犬の食欲不振を助ける『ご飯のトッピング』4つ おすすめの食材や注意すべき与え方まで

犬の食欲不振を助ける『ご飯のトッピング』4つ おすすめの食材や注意すべき与え方まで

暑い季節になると、犬も食欲がなくなることがあります。そのようなときに、「ご飯のトッピング」を追加することで犬の食欲不振を助けることができるかもしれません。そこで今回は、犬の食欲不振を助ける「ご飯のトッピング」について解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬の食欲不振を助ける「ご飯のトッピング」

ごはんを食べている犬と女性

季節的に気温が高くなってくると、犬の食欲も減退することがあります。

とくに病気や体調不良ということでなければ、トッピングを工夫してあげることで食欲が回復する可能性があります。

そこで今回は、犬の食欲不振を助ける「ご飯のトッピング」について解説します。愛犬のいざという時のために、ぜひおすすめを確認しておいてくださいね。

1.かつお節

かつお節は、旨味成分としても有名な「イノシン酸」が含まれており、豊かな風味が特徴で人間の食事の際にも様々な場面で使用されます。

『犬は味覚よりも嗅覚が敏感』と言われているため、かつお節のように香りがよい食材をトッピングすると、食欲が増して食事への意欲が高まります。

また、一般的なかつお節は、原料がかつおのみで塩や添加物などがないので、犬にも安心して与えられるところが魅力です。さらに、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素も含まれているので、ただ食欲不振を助けるだけでなく栄養面でもカバーすることができるのです。

かつお節は、粉末状のものから薄く削られたもの、荒く大きく削られたものまで、様々なタイプがあります。あまり大きなものでは、犬がかつお節だけを選んで食べてしまうことがあるので、できるだけ細かいものを食事に混ぜたり乗せたりして、ご飯全体に馴染ませるようにしましょう。

2.納豆

納豆は香りが強い食材のため、犬のご飯のトッピングにもおすすめです。犬は香りの強いものを好む傾向があるので、ドッグフードだけでは食べないときでも納豆を混ぜることで食欲が湧くこともあるでしょう。

また、納豆は良質な植物性たんぱく質やアミノ酸、大豆イソフラボン、大豆サポニンなどが含まれる栄養価の高い食材でもあります。上手に食事に取り入れることで、犬の健康維持にも役立ちます。

ただし、犬にとって大豆は消化しにくい食材でもあるため、なかには上手く消化できない犬もいます。その場合は、ひきわりタイプを選んだり、細かく刻んで与えたりして、消化しやすい状態にしてトッピングするといいでしょう。

3.ヨーグルト

乳酸菌を含み腸内環境を整える働きを持つヨーグルトは、健康維持のために毎日食べるようにしている飼い主さんもいるのではないでしょうか。そんなヨーグルトは、犬の健康管理にも役立つ食材で、食事のトッピングにもおすすめです。

ただし、ヨーグルトは酸味があるため好みが分かれるものでもあるため、好きな犬はパクパクと食べ進めますが、犬によってはあまり食が進まないこともあるようです。

加糖ヨーグルトや果物入りのヨーグルトなどは、甘味があり食が進むこともありますが、カロリーが高いので毎日の食事のトッピングにはあまりおすすめできません。

4.出汁

飼い主さんの食事を作るときに出る、肉や野菜などの茹で汁・煮汁は様々な食材の風味がするため、食欲増進に役立ちます。また、食材に含まれている水溶性の栄養素は、茹で汁に流れ出ているため、栄養面でも有益なのです。

ドッグフードや手作り食にかけることで食欲をそそる香りが立ち、食事の口当たりも良くなるので、食欲不振時にぜひ取り入れてみてください。

ただし、塩やしょうゆ、みりんなどで味付けをしてしまった後の煮汁や、ねぎ類などを加えた茹で汁は与えないように注意してください。

トッピングするときの注意すべき与え方

ドッグフードと伏せる犬

愛犬の食欲不振を助ける「ご飯のトッピング」ですが、好き勝手に与えて良いというものではありません。愛犬が口にするものですから、しかるべきコントロールが必要です。

では、愛犬のご飯にトッピングする際に注意すべき与え方とはどのような与え方を指すのでしょうか。

食事の栄養バランスが崩れるほど与えない

食欲をアップさせるためにトッピングをする際、犬にとって香りがよく魅力的な食材を使用することが多いと思います。

しかし、そのような食材には旨味を感じるような様々な栄養素が含まれていることもあり、与えすぎると食事の栄養バランスを崩したり、栄養過多にしてしまったりする恐れがあります。

特に体づくりにおいてとても重要な時期である子犬期などは、嗜好性の高いものをトッピングしすぎて栄養バランスを崩してしまわないように注意しなければなりません。

カロリーオーバーになるほど与えない

栄養バランスが崩れることと似ていますが、通常の食事にトッピングすることが当たり前になったり、トッピングの量が少しずつ増えていってしまったりすると、摂取カロリーが多くなってしまいます。

犬がトッピングに慣れてしまうと、これまで食べていたものを食べなくなってしまうことがあり、より嗜好性の高いものをトッピングしがちです。そうなると、必然的にカロリーも上がってしまい、犬の肥満を招いてしまう恐れがあります。

犬のダイエットはとてもむずかしいため、できるだけ太らないように日々の食事管理が大切です。トッピングをすることが前提の場合は、食事量を1割程度減らすなどの調整をおこないましょう。

トッピングがないと食べなくなるほど日常的に与えない

トッピングをすると犬の食欲が増してご飯をよく食べてくれるようになるでしょう。それが目的でおこなうトッピングですが、うまくおこなわないとトッピング部分だけを食べてしまったり、トッピングがないとご飯を食べなくなってしまったりするので注意が必要です。

そのため、トッピングが日常化しないようにしたり、犬が要求してからトッピングを与えることがないようにしたり、与え方に気をつけてください。

まとめ

ごはんを待つ犬

犬にとって、食事は1日のなかの大きな楽しみのひとつだと思います。そんな食事を少しでも楽しく、美味しく食べられるようにトッピングすることは悪いことではありません。

しかし、与える食材や与え方を間違えると、愛犬の健康を損ねたりトッピングなしではご飯を食べなくなったりといったトラブルが発生することも…。

犬の食事にトッピングをするときは試行錯誤が必要ですが、上手に活用してみてくださいね。

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