犬のおやつの適量ってどれくらい?与えすぎることのデメリットと適切量の目安

犬のおやつの適量ってどれくらい?与えすぎることのデメリットと適切量の目安

愛犬のおやつの適量は、1日に必要な摂取カロリーの10%程度です。計算してみると、意外なほど与えすぎてしまっているかもしれません。与えすぎるデメリットもぜひ参考にしてみてください。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬のおやつの適量ってどれくらい?

おやつを受け取るフレブルの顔のアップ

普段から愛犬に何気なくおやつを与えているかと思いますが、1日の量は決めていますでしょうか。その量は本当に愛犬に適切な量でしょうか。

家族みんながそれぞれ愛犬におやつを与えていたら「実際、愛犬が1日にどれくらいの量のおやつを食べたのか、誰も把握できていない」などということもあるのではないでしょうか。

愛犬におやつを与えることは、飼い主とのスキンシップやコミュニケーションにも役立ちます。しつけトレーニングにも活用できます。しかし、与えすぎてしまっていては、元も子もありません。場合によっては与え過ぎで愛犬の健康に被害を与えてしまっている可能性も…。

そこで今回は、愛犬の健康を維持するため、そして病気の予防や長生きのためにも、犬のおやつの適量について、改めて一緒に考えてみましょう。

1日に必要な摂取カロリーを知ることが大事!

あくまでも目安ですが、犬が1日に必要とする摂取カロリーは、体重2kgで212kcal、10kgで630kcalとされています。

実際これは、犬種・年齢・活動量によって変りますので、1日に必要な摂取カロリーは算出が難しいです。そのため我が家の愛犬の適量は、獣医師に相談した上で計算してもらいました。

栄養バランスを崩すことなくおやつを与えるためには、『1日に与えても良いおやつの量を1日に必要な摂取カロリーの10%程度に抑えるようにすると良い』とされています。

たとえば1日に必要な摂取カロリーが300kcalである場合、ドッグフードで270kcal、おやつで30kcalという計算をすることができます。

とはいえ、「昼間におやつを与えすぎてしまったから、夕ごはんを減らそう!」という対処をしてはいけません。ごはんはいつも通り与え、次の日からまたおやつを与えすぎないように注意すれば大丈夫です。

回数を多くすることが大事!

犬は、一度に食べたおやつの量が多いことよりも、1日に食べたおやつの回数が多いことの方が喜びを感じます。

犬は人間のように味わって食べることはありません。2回3回ほど噛んで飲み込む犬もいますし、全く噛まずに丸飲みしてしまう犬もいます。

ですから、1回に与えるおやつの量は少なくて良いのです。小さなおやつを1日数回に分けて与えた方が喜びます。

犬におやつを与えすぎることのデメリット

ダイエットが必要な太った犬

では、犬におやつを与えすぎてしまうと、どのようなデメリットがあるのでしょうか。

誰もが思いつくのが「肥満」です。肥満は生活習慣病とも呼ばれ、おやつの与えすぎによって肥満を抱える犬は年々増え続けているようです。

合併症として、呼吸器系や循環器系の病気を持つ犬も増えています。健康寿命を短くし、長く生きることができなくなってしまうかもしれません。

実際、激しい咳をするようになったり、呼吸が困難になったりするまで気づかなかった、という飼い主もいらっしゃるそうです。

さらに、最近人も犬も、何かと「タンパク質ブーム」ではないでしょうか。人間であればプロテインドリンク、犬であれば高タンパク質とパッケージに表示されたおやつを目にする機会が増えています。

ドッグフードが総合栄養なのであれば、食事から1日に必要なタンパク質量を摂ることができているはずです。さらにおやつからも摂取するとなると、タンパク質の過剰摂取になることがあります。

犬は高タンパク質なおやつを好みます。ササミジャーキーやビーフジャーキーなどが代表格ですよね。

犬がタンパク質を過剰摂取すると、消化の際に肝臓や腎臓に大きな負担がかかります。過剰摂取したタンパク質は体脂肪として蓄えられます。つまり、肥満などの病気にも繋がる恐れもあるのです。

(最近おやつ与えすぎかな?)(ちょっと肥満気味なのでは?)と思われる場合には、肥満・呼吸器系・循環器系を中心に愛犬の健康診断を受けに行きましょう。

まとめ

差し出されたおやつを見つめる柴犬

犬のおやつの適量は、「1日に必要な摂取カロリーの10%程度」であるとされています。愛犬の1日に必要な摂取カロリーは、ぜひ獣医師に相談してみてください。

どうしてもご自分で計算してみたいと思われる方には、次のような方法があります。

【適正体重×30+70)×指数=摂取カロリーkcal/日】
※指数に入る数

  • 生後4カ月までの子犬は「3」
  • ~1歳までは「2」
  • 避妊済去勢済の成犬は「1.6」
  • 未避妊未去勢の成犬は「1.8」
  • 避妊済去勢済の7歳以上のシニア犬は「1.2」
  • 未避妊未去勢の7歳以上のシニア犬は「1.4」

ただしこちらはあくまでも「目安」です。参考程度に計算したい場合にご活用ください。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。