1.直射日光やエアコンの風が当たる場所
犬がケージの中で心地よく休んだり眠ったりできるようにするために、快適な環境に整えることを意識しましょう。
特に日光やエアコンの風が直接当たる場所にケージを置かないように注意してください。日向ぼっこやあたたかな場所が好きな犬は多いですが、ずっと日や風が当たり続けると暑くなってしまったり乾燥したりするので身体的な負担がかかってしまいます。
ただし、スペースが大きめのケージであれば、部分的に日が当たるように設置するのはOKです。また、エアコンをつけておくときなども、ルーバーを動かしたりサーキュレーターを利用したりして、部屋全体に風を回すように調整するといいでしょう。
「日向と日陰」「ひんやりした床とふわふわのマット」など、犬が心地よいと感じる場所を自分で選べるような環境にしてあげるのが理想的です。
2.ドアや窓の近く
家族がよく出入りするドアの近くや人通りの多い道に面した窓のそばにケージを置くと、犬は落ち着いて休むことができません。
飼い主さんと遊びたい、かまって欲しいと思っている犬は、飼い主さんの行動を観察しています。そして、自分の近くを通るたびに期待したりがっかりしたりすることもあるでしょう。そのため、家族の出入りがあるドアの近くでは、飼い主さんの行動に捉われすぎて落ち着かないのです。
また、窓の外を見て楽しむ犬もいますが、そういった犬は外の様子が気になりすぎてゆっくりと眠ったり休息をとったりできないことが多いのです。
特にテリトリー意識を持って外を見ている犬は、「警備」のつもりで見ていることがあるので、知らない人や犬が通るたびに吠えて追い払おうとすることもあるでしょう。そのような環境では、気が休まらずくつろぐこともできないので、ケージは外があまり見えない場所に設置するといいでしょう。
3.テレビやスピーカーの近く
犬が落ち着いて寝られる場所にケージを設置することを考えると、テレビやスピーカーなど音響設備のそばは避けた方がいいでしょう。
犬は耳がいいといっても音を極端に大きく感じるわけではないため、通常の生活音やテレビから聞こえてくる音はそれほど気を使う必要はありません。しかし、犬は音の聞き分けに優れていて、人間以上に広い範囲の音を聞き取れるので、騒がしさを感じやすい傾向はあります。
そのため、犬がゆっくりと眠れるように、音が流れるものの近くにケージやベッドなどを設置するのはやめてあげてください。
4.家族の気配が感じられない場所
ドアの近くや部屋の中心のように、家族の動きに影響されやすい場所は落ち着いて休みにくい、というデメリットについて説明しました。
しかし、家族の気配が一切感じられないような場所に、隔離するような形でケージを設置するのもおすすめできません。
家族が集まるリビングから離れた廊下の隅や、階の違う部屋などに設置してしまうと、犬は寂しい思いをするでしょう。
犬は、大好きな仲間と過ごすことで安心していられる動物なので、リビングの隅や壁際など家族の気配が感じられる場所や、家族の様子を見渡せる場所にケージを置いてあげてください。
まとめ
犬のケージは、「ひとりで安らげる個室」のようなスペースにしてあげましょう。
そのためには、飼い主さんの生活リズムや環境、愛犬の性格を考えてケージの設置場所を決めるようにしてください。
また、暑さや寒さ、乾燥などによって体に負担がかからないようにすることも大切なポイントです。