獣医さんはここを見る!わんこの見た目年齢チェックポイント
保護犬や捨て犬を家族として迎えた場合、愛護団体が推定年齢を把握していて教えてくれることもありますが、動物病院での健康診断と合わせて獣医師に判断してもらうことも少なくないですよね。
血液検査結果などの医療的な材料ももちろんですが、獣医さんにとっても「見た目」は推定年齢の大きな判断材料となっています。
1.歯
最も重要な判断ポイントの1つが「歯」です。歯は加齢とともに摩耗するのはもちろん、歯垢や歯石が付いて黄色く変色していきます。近年では、3歳以上のわんこのほとんどが歯周病だと言われているほどです。
キラリと白く光るキレイな歯は、若いわんこの証です。ただし日頃のケアによって、シニアでもキレイな歯を保つことは不可能ではありません。
2.目
シニア犬になると白内障や緑内障、核硬化症など、さまざまな目の病気を発症する可能性が高まります。
白内障の場合は水晶体の全体が白く、緑内障の場合は白目が赤く、核硬化症の場合は水晶体の中心部が白くなります。これらの目の異常が見られる子は、シニアの可能性が高いでしょう。
3.被毛
人間も加齢とともに白髪が増えるように、わんこもシニアになると白い毛が増えたり被毛全体の色が薄くなったりします。また被毛のハリやツヤがなくなるのも特徴です。
ですが被毛はその子の生まれ持っての色もあるうえ、ケアの状態や皮膚病などの発症状況によっては、若くてもパサついている子もいるのであくまで参考程度です。
容姿と合わせて行動もチェック
容姿の他にも判断材料となるのが行動です。特に歩様、いわゆる「歩き方」はわんこのおおよその年齢を判断するのに役立ちます。若い子の場合には足取り軽く、ご機嫌に弾んで歩くような「トロット」と呼ばれる歩様がよく見られます。
年をとると歩き方もだんだんと落ち着いていき、地面をしっかり踏みしめるようになります。シニアになると歩くスピードがゆっくりになったり、覚束ない足どりになっていきます。
愛犬を若見えさせるために
自分のかわいい愛犬はいつまでも若く見られたいものですよね。今回ご紹介した判断ポイントは、逆に言えばこれらのポイントを押さえていれば若く見られることが可能になるということです。
目の疾患などは抗うことが難しいですが、日頃のお世話である程度ケアできるものもあります。
1.オーラルケア
幼い頃から歯みがきの習慣をつけるとともに、動物病院などでの歯石除去も活用すると良いでしょう。歯みがきを嫌がる場合には、歯みがきガムや歯みがき効果のあるおもちゃで遊ばせることでも少しは違います。
2.被毛と皮膚のケア
定期的なブラッシングやトリミングで、被毛と皮膚の健康を保つことはとても重要です。皮膚の乾燥が気になる場合、肉球クリームなどで保湿してあげるとよいでしょう。
3.運動習慣
シニアになってもしっかりと歩きつづけるためには、足の筋力を維持することが欠かせません。そのためにも大切になるのが日頃の運動習慣です。お散歩時間と遊びの時間をしっかり確保し、筋力維持を図りましょう。
4.健康な食生活
若々しい見た目のためには外側のケアだけでなく内側からケアすること、すなわち栄養バランスのとれた食事を与えることが何よりも大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?見た目だけで正確な年齢を判断するのは至難の業ですが、おおまかなライフステージであれば判断できる可能性はあります。
ですが見た目で「このくらいかな?」と思っても、飼い主さんに確認するときには思ったよりも若い年齢を言うのが円滑なコミュニケーションのポイントなのは、きっと人間と一緒ですよ。