老犬を長時間留守番させてもいいの?待たせるリスクや懸念材料まで解説

老犬を長時間留守番させてもいいの?待たせるリスクや懸念材料まで解説

愛犬が高齢期に入ると、今まで以上に気を遣う場面が出てきます。中でも長時間お留守番させなければいけない時は心配になりますよね。この記事では、老犬を長時間留守番させるリスクや対策方法について紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

老犬を長時間留守番させるのは心配…

老犬

愛犬が高齢期に差し掛かると、視力が低下したり認知症を患うようになったりと老犬特有の症状が現れ始めます。そんな老犬を長時間お留守番させることに、不安を覚える飼い主さんも多いでしょう。

しかし、飼い主も仕事などで長時間家を空けなければいけず、どのような配慮や対策をして出かけるべきか悩んでいる人も多いはず。老犬を長時間1匹で待たせるリスクや懸念材料を理解し、危険を回避する対策を講じましょう。

老犬を長時間留守番させた時に考えられるリスクとは

ベッドに横になる老犬

老犬を長時間お留守番させた時、どのようなリスクや懸念材料が考えられるのでしょうか。

1.家具や置かれているものにぶつかり怪我をする

老犬になると白内障など、視力が低下する目の病気を患う犬も少なくありません。すると、今までは当然のように避けることができていた家具にぶつかったり、置かれている物につまずいて転んでしまったりすることも。

老犬は健康的な犬に比べると体が弱いため、軽く転倒しただけでも骨折や脱臼などの怪我につながりやすいです。なるべく愛犬が過ごすスペースには物を置かないなど配慮しましょう。

2.家具の隙間などに挟まって出られなくなる

老犬をお留守番させていたら、家具などの隙間に挟まって出られなくなっていた…という話は珍しくありません。長時間挟まったまま出られず、不安な状態で過ごすなんてかわいそうですよね。

これは空間認知能力の低下や運動機能の低下によって、「どのように動けば脱出できるか」を考えたり実行に移したりできなくなっている状態です。

挟まったまま長時間同じ姿勢でいなければいけない状態は、犬の体にも負担がかかりますし、水分補給やトイレが正しくできない原因にもなります。危険な症状を招く恐れもあるので、隙間は作らないよう工夫してあげてください。

3.トイレまで辿り着かずに漏らしてしまう

ペットシーツの上で眠る老犬

老犬を長時間留守番させていたら、排泄したい時にトイレまで辿り着かず、道半ばで漏らしてしまっていた…という事例もよくあります。

オムツを履かせるという手段もありますが、長時間同じオムツを履かせていると蒸れてしまい、別の症状を引き起こす恐れも懸念されます。そのため、なるべくトイレで排泄させてあげたいと考える人も多いでしょう。

4.水分補給を忘れてしまい脱水症状を起こす

寝ている時間が長くなった老犬の場合は、自分に水分が足りていないことを自覚できず、水分補給を忘れて脱水症状を起こしてしまうこともあります。

また、水が遠くに置かれていると、そこまで歩くのが億劫になったり辿り着かなかったりするため、水分補給を後回しにしてしまうことも。

老犬を留守番させる時に対策すべきこと

犬を預かる

老犬を安全に留守番させられる時間は、4時間が目安と言われています。老犬を留守番させる時には、以下の対策を参考に安全にお留守番できるよう配慮しましょう。

  • 室温を適切に調整しておく(21〜25℃)
  • 行動範囲を柵などで狭める
  • トイレや水を近くに置いておく
  • 水を部屋の複数の場所に設置しておく
  • ペットカメラを取り付ける
  • ペットシッターや慣れた施設の預かりサービスを利用

6時間以上、ひとりでお留守番させなければいけないときは、ペットシッターや慣れている預かりサービス施設を利用するなど、愛犬の健康を第一に考えてあげてください。

老犬になるとこのようなサービスを利用する頻度が増えることで、月々の出費が増加する傾向にあります。シニアに入る前に愛犬のための貯蓄を準備しておきましょう。

まとめ

ソファに伏せる老犬

いかがでしたか。老犬をひとりでお留守番させていると、様々な懸念点が浮上します。今回紹介したようなリスクが起こり得るので、老犬の飼い主さんは愛犬が安全に過ごせるよう、できる限りの対策を講じましょう。

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