犬の『お尻』でわかる4つの心理
犬は言葉を話すことはできませんが、仕草や行動でさまざまな気持ちを私たちに伝えようとしています。飼い主は愛犬の様子を見て「今どんな事を考えているんだろう」と心理を見極め、気持ちに寄り添ってあげるようにしましょう。
今回は『お尻』にまつわる動きや仕草で、犬がどんな気持ちになっているかをご紹介しますので、愛犬の心を知るための参考にしてくださいね。
1.嬉しい
嬉しい時に犬が尻尾を振ることは有名ですが、喜びの気持ちが大きい時には尻尾だけでなくお尻までフリフリ振ってしまう犬は多くいます。
大好きな人に会えた時などに嬉しさが爆発すると、犬はお尻ごと尻尾を振って喜びを表現することがあるのです。
2.信頼しています
愛犬がお尻を向けてきたり、くっつけてくると「飼い主にお尻を向けるなんて…!」と思ってしまいそうですが、実はこれは犬からの「信頼しています」というサインです。
犬にとってお尻は急所であり、警戒している相手には絶対に見せない部分。そんなお尻を向けたりくっつけてくるのは、犬があなたを信頼しているという証なのです。愛犬がお尻を向けてきたら、優しく撫でて応えてあげましょう。
3.お尻が痒い
犬がお尻を家具や床にこするのは、お尻が痒い時に見せる行動です。手でお尻を掻くことができない犬は、家具や床を利用して痒さを取り除こうとしているのでしょう。
愛犬がお尻をこすっていたら、お尻にウンチやゴミがついていたり、皮膚炎が起きているかもしれません。異物がついていないか、炎症が起きていないかなどチェックしてみましょう。
4.怖い
強い恐怖を感じている犬は、お尻を丸める仕草を見せることがあります。怖いものを見たり、大きな音を聞いた時などにこの行動はよく見られるでしょう。愛犬が怖がってお尻を丸めていたら、優しく声をかけて安心させてあげましょう。
注意したい犬のお尻のサイン
犬のお尻に次のようなサインが見られたら、病気やケガの可能性があります。できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
1.お尻歩きを頻繁にする
犬には「肛門腺(嚢)」という、強い臭いがする分泌液がたまる器官がお尻にあります。分泌液は定期的に排出しなければいけませんが、自力でうまく排出できていない場合には肛門腺が詰まり、気持ち悪さから犬がお尻歩きを頻繁にするようになります。
分泌液が溜まった状態を放置するとやがて肛門腺は破裂し、穴が空いて膿や痛みが出る可能性が高いため、肛門腺は定期的に絞ってケアを行いましょう。肛門腺絞りは、トリミングサロンや動物病院でやってもらうことも可能です。
また、肛門の周辺に炎症があるときにもお尻歩きをする場合がありますので、赤みや荒れなどが見られたら、早めに動物病院で治療するようにしてください。
2.お尻を振りながら歩く
犬がフリフリとお尻を振りながら歩く姿を見ると「可愛い」と感じますが、実はこの仕草は「股関節形成不全」という関節の病気のサインである可能性があります。
この疾患がある犬にはお尻を振る以外にも、立ち上がり辛そうな素振りを見せる、足を引きずるなどの症状が見られることもあるでしょう。
股関節形成不全は大型犬に見られることが多い病気ですが、小型犬も発症することがあるので注意してください。
3.お尻をあげて辛そうにしている
犬が上半身を伏せ、お尻を高く上げた体勢をしたまま辛そうにしていたら、「膵炎」などによる強い腹痛を感じている可能性が高いです。
寝起きやリラックス時に伸びをしているだけなら問題はありませんが、同じ体勢のまま動かない、他に下痢や嘔吐などの症状がある場合は、すぐに動物病院に行きましょう。
まとめ
愛犬の『お尻』の仕草にはさまざまなサインが隠されていることがあります。飼い主は日頃から愛犬の動きをよく観察し、異変があればすぐに気づけるようにしておきましょう。