愛犬が自分のお尻を舐める4つの理由 頻繁に気にしてしまう原因や対処法とは

愛犬が自分のお尻を舐める4つの理由 頻繁に気にしてしまう原因や対処法とは

この記事では、犬が自分のお尻を舐めたり気にしたりするときの理由を解説します。身体的な原因と心因的な原因があるので、ぜひチェックして愛犬の健康管理に役立ててください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.お尻がかゆい

お尻をこするフレブル

犬が自分のお尻を舐めたり、地面にこすりつけたりしている理由は、まず「かゆい」「不快感や違和感がある」と考えている可能性があります。

犬は手足を使ってお尻を掻くことはできないので、むずがゆさを感じたり違和感があったりしたときにその部位を舐めるのです。また、痛みを感じているときにも舐めることがあるので、頻繁にお尻を舐めているときは、一度状態を確認しましょう。

また、お尻がかゆくなる原因として、排泄後に汚れが残っていることでかゆみが出てしまったり、散歩後に草などがついていたりと様々なことが考えられます。さらに、ケアのためにお尻を拭くことで、逆に乾燥や炎症を引き起こすこともあるので注意しましょう。

肛門部分はデリケートで、ちょっとした刺激でも過敏に反応することがあるので、ボディケアをする際にも十分な配慮をしてあげてください。

2.ウンチや汚れがついている気がする

ウンチをしている白い犬

排泄後にお尻を気にする様子が見られるときは、何となくウンチが出切っていないような「残便感」を感じていることが考えられます。実際にウンチがついているときはもちろん、ウンチをしたばかりの肛門部分は盛り上がったり開いたりしているような感覚になって違和感を感じやすいのです。

また、子犬や老犬のように筋力が弱い犬は、しっかりと排便しきれずに肛門部分にウンチが残ってしまうこともめずらしくありません。このような場合は、犬が気にしていてもしていなくても、排便後はきちんとお尻の状態を確認してあげるといいでしょう。

3.病気やトラブルの可能性

肛門腺絞りされている犬

犬が排泄前後以外にも頻繁にお尻を舐めたり気にしていたりする場合、お尻の周辺で何らかのトラブルが起きていることが考えられます。

特に多いのが肛門の左右にある肛門嚢(腺)に分泌液が溜まって炎症を起こしてしまっている「肛門嚢炎」です。肛門嚢の分泌液は、排便時に自然に排出されることもありますが、小型犬や老犬など力の弱い犬は分泌液が溜まってしまいがちなので注意が必要です。

あまりにも溜まりすぎると、肛門嚢が腫れたり破裂したりする危険性もあるので、定期的にチェックしておきましょう。自分で絞ってケアできない場合は、動物病院やトリミングサロンに頼むようにしてください。

そのほかにも、回虫や条虫、鞭虫などが腸に寄生していると、違和感を感じてお尻を気にする様子が見られます。実際に、それらの寄生虫が肛門から出てきていて不快感を感じている場合もあるので、発見した場合はすぐに動物病院で治療を受けてください。

4.退屈、かまって欲しい

お尻を気にする犬

犬がお尻を気にして舐めるのは、かゆみや痛み、不快感を感じているときだけではありません。退屈していて飼い主さんにかまって欲しいときや、ストレスにさらされているときにもこのような様子が見られることがあります。

特に、同じ部分を延々と舐め続けているときは「常同行動」と呼ばれるストレス性の障害が起きていることが考えられるので、すぐに適切な対応をしなければなりません。お尻を舐めること自体をやめさせるのではなく、ストレスや不安の原因を探り、その原因を解消することが大切です。

ただし、お尻を舐めると「やめなさい」「どうしたの?」などと言いながら飼い主さんが自分に注目してくれるということを学習している犬は、かまってもらうためにわざと舐めることもあります。

病気やストレスの可能性がない場合は、あまりかまいすぎないようにした方がいいので、理由や原因をしっかりと見極めましょう。

まとめ

お尻を気にする犬

犬がお尻を舐める理由や原因は、様々なことが考えられます。

一時的にかゆみや残便感を感じているだけであれば、特に気にする必要はありませんが、頻繁にお尻を舐める様子が見られる場合は少し注意が必要です。

肛門や腸内の病気やストレスによる強迫障害などの可能性もあるので、少しでもおかしいと感じたときは、動物病院で相談してみることをおすすめします。

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