な温度が変わります。同じ犬種でも、子犬・成犬・老犬の違いで体感温度が変わるでしょう。
また、同じ犬種、同じ年齢、同じ平均体温であっても、痩せている・太っているの違いで快適な温度が変わる可能性があります。
愛犬が過ごす室内の環境を温度22℃~25℃程度、湿度50%程度に管理し、暑がっているのか、寒がっているのかを判断し、調整するとよいと思います。
季節の変わり目に注意したいこと
犬は「恒温動物」です。外気温の変化に関係なく、常にほぼ一定の体温を保つ動物であるということです。そのため、季節の代わり目になると、体調を崩しやすくなります。
外気温の寒暖差が激しくなる季節の変わり目は、温度・湿度・気圧の変化が大きく、その変化に合わせて体が対応します。その働きを持つのが「自律神経」です。
体の機能が成長途中である子犬、体の機能が低下する老犬は、体が対応する力が弱いため、成犬よりも自律神経の働きが弱く、急激に体調を崩しやすいです。
季節の変わり目の愛犬が過ごす室内の環境は、温度差を作らないことが大切です。室内温度計を置き、こまめにチェックし、変化に合わせて調整しましょう。温度だけではなく、湿度も一定に保つとよいでしょう。
まとめ
犬と人間の体感温度の違いは、「±10℃くらい」はあるのではないかと思われます。夏のお散歩中の体感温度は、犬の体温を超える可能性が非常に高いです。
外気温が同じ30℃であっても、アスファルトの地面を歩くのと、土や草の地面を歩くのとでは、体感温度が変わるでしょう。
緑地の少ないアスファルトの地面を歩くと、私たち人間の体感でも熱気に包まれることがあります。都会でよく見られる、ヒートアイランド現象です。
また、愛犬と暮らす室内の環境を人間が快適な温度と湿度で管理すると、犬にとっては過ごしにくい環境である可能性があります。
お留守番中は、愛犬に快適な室内の環境を目指し、温度と湿度を徹底して管理し、お留守番中の事故やトラブルを避けましょう。