進めておくべき事務的な準備
1.看取りの場所と方法を決める
「そのとき」が近づいてきたと感じたら、看取りの場所と方法を考えましょう。例えば動物病院に入院している場合でも「最期は自宅で」と希望すれば自宅に帰してもらうことができます。
また日本ではあまり一般的ではありませんが、愛犬が苦痛を感じている場合には安楽死という選択もあるでしょう。どんな形であれ、一番好きな場所で好きな人に看取ってもらえれば、愛犬にとってそんなに幸せなことはありません。
2.供養の方法を決める
わんこの供養といえば、かつては庭に穴を掘って埋めるといった土葬が一般的でした。ですが住環境の変化の中で庭のない家庭も増え、今ではわんこも火葬してもらうのが習慣化してきました。
愛犬は土葬にするのか火葬にするのか、火葬の場合にお骨は手元に残すのか残さないのか、供養の方法を家族で話し合ってしっかり決めておくことが大切です。
何となくの流れで供養してしまい、「合葬ではなく個別のお墓にしたかった」「お骨を残したかった」と後悔しても取り返しがつきません。
3.葬儀会社を決める
近年ではペット専門の葬儀会社も多くなってきました。いくつかの葬儀会社を比較検討し、自分たちが望んでいるようなお別れをさせてもらえるのか、費用は予算の範囲内であるかどうかをしっかり確認して決めましょう。
考えたくないことですが、飼い主さんの気持ちに寄り添わない悪質な業者も存在しないとは言い切れません。最後の最後に嫌な思いをしないよう、リアルなクチコミを参考にするのも大切です。
穏やかな気持ちで送り出せるよう…心の準備
1.感謝や大好きの気持ちをたくさん伝える
たとえ愛犬が寝たきりで反応がなかったとしても、「そのとき」を迎えるまでの間、感謝や大好きの気持ちを声にしてたくさん伝えましょう。もちろんスキンシップで飼い主さんの体温を伝えてあげることも忘れずに。
「もっと『愛してる』を伝えればよかった」と後悔することのないよう、恥ずかしがらずに言葉にすることが大切です。
2.ペットロスは避けられないもの
どんなに後悔がないように準備したとしても、愛犬を失うことによるショックをゼロにすることはできません。ペットロスは避けることができないものと最初から覚悟しておきましょう。
そして同時に、ペットロスは悪いものではないということも認識しておくべきです。ペットロスに陥るということは、それだけ愛犬のことを愛していた証でもあるのですから。
そして、ペットロスが癒えるまでにかかる時間には個人差があります。慌てて立ち直る必要もなく、自分のペースでお別れを受け入れるのだという気持ちを持っておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?「愛犬が亡くなるときのことなんて考えたくない」という人も多いかもしれません。
ですが現実から目を逸らしてばかりいると、いざ「そのとき」を迎えるときに慌てて取り乱してしまい、納得のいくお別れができない可能性があります。
「愛犬を思うように送り出してあげられなかった」という後悔はペットロスをより深刻にしてしまいます。愛犬が元気なうちに、そして自分の頭が冷静な判断をできるうちに大切なことを決めておくべきですよ。