「トリミングへ行く必要がない犬種」とは
犬を飼う初心者であれば(犬を飼ったら、トリミングをしてもらうためにサロン等へ連れていかなくては…)と思う方も少なくないかもしれません。
しかし実は、犬種によっては必ずしもトリミングは必要ではありません。
そこで今回は、「トリミングへ行く必要がない犬種」について解説します。すでに飼っている方でも勘違いしている場合もあるかもしれませんので是非確認しておきましょう。
1.柴犬
日本犬の代表犬種である柴犬は、基本的にトリミング不要です。
ダブルコートと言われる2重構造の被毛特性により、暑い夏にはサマーカットにすることもありますが、飼い主さんの趣味の範疇と言えるでしょう。また、お尻周りを清潔に保つために毛をカットすることもあります。
このダブルコートは、春・秋の換毛期だけではなく、1年を通して毛が抜けることが特徴です。そのため、飼い主さん自身のケアだけでは追いつかず、トリミングサロンで抜け毛のケアをしてもらうこともあります。
柴犬は皮膚疾患の多い犬種です。ブラッシングのしすぎや、反対に残り毛による肌トラブルを招いてしまうことも。柴犬と暮らす飼い主さんは、愛犬の皮膚特性を把握し、日々のこまめなブラッシングが大切になります。
2.ポメラニアン
意外に思われるかもしれませんが、ポメラニアンもトリミングは必要としない犬種です。
前述の柴犬と同じダブルコートですので、被毛は一定の長さまでしか伸びません。ただ毛がフワフワとした長毛種のため、お尻周りのカットや滑りにくいよう足裏のカットはした方がいいかもしれません。
ポメラニアンはトリミングカットの種類が豊富です。「ライオンカット」「柴犬カット」など飼い主さんの好みでサロンを利用することも多いようです。特に暑い夏はすっきりとして良いですね。
3.フレンチブルドッグ
フレンチブルドッグはその見た目通り短毛種なので、トリミングの必要はありません。毛玉ができたり毛が絡まったりする心配もないので、被毛のお手入れはラクな犬種と言えるでしょう。
お家でのシャンプーやお手入れが苦手でサロンを利用する飼い主さんもいるようですが、カットなどのトリミングは不要です。
ただし、被毛が短い短毛犬種は寒さが苦手です。部屋の温度管理や散歩に行く時間帯を調節するなど飼い主さんの健康管理が非常に重要です。
気温の変化に敏感な犬種なので、一年を通してケアしてあげる必要があります。
4.チワワ
チワワは毛が長いため、トリミングは必須だとイメージする方も多いでしょう。
しかし、一定の犬種は毛が長い「ロングコート」と毛が短い「スムースコート」に分かれます。チワワはその代表犬種です。「チワワ」と聞いて思い浮かべるのは、おそらくロングコートチワワでしょう。
どちらにせよ、チワワは一定以上毛が伸びないため、トリミングは必須ではありません。ただし、ロングコートはある程度毛の長さがあるので、絡まりや毛玉を防ぐために定期的なブラッシングは欠かせません。お手入れも兼ねてトリミングを希望する飼い主さんもいます。
5.ゴールデンレトリバー
長くサラサラとした被毛が美しいゴールデンレトリバー。一見トリミングが必要かと思われますが、前述のチワワ同様に、一定以上毛は伸びないため基本的には不要です。
ただし、元々長さのある被毛のため、フローリング等で滑って怪我をしないように、足裏の毛は定期的にカットした方が良いでしょう。
ちなみに、ゴールデンレトリバーも、柴犬と同じダブルコートの犬種ですので、同じように一年を通して毛が抜けます。そのためブラッシングを怠ると、あっという間に毛が絡まってしまいますので、日々のお手入れが必要な犬種と言えます。
「トリミング」と「グルーミング」の違い
「トリミング」と「グルーミング」の違いを正しくご存じでしょうか。いずれの言葉も、その言葉自体は耳にしたことがある方も多いと思います。
「トリミング」は、毛をカットして整えることを言います。トイプードルやマルチーズなど毛が伸び続ける犬種は定期的なトリミングが必須です。
一方「グルーミング」は、ブラッシングやシャンプーなど、体全体のお手入れをすることです。他にも、爪切りや耳そうじ、肛門腺絞りなども含まれます。
トリミングはプロのトリマーさんにお願いすることがほとんどですが、グルーミングは飼い主さん自身でできることも多いですね。スキンシップを兼ねて行ってあげると良いでしょう。
まとめ
今回は「トリミングへ行く必要がない犬種」をご紹介しました。
被毛が2重になっているダブルコートの犬種と毛が短いスムースコートの犬種は、基本的にトリミングは不要です。
しかし、日々のお手入れとしてブラッシングを行ったり、皮膚の状態の確認についてはしっかりケアしなければいけません。
トリミングは不要でもグルーミングは全犬種必要ですので、しっかり愛犬の健康管理を行ってくださいね。