愛犬が「片足だけ上げる」理由
ふと愛犬の姿をみると、なぜか片足だけあげているのを目にしたことはないでしょうか。
理由が分からないとちょっとおどけたように可愛く見えてスルーしがちですが、実は病気や怪我の可能性がある場合も。
そこで今回は、愛犬が「片足だけ上げる」理由について解説します。何度か愛犬がしている様子を目にしている場合はこの機会に確認しておきましょう。
1.緊張している
犬が片足だけ上げるのは、緊張しているからです。
前足を上げることがよくあります。片足だけ上げたままジッと動かずにいるため、飼い主を心配させます。お散歩をしている最中なのであれば、肉球を怪我してしまったのでは…と、愛犬を抱き上げ、猛ダッシュで家に帰ったこともあるのではないでしょうか。
苦手な相手の気配を感知し、緊張して片足を上げたまま身動きできなくなってしまったのではないか、ということが考えられます。
愛犬が片足だけ上げるとき、(緊張しているのでは?)と思われる場合には、しっぽの動きにも注目してみてください。少しずつ下がっていき、だらりと垂れさがったり、足の間に挟んだりすることがあります。
2.集中している
犬が片足だけ上げるのは、集中しているからです。
見知らぬ音や声を聞いたのかもしれません。興味を惹かれるニオイを嗅いだのかもしれません。仲良しで大好きなお友達犬の気配を感じたのかもしれません。
もっとよく感じ取りたくて、集中するあまり、片足だけ上げたまま停止してしまったのです。飼い主が声をかけても心ここにあらずといった感じでしょう。
お散歩中や外出中は、急にリードを強く引いて走り出してしまうなどすることがあります。首輪が抜けてしまったり、リードを手放してしまったりしないよう、十分にご注意ください。
3.マーキングをするため
犬が片足だけ上げるのは、マーキングをするためです。
オス犬だけではなく、メス犬もマーキングをするために片足だけ上げることがあります。座った姿勢で片足だけ上げることもありますし、立った姿勢で片足だけあげることもあります。
もうおしっこは十分に出たはずなのに…というときは、マーキングなのではないかと考えてよいと思います。ほんの1滴でも十分なマーキングになります。
自分の縄張りを主張したい、仲間の犬たちへの挨拶代わり、お気に入りの場所にニオイを残したいなど、マーキングをする理由は様々です。
犬の本能的行動であるため、やめさせることはできません。叱ってもストレスを与えるばかりです。マーキングをされて困る…というときは、マナーベルトやマナーパンツの着用も検討されてみてください。
4.地面が冷たい
犬が片足だけ上げるのは、地面が冷たいからです。
雪の上をお散歩するとき、片足だけ上げて立ち止まることがあります。あまりの冷たさに驚いているのでしょう。
融雪剤が撒かれているかもしれません。手足に凍傷を負ってしまうかもしれません。愛犬が片足だけを上げるほど地面が冷たいときは、いつもより早めにお散歩を終えて帰宅するようにしましょう。
5.肉球に痛みがある
犬が片足だけ上げるとき、肉球に痛みがあるのではないか、と考えることができます。
- 乾燥でヒリヒリと痛い
- 乾燥でひび割れて痛い
- お散歩中に擦り傷を負った
- お散歩中に植物の棘やガラスの破片が刺さった
このようなとき、片足だけ上げて立ち止まったり、地面につかないようにかばって歩いたりすることがあります。
肉球が白っぽくなっているのは乾燥しているからです。肉球クリームで保湿してあげましょう。ひび割れていたり、出血があったりするときは、すぐに動物病院へ行きましょう。
植物の棘や硝子の破片は目に見えないこともあります。肉球をよく触って確認してみましょう。放っておくと化膿するなど重症化することもありますのでご注意ください。
6.炎症や脱臼の可能性
犬が片足だけ上げるとき、炎症や脱臼の可能性を考えることができます。
関節に一時的な炎症が起きているのかもしれません。関節の慢性的な炎症が強い痛みを引き起こしたのかもしれません。また、お散歩の途中、遊びの最中など、膝を脱臼してしまったのかもしれません。そのような症状を「膝蓋骨脱臼」と言います。
膝の皿が外れることが癖になっている場合も考えられます。片足を上げたり痛がったりする様子があるものの、しばらくすると元気に歩き出します。外れては戻ることを繰り返しているのかもしれません。
まとめ
愛犬が片足だけ上げる理由を6つ解説しました。
- 緊張している
- 集中している
- マーキングをするため
- 地面が冷たい
- 肉球に痛みがある
- 炎症や脱臼の可能性
飼い主には原因や理由が分からず、頻繁に愛犬が片足だけ上げることがあれば、動物病院で検査を受けることをおすすめしたいです。
稀なケースですが、我が家の愛犬はリウマチという病気だと診断されたことがありました。初めは片足だけ上げていたのですが、やがて両足になり、歩けなくなりました。
ほんの少しずつ進行する病気である可能性も考えられるため、どんなときに片足だけ上げるのか、どれくらいの頻度なのか、こまめにチェックして記録しておくとよいと思います。