犬の平均寿命は何歳ぐらい?
犬の平均寿命は犬種や体の大きさによっても異なりますが、2023年に発表されたデータによると『14.76歳』くらいだといわれています。一般的に、大型犬よりも小型犬のほうが長生きする傾向にあるようです。
この結果を見て「犬の寿命がもっと長くなれば良いのに」と思う愛犬家は多いと思いますが、実は実際に犬の平均寿命はこの数十年でどんどん長くなっています。
データを調べると、2008年の犬の平均寿命が『13.3歳』だったのに対し、1983年の犬の平均寿命はなんとわずか『7.5歳』!
この20年ほどで、犬の寿命は倍近くも延びているのです。一緒にいられる時間が長くなるのは嬉しいことですね。
犬の「寿命が延びている」理由
それにしても、なぜ犬の寿命はこの数十年で飛躍的に延びているのでしょうか?
その理由には、以下のような要因が挙げられます。
1.ペット医療の進歩
犬の寿命が延びている理由の一つに、ペット医療の進歩があります。
現代はペット医療の進歩とともに病気の予防、早期発見が可能となり、より効果が高い治療法が提供されるようになってきました。
特に寄生虫予防薬やワクチン接種など、犬の命にかかわる病気の予防法が多くの飼い主に普及したことは犬の健康寿命を延ばす大きな要因になっています。
2.ドッグフードの質が良くなっている
ペットブームと共に質の良いドッグフードが販売されるようになったことも、犬の寿命が延びている理由だと考えられます。
以前はドッグフードといえば添加物や混ぜ物が多く入っているものが一般的でしたが、現代では無添加だったりアレルギー対策がされていたりと、犬の健康に配慮された商品が多くなってきました。
質が良いフードが増え、選択肢が広がったことで、現代の飼い主は愛犬に美味しくて健康的な食事を与えることが可能になっています。質の良い食事は病気を防ぎますので、ドッグフードの良質化も犬の寿命を延ばすことに一役買っているはずです。
3.室内飼いの増加
昔は犬を番犬として飼っている家庭が多く、「犬は外で飼うもの」と外飼いをするのが一般的でした。
しかし、外飼いは温度管理ができない、飼い主との触れ合いが少ないなど多くのデメリットがあり犬にとってはストレスが多い飼育環境です。そのため外飼いの犬はあまり長生きができないことも多かった、といわれています。
しかし現代では、「犬は家族の一員」という意識が高まり、安全に飼育できる室内で飼うのが一般的です。
生活環境としてストレスが少なく、犬の体調変化に飼い主が気づきやすい室内飼いは、犬の寿命に良い影響があると考えられます。
4.飼い主の意識の変化
犬の寿命が延びているのは、飼い主の意識の変化も大きな要因といえるでしょう。
これまでご紹介してきたとおり、数十年前は犬といえば庭で飼い、エサは人間の残飯を与えていれば良い、という考え方で飼われることが多く、病気の予防や治療も満足にされていなかったといわれています。正しい知識がないまま飼われていた犬の寿命が短くなるのは、至極当然のことです。
しかし時代の流れとともに、犬は伴侶動物として大切にされるようになり、栄養や生活環境の改善、定期的な健康チェックなど、「愛犬を長生きさせたい」と意識する飼い主が増えたことが犬の寿命に大きく影響しているのです。
愛犬を長生きさせる秘訣
愛犬を長生きさせるためには、次のことを意識しましょう。
- 適切な健康管理
- ストレスを溜めさせない生活
- コミュニケーションを多くとる
- 栄養バランスの取れた食事
- 適度な運動
これらを徹底すれば、愛犬は健やかでいられるはずです。
まとめ
今回は、犬の「寿命が延びている」理由について解説しました。
犬の寿命が延びているというのは、愛犬家にとってはとても嬉しいことですね。
もちろん、どれだけ気を配っていても、愛犬が病気や事故などで若くして命を落としてしまう可能性はゼロというわけではありません。
しかし、愛犬にはできるかぎり健康で長生きしてもらえるように、飼い主として出来得る限りのケアをしてあげたいですね。