️1.暴力
時折、動画サイトやSNSで、わんこに暴力を振るっている現場を撮影したものがアップされて問題提起されますが、まさに目を覆いたくなる光景です。
わんこに対して殴る、蹴るといった物理的な暴力を振るうことは言語道断です。人間の子どもに対してと同様、たとえ「しつけ」と称したものであっても許されるものではありません。
動物愛護法の改正により暴力行為への罰則は強化されており、「愛護動物をみだりに殺し、傷つけた」場合には「5年以下の懲役または500万円以下の罰金」刑が科されることにもなっています。
ですが、暴力を振るった当事者が罰せられれば全てが解決するわけではありません。人間に暴力を振るわれたわんこには、体の傷以上に重大な心の傷が残ります。
暴力を振るわれていた相手と似ている容姿をした人間や、同じ性別の人間を見るだけで怯えるようになったり、最悪の場合「人間」全てを信用できなくなってしまうことすらあります。
運よく保護されたとしても、こうしたトラウマが原因となって次の幸せを掴むチャンスをなかなか得られない子もいるのです。
️2.ネグレクト
虐待というと、どうしても暴力などの物理的なものを思い浮かべますが、同じくらい深刻な虐待がネグレクトです。ネグレクトとは言葉の通り、わんこの存在そのものを「無視」していないように扱い、場合によっては食事やお散歩など、最低限のお世話すら行わないことを含みます。
わんこの体に直接的に危害を加えるものではありませんが、お世話をしないことでわんこの健康状態を大きく害することはもちろん、実はより深刻なのがわんこの精神への影響です。
わんこと暮らしたことがある人はわかると思いますが、わんこは基本的に「かまってちゃん」です。飼い主さんに家族の一員として認められ、声をかけてもらったり遊んでもらったり、自分に注目してもらうことに喜びを感じます。
いくらアピールしても無視される、関心を持ってもらえないという一方通行な状況は、わんこの心を大きく抉ります。
️3.飼育放棄
ネグレクトの先にあるのが飼育放棄、すなわち愛犬を「捨てる」という行為です。動物愛護法では「愛護動物をみだりに遺棄した者」には、「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科されるとされていますが、飼育放棄は「遺棄」することだけではありません。
「飼いきれないから」「思っていたのと違ったから」といった理由で、愛犬を動物愛護センターや愛護団体に持ち込む行為も愛犬を「捨てる」ことであり、「遺棄」と同様の行為です。
わんこは飼育放棄されても最初はその状況を理解できず、飼い主さんの迎えを待ち続けます。やがて「お迎えがない」ことを悟ると、人間に裏切られたというトラウマを抱えることになります。人間不信や極度の不安症になり、精神が不安定になる場合も考えられます。
️まとめ
いかがでしたでしょうか?「わんこにも心がある」ことを私たちは忘れてはなりません。そして一度一緒に暮らしはじめたのであれば、わんこの心を最大限に尊重し、幸せにする責任があるのです。