犬の肉球が果たしている重要な役割
飼い主にとっては、香ばしいポップコーンのような香りが漂う、プニプニとやわらかい愛犬の肉球は、「嗅いでも癒し、触っても癒し」ですよね。
もちろん、可愛いだけが犬の肉球ではありません。犬が安全に生きるための役割が備わっています。
その役割を十分に果たし、愛犬が安全に快適に生きることができるよう、日頃から肉球の健康状態をチェックしましょう。
そこで今回は、犬の肉球が果たしている「重要な役割」について解説します。
1.滑り止めの役割
犬の肉球には、滑り止めの役割があります。
プニプニとやわらかい犬の肉球ですが、表面は細かい組織が密集しており、よく触ってみると、ザラザラとしていることが分かります。
凍った地面を歩くとき、積もった雪の上を歩くとき、ザラザラとした肉球の表面によって、滑らずに歩くことができます。
冬の朝、凍った地面をお散歩しているとき、私は滑って転びそうになりますが、愛犬は嬉しそうに小走りで進みます。肉球の役割のおかげで、凍った地面でも滑らないのです。
雪遊びをしているとき、犬が滑って転倒する姿は、滅多に見られないのではないでしょうか。肉球に滑り止めのような役割があるからなのですね。
2.衝撃を吸収する役割
犬の肉球には、衝撃を吸収する役割があります。
ソファーやベッドなどの高い場所から飛び降りるとき、犬の体に大きな衝撃が加わることのないよう、肉球がクッション材となって吸収しています。
しかし、自宅の床では、犬が滑ったり転倒したりする恐れがあります。高い場所への上り下りはさせないようにしましょう。
野生であった頃、獲物を全速力で追うとき、ジャンプして捕えるとき、犬の体に大きな衝撃が加わることのないようにするため、肉球に備わった役割だったのではないでしょうか。
3.足音を消す役割
犬の肉球には、足音を消す役割があります。
雑食として知られる犬ですが、野生であった頃は肉食だったとされています。食料を獲るためには、狩りをしなければなりませんでした。
獲物に近づくとき、足音を消すための役割が肉球にはあったのでしょう。
愛犬が歩くとき、カチカチと音がするのは、床や地面に爪が当たっているからです。もしかすると、爪が必要以上に伸びているかもしれません。
愛犬の肉球に日頃からできるケア
犬の肉球の重要な役割がわかったところで、次にケアの方法を確認しておきましょう。
クリームで保湿する
犬の肉球には、黒やピンクなど様々な色がありますが、表面が白く粉っぽくカサカサとしているときは、乾燥のサインです。
お散歩の後、拭きすぎたり、洗いすぎたりしていませんか。
拭きすぎと洗いすぎに注意し、肉球クリームで保湿してあげましょう。
状態によっては動物病院へ
犬が手足の裏や肉球の間をしきりに舐めるときは、痒みや痛みなどの異常が起きているサインです。
執拗に舐めると、皮膚や肉球が炎症を起こし、痒みや痛みが増すことがあります。傷ができ、出血することがあります。
感染症や皮膚病になる恐れがあるため、しきりに舐めるときは動物病院へ行きましょう。肉球クリームは保湿剤で、炎症を抑えることはできないため、必ず獣医師に診てもらってくださいね。
まとめ
犬の肉球が果たしている重要な役割を3つ解説しました。
- 滑り止めの役割
- 衝撃を吸収する役割
- 足音を消す役割
愛犬の肉球を優しく握ってみてください。温かいですか。冷えていませんか。
お家の中でくつろいでいるとき、愛犬の肉球が冷えていることがあれば、体調不良のサインです。高齢になり、代謝が落ちてしまっていることも考えられます。
その場合、手足や肉球をマッサージするなどし、血流を良くしてあげましょう。適度なお散歩や運動をすることで、全身の血流を良くしてあげることも必要です。
子犬の頃のプニプニとやわらかい肉球は、成犬になるとカサカサしたり硬くなったりすることがあります。日頃からよくお散歩や運動を楽しんでいる証拠でしょう。
乾燥が気になるときは、市販のものでもよいですし、動物病院で処方してもらうことも可能な肉球クリームを備えておくことをおすすめします。