愛犬が飼い主をストーカーする心理
犬が飼い主の後をついて回ることを「ストーカーする」と言うことがあります。飼い主のことが大好きな犬の可愛らしい行動のように感じられるのではないでしょうか。
そこで今回は、愛犬が飼い主をストーカーする心理について、注意したいことなどとあわせて解説します。
1.本能的に一緒に行動してしまう
愛犬が飼い主をストーカーすることには、犬の本能が関係しています。
犬はもともと群れで生活をしていた動物です。野生の犬であれば、群れの仲間と一緒に移動し、一緒に運動し、一緒に狩りをし、一緒に食事をしたり子育てをしたりもするでしょう。
そのため、群れでの生活でもなく、室内飼いが一般的になった昨今でも犬が飼い主をストーカーしてしまうのは、犬の本能から起きていることなのではないでしょうか。
我が家の犬もよく私のストーカーをしますが、「洗濯機回しに行こう!」「ベランダに洗濯物干しに行くよ!」など声をかけるようにしています。犬同士でもそのようなやり取りがあるのでは…と考えているからです。
2.何をしているのか気になる
愛犬が飼い主をストーカーするのは、飼い主が何をしているのか気になるからです。
人間としては(トイレにまでついて来ないでよ~)と思うことがあるかもしれません。しかし、なぜ自分は一緒に入ることができないのか、なぜドアを閉めてしまうのか、犬には理解できないのでしょう。
犬のトイレは常にオープンですよね。「人間はトイレという個室でひとりきりで排泄をするもの」ということまで犬に理解させることは難しいのです。
3.期待できるかもしれない
愛犬が飼い主をストーカーするのは、(期待できるかもしれない…)という気持ちがあるからです。
飼い主が家の中をウロウロと歩き回っているとき、(お散歩に行くための準備をしているのでは…)(おやつの袋を取りに行ったのでは…)と、嬉しい出来事を期待しているのです。
1日中ずっと飼い主のストーカーをしていれば、ひとつくらい嬉しい出来事が起りそうですよね。目が合ったときの嬉しそうな表情にも注目してみてくださいね。
4.目を合わせていなければ不安
愛犬が飼い主をストーカーするのは、目を合わせたいからです。
しつけのトレーニングをするとき、「アイコンタクトする」ということを重視していませんでしたか?
その結果として、犬は褒められたくて、飼い主を喜ばせたくて、必死にアイコンタクトをしようとするようになることがあります。
あなたの後をついて回るとき、ずっとあなたのことを見上げているのではないでしょうか。
愛犬と飼い主のアイコンタクトは大切なことです。しかし、注意しなければならないことがあります。
犬が、一生懸命に頑張って(飼い主とアイコンタクトをしよう!)とばかり考えて行動するようになってしまと、飼い主の姿が見えなくなってしまったとき、強い不安を感じるようになってしまうことがあります。
良かれと思って行っていたトレーニングが、厳しくし過ぎたり、過度に行い過ぎたりすると、思わぬ方向へと育ってしまうことがあるのです。
せっかく上手にアイコンタクトすることができるのですから、次は『待つ』ということがしっかりできるようになってもらえるとよいのではないでしょうか。
また、飼い主をストーカーする頻度が高かったり、飼い主の姿が見えなくなると鳴いたり吠えたりして騒ぐなどするときは、分離不安症の可能性も考えてみるとよいと思います。
まとめ
愛犬が飼い主をストーカーする心理を4つ解説しました。
- 本能的に一緒に行動してしまう
- 何をしているのか気になる
- 期待できるかもしれない
- 目を合わせていなければ不安
愛犬にストーカーされることをちょっと嬉しく思ったり楽しんだりすることがあるかもしれませんが、不安やストレスを抱えている可能性があるかも…と考えてみることも大切です。
ストーカーするときの愛犬の様子をよく見て、些細な仕草や表情にも注目してみてくださいね。