犬の超危険な行動と適切な対処法
犬が楽しそうにしていることや、習慣になっているような何気ないことでも、犬の命を脅かす危険な行動が隠れていることがあります。大切な愛犬を守るためにも、やめさせるべき行動についてぜひ知っておいてください。
1.拾い食い
散歩中の道路や公園など、地面に落ちているものを拾い食いしてしまう犬は少なくありません。拾い食いのくせがある犬は落ちている食べ物などを見つけるのも早く、あっという間に口に入れてしまいます。
しかし、落ちている食べ物は腐っていることもありますし、犬が食べると危険なものが混ざっていることもあります。さらに、食べ物が入っていた袋や焼き鳥の串などを飲み込んでしまうことなどもあり、とても危険です。
実際、毒入りの食べ物をわざと道や公園に置くという悪質な行為がおこなわれ、食べてしまった犬が病気になったり死亡した事件も起きています。
そうしたことが身近な場所でおこらないとは限らないため、拾い食いをさせないようしっかりとしつけをしましょう。また、散歩中には愛犬から目を離さないようにして、拾い食いを阻止するようにしてください。
2.高い場所からジャンプする
元気いっぱいで体力がありあまっている犬や、テンションが上がっている犬は、家の中の階段やソファ、ベッドなど高い場所から飛び降りてしまうことがあります。
楽しそうに走り回ったりジャンプしたりする様子は微笑ましいものですが、実は犬の体に大きな負担をかけるため、できるだけ早くやめさせた方がいいでしょう。
高い場所から飛び降りたとき、犬の足腰の関節には大きな負荷がかかります。また、床がフローリングのように滑りやすい場所だった場合、関節を痛めたり骨折したりする危険性も高まります。
さらに、滑って転倒したときに頭や背中を強く打ち付けて、重大な怪我を招くこともめずらしくありません。
犬が高い場所からジャンプするのをやめさせるためには、なぜそうした行動をしているか考えて、原因から解消する必要があります。体力やストレスが溜まっているのであれば、散歩や遊びの時間を増やして発散させるようにしてください。
それとともに、転倒の危険性を減らすために犬の生活スペースにマットを敷くなど、滑りにくいようにしておきましょう。
3.動いているものを追いかける
犬は動体視力が優れているうえ、狩猟本能を持っていることも多いため、素早く動くものを追いかけたり注目したりすることは珍しくありません。
散歩中に鳥や猫を見つけると飛び掛かろうとしたり、走り去るバイクや自転車を追いかけようとしたりする犬もいますが、これはとても危険なのでやめさせましょう。
動いているものを追うという“スイッチ”が入ってしまうと、わき目もふらずにダッシュしてしまうことが多く、それが原因で迷子になったり事故にあったりする事例が数多くあります。
また、バイクや自転車にひかれたり、相手を倒してしまったりすることもあるので絶対に防がねばなりません。
こうした行動を取ることがある犬の場合、散歩中には特に犬への意識を集中して、犬が走り出してしまわないようにすることが大切です。交通量の多い場所ではリードを短く持ち、飼い主さんのすぐ横を歩かせるようにしてください。
4.車の窓から顔を出す
犬を車に乗せるとき、ケージやシートベルトを利用せずに車内で自由に動ける状態にしている人もいますが、これはとても危険です。場合によっては道路交通法違反になります。
特に、開いている窓から顔を少し出して外を見ている犬を見かけることがありますが、これは絶対にやめさせてください。窓の外に気になるものを見つけて飛び出してしまったり、急カーブの際に外に体が投げ出されたりという事故が実際に起きています。
犬が楽しそうにしていたとしても、それは決して許可してはいけません。運転中の事故やトラブルを防ぐためにも、犬を車に乗せるときはケージに入れたり、犬用シートベルトを利用するなどの安全を確保してください。
5.家具や家電を噛む
犬は本能的に色々なものを噛む習性を持っていて、それによってストレスが発散されることもあります。
そのため、家の中で退屈をしたときなどに、目についたものを噛んで遊んでしまうことがあると思います。その際、家電のケーブルを噛んで感電してしまったり、観葉植物を口にして中毒症状を起こしたりといったトラブルを引き起こすことも珍しくありません。
家の中のものを噛まないようにしつけをするとともに、噛むという行動を安全にできるように犬用のおもちゃなどを用意してあげてください。
留守番時など愛犬から目を離すときには、コングのような丈夫なおもちゃを渡し、噛み壊して誤飲しないように配慮しましょう。
まとめ
犬が楽しんでおこなっている遊びや本能的な習性に基づいた行動でも、人間社会の中でおこなうと危険を招くことが少なくありません。
愛犬の安全と命を守れるのは、飼い主さんの大切な役割です。犬の行動が「体に負担をかけること」や「命を脅かすこと」につながらないか、しっかりと観察して判断するようにしてください。