犬が急に『少食になってしまう』原因5つ 危険な症状や考えられる病気とは?

犬が急に『少食になってしまう』原因5つ 危険な症状や考えられる病気とは?

『犬が急に少食になってしまう原因』についてまとめました。犬の急な少食には、食事の時間・1日の活動量・成長などが関係していることがあります。急な少食に伴う危険な症状と病気の可能性を解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が急に「少食になってしまう」原因

座って食器の中のごはんを見ている白い子犬

毎日変わらず食欲旺盛な犬が急に少食になってしまうと心配しますよね。

元気のない様子であれば、体調不良や病気の可能性を考えることもできますが、めちゃくちゃ元気で走り回るような様子であると、対処法に困ってしまうかもしれません。

我が家の愛犬たちにも急な少食が起こることがよくあります。

そこで今回は、犬が急に「少食になってしまう」原因について、危険な症状や考えられる病気と合わせて解説します。筆者自身の経験から学んだ内容ですので、不安なときにお役立てくださいね。

1.お腹が空いていない

犬が急に少食になってしまうのは、単純にお腹が空いていないからです。

犬は飼い主がごはんを用意したときに食事をします。そのため、用意されたときにお腹が空いているとは限らないのです。

毎日必ず決まった時間やタイミングにごはんが用意される犬と、飼い主の都合で時間やタイミングが変わる犬とでは、空腹である時間にも消化にかかる時間にも違いがあります。

また、雨でお散歩や運動ができなかったときは、エネルギーの消費量が少なく、空腹を感じられないこともあるのではないでしょうか。

2.成長期が終わりに近づいている

犬が急に少食になってしまうのは、成長期が終わりに近づいているからです。

子犬は成長のために多くのエネルギーを必要とするため、食欲も旺盛です。成長期が終わりに近づくと、成長のために必要としていた分のエネルギーが減るため、食欲が安定します。

その食欲の安定が、飼い主には急に少食になってしまったように感じられるのでしょう。

犬の成長期は、小型犬が生後8カ月頃まで、大型犬が生後2年頃までとされています。犬種や個体によって差があるため、愛犬の成長期の終わりは飼い主が見極める必要があります。

3.活動量が減少した

スプーンで与える、顔をそむけるキャバリア

犬が急に少食になってしまうのは、活動量が減少したからです。

シニア犬になると、筋肉量が減少します。そうすると、運動量が減少したり、1日の活動量が減少したりします。と言うことは、1日に必要とするエネルギーも減少するわけです。

基本的には徐々に食欲の低下が見られますが、ある日突然、少食になってしまうこともあります。食欲にムラが出て、食欲旺盛な日もあれば、急に少食になってしまう日もあるのです。

飼い主にも分かりやすい目安として、体重の急激な減少がなければ大丈夫です。心配されるときは、かかりつけの獣医師に相談してくださいね。

4.急な暑さで食欲が失われた

犬が急に少食になってしまうのは、急な暑さで食欲が失われたからです。とくに1日の中で朝晩の寒暖差が激しいとき、食欲が失われやすいです。

対処法としておすすめできることは、1回分の食事量を減らし、1日3回~4回に分けて与えることです。

また、なるべく寒暖差に影響を受けることがないよう、エアコンや除湿器を活用し、室内の温度と湿度を保つようにしましょう。

5.体調不良と痛み

犬は体調が悪いとき、少食になってしまうことがあります。体に痛みを感じているときにも少食になりやすいです。

体調不良や痛みがひどい場合では、ごはんを食べなくなってしまうこともあります。

疲れが出ているだけである場合もあれば、病気の初期症状である場合もありますし、重篤な病気が隠れている場合もあります。

人間は(美味しいものを食べて元気になろう)(栄養を摂って回復させよう)などと考えますが、動物は違います。不調があるときは食べません。水さえ飲まないこともあります。

急に少食になっても、少しでも食べることができているのであれば、様子を見守ってよいと思います。飼い主が不安で落ち着かないのであれば、病院で診てもらいましょう。

犬が急に「少食になってしまう」場合の危険な症状と考えられる病気

病院で診察されるトイプー

では、犬が急に「少食になってしまう」場合、具体的に危険な症状とはどのような状態を指すのでしょうか。

  • ごはんを全く食べない
  • おやつも食べようとしない
  • 水を大量に飲む
  • 頻繁におしっこに行く
  • 嘔吐する
  • 軟便や下痢をする
  • 咳が出る
  • 呼吸が荒い
  • 体を丸めて寝たまま動かない

また、犬が急に少食になってしまうときに考えられる病気としては「大腸炎」「膵炎」「急性胃腸炎」「食物過敏症」「小腸吸収不良」「大腸がん」などが考えられます。

愛犬が急に少食になり、上記のような症状がみられたときは、すみやかにかかりつけの動物病院へ連れていきましょう。

まとめ

ごはんの横に伏せるチワワ

犬が急に少食になってしまう原因を5つ解説しました。

  • お腹が空いていない
  • 成長期が終わりに近づいている
  • 活動量が減少した
  • 急な暑さで食欲が失われた
  • 体調不良と痛み

愛犬が急に少食になってしまったときは、元気がある様子である場合に限り、数日は見守ってみてもよいと思います。

2日~3日が経っても普段通りの食事量に戻らないとき、原因や対処法が分からない場合は、病院で診てもらってくださいね。

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