犬にとっても「快眠」はとても大切!
私たち人間だけでなく、犬にとっても「快適な睡眠」は非常に重要です。眠ることで体の疲れや傷みが回復したり、ストレスが解消されたりと様々な効果が得られます。反対に、しっかりと睡眠が取れていないと、疲労やストレスが蓄積して、心身に様々な悪影響を及ぼしてしまうと考えられています。
犬の場合、「1日に約12時間は睡眠が必要」とされています。子犬や老犬などはさらに多くの睡眠が必要で、18時間程度眠ることもあります。起きている時間にしっかりと動き、すこやかに過ごすために質が良く、十分な睡眠が必要なのです。
犬の睡眠時間の大半は、レム睡眠という浅い眠りです。体を休めながらも、周囲の音や気配に反応して危険を回避できるのですが、生活環境によっては睡眠不足になってしまうこともあります。
そのため、快適に眠れるような寝床を用意してあげることは、愛犬の健康を守るためにとても大切なことです。
犬が「快適に眠れる場所」の条件
犬にとっての睡眠の大切さがわかったところで、犬が「快適に眠れる場所」とはどのような場所なのでしょうか。
静かで落ち着ける環境
犬がゆっくりと眠れるように、あまり騒がしくない静かなところに寝床を用意してあげましょう。
テレビやスピーカーなどに近すぎる場所や、人の出入りが激しいドア付近などは避けて、犬の眠りを妨げることがあまりない落ち着いた場所を選んでベッドを設置してあげてください。
また、一度寝床を決めたら、頻繁に場所移動させないようにしましょう。犬は環境が変わると不安やストレスを感じることがあるので、犬が気に入っているようであればあまり寝床を変えない方がいいとされています。
家族の気配が感じられる
犬が静かに眠れる場所に寝床を用意することは大切ですが、完全にひとりきりで隔離するということではありません。
犬は群れで生きていた動物の気質を引き継いでいて、家族と一緒に過ごすことに安心感を感じる傾向があります。大好きな家族の存在を感じられる場所にいると、安心して休むことができるのです。
そのため、犬の寝床は家族が集まるリビングの隅など、家族の様子を遠くから眺めたり気配を感じたりできる場所がベストです。
快適な温度
愛犬が快適に眠れるように、温度や湿度にも配慮しましょう。強い日差しやエアコンの風などが直接当たらないような場所にベッドを置くようにしてください。
もちろん、犬が自分で日向ぼっこをしていたり、冷たい床で寝ていたりするのは問題ありません。しかし、犬自身で場所を選べない状況であれば、できるだけ日差しやエアコンによる影響を強く受けすぎない場所に寝床を設置してあげてください。
寝床のサイズがあっていて程よく囲まれている
眠るベッドは、犬の体に適したサイズのものを選びましょう。のびのびと眠れるように、できるだけ大きなものの方がいいと考える飼い主さんもいるようですが、あまり広すぎると落ち着かない場合もあります。
犬が体を伸ばした状態でちょうど入りきる程度の大きさで、底つき感がない厚さのものを選びましょう。また、ふちの部分が高くなっていて、寝たときに囲まれているような感覚になるものに安心感を感じる犬もいます。
飼い主のベッドで一緒に眠るのはNG?
自分のベッドで愛犬と一緒に眠っているという飼い主さんもいると思います。「愛犬と眠るとリラックス効果や安眠効果が高まる」と考えられることもあり、愛犬と一緒に眠ること自体は決して悪いことではありません。
しかし、寝返りを打った飼い主さんに潰されて犬が怪我をしてしまったり、ベッドから落ちてしまったりすることもあります。また、そうしたときに犬が驚いて、反射的に近くにいる飼い主さんを噛んでしまうといった事故が起こる可能性もあります。
さらに、犬の体にはノミ・ダニなどの害虫が付着していることもありますし、口や肛門が寝具に触れてることで人畜共通感染症にかかってしまう恐れもあります。
事故や衛生面のトラブルを考えると、ちょっとしたお昼寝など以外では、犬用のベッドをきちんと用意したうえで、同じベッドで一緒に寝ることは避けた方が安心です。
まとめ
私たち人間と同じように、犬にとっても「快適な眠り」はとても大切なことです。体の成長や疲労回復に欠かせませんし、ストレスや不安の解消にも役立ちます。
愛犬が毎日安心して心地よく眠れるように、この記事で紹介したポイントを参考にして、愛犬が「快適に眠れる場所」について考えてみてくださいね。