犬の体にいい「食材」
愛犬にたまには体にいい食材を与えてみたい…という飼い主さんもいらっしゃいますよね。
そこで今回は、犬の体にいい「食材」について解説します。どのような効能があってどのように与えたらよいか、きちんと確認した上で与えるようにしましょう。
1.カボチャ
カボチャには、食物繊維・ビタミンE・ビタミンC・βカロテン・カリウムなどの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
犬がカボチャからβカロテンを摂取すると、体の中でビタミンAへと合成することができます。ビタミンAには、被毛を美しく健康的に保ち、視力を維持する働きがあります。
甘いカボチャは犬も好みやすいです。100gあたり80kcalほどありますので、カロリーオーバーに注意して与えるようにしましょう。
2.豆苗
豆苗には、タンパク質・ビタミンC・ビタミンA・ビタミン・葉酸などの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
豆苗を食べることで、植物性のタンパク質を摂取することができます。被毛・筋肉・皮膚・血液を作るために必要不可欠な栄養素です。
ドッグフードに含まれているタンパク質量と豆苗から摂れるタンパク質を計算し、摂りすぎには注意しましょう。タンパク質の過剰摂取は、腎臓に負担をかけます。
生で与えても大丈夫ですが、消化不良を防ぐため、沸騰したお湯でサッと加熱し、細かく刻んでからトッピングするのがおすすめです。加熱する時間は30秒~1分でよいと思います。
3.トマト
トマトは、カリウム・ビタミンC・βカロテン・リコピンなどの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
カリウムには、過剰な塩分を排出する働きがあり、血圧を安定させることができます。塩分の多いおやつを食べている犬にとっては、よいメリットになるでしょう。
ただし、腎臓に持病がある場合には、カリウムの過剰摂取が心臓にダメージを与えてしまうことがあります。
トマト100gあたり210mgのカリウムが含まれています。ドッグフードに含まれているカリウム量と合わせて計算するようにしましょう。
4.いちご
いちごは、食物繊維・カリウム・カルシウム・ビタミンC・鉄分・葉酸などの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
いちごの赤い色を作り出しているのは、アントシアニンというポリフェノールの一種です。強い抗酸化作用のある栄養素で、犬の体の中で発生する活性酸素を除去する働きがあります。
そして、いちごに含まれる栄養素の中で注意しなければならないのが、キシリトールです。体重1kgあたり100mg以上を摂取すると、低血糖や中毒症状を起こすことがあります。
品種や商品によって異なりますが、いちご100gあたり44mgのキシリトールが含まれています。生のいちご数粒であれば問題ありませんが、乾燥いちごには注意が必要でしょう。
5.スイカ
スイカは、カリウム・βカロテン・リコピン・シトルリン・ビタミンB6などの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
夏になると、熱中症予防や水分補給におやつとして与えることがよくあるのではないでしょうか。
シトルリンという栄養素は、スイカの皮に近い部分、とくに白っぽい部分に多く含まれています。
シトルリンを摂取すると、犬の体の中でアルギニンへと変換され、タンパク質の合成を促進します。また、乳酸を排出する働きがあり、疲労回復が期待できます。夏のお散歩や運動の後にぴったりですね。
6.梨
梨は食物繊維が豊富で、カリウム・ソルビトール・アスパラギン酸などの栄養素が含まれており、犬の体にいい食材です。
ソルビトールには、便が水分を吸収することでやわらかくする働きがあります。便秘解消にはおすすめできますが、もともと便がやわらかめであると、軟便や下痢を起こす可能性がありますので注意しましょう。
食物繊維は、和梨100gあたり0.9g、洋梨100gあたり1.9gと、洋梨の方が豊富ですが、栄養素には大差ありません。
まとめ
犬の体にいい食材を6つ解説しました。
- カボチャ
- 豆苗
- トマト
- いちご
- スイカ
- 梨
適切な量であれば、普段の食事にプラスすることで、愛犬の健康状態に役立つ食材ばかりです。
年齢や健康状態、持病の有無、体重、ドッグフードに含まれている栄養素などを考慮し、愛犬に合った食材を、愛犬に適切な量で与えるようにしましょう。