犬の平均寿命は年々上昇中!高齢犬ならではの悩みも増加
一昔前までは、犬の寿命は10歳前後が平均でした。しかし、現在は2022年時点で犬の全体的な平均寿命が14.76歳と、とても延びていることがわかります。
大きな理由として飼い主の意識が大幅に向上していること、犬に関する医療技術が進歩していること、そして室内で飼育される犬が大半を占めていることなどが挙げられます。
犬に関する詳細な知識がネットにより普及したことで、飼い主が食事や運動、お世話に関する知識をより理解できるようになりました。また、犬が見せる病気のサインに気付くスキルを身につけている飼い主さんも多いです。
しかし、高齢犬が増えたことで新たな壁が立ちはだかります。それは認知症などの老犬ならではの病気や健康寿命です。
寝たきりの状態で生活するのではなく、できる限り健康的な状態で長生きさせてあげようと生活習慣が見直されています。
犬は何歳で『老犬』?犬種による違いはあるの?
犬の寿命が延びていることにより、老犬と言われる犬たちも増加傾向にあります。では、犬は何歳で『老犬』に入るのでしょうか。
1.一般的に7〜8歳を過ぎると『老犬(シニア犬)』
一般的に犬は7〜8歳を過ぎると、『老犬(シニア犬)』と言われることが増えてきます。8歳を過ぎると、大型犬の場合は人間年齢に換算すると60歳程度、中型犬や小型犬の場合は50歳前後に当たります。
ただし最近では、人間でも高齢者に対する年齢の認識が上昇傾向にあるため、犬も10歳を過ぎてから『老犬』と呼ばれることも増えてきました。
実際、7〜8歳を過ぎても若い頃のように明るく活発な様子を見せ続けている犬は多く、犬によって老犬に突入しているかそうでないか、判断が分かれるところです。
2.老犬になると起こりやすい変化
7〜8歳を過ぎると「老犬(シニア犬)だね」と言われる理由として、もう1つ大きな要因があります。それは犬に現れる変化です。
老犬になると、若い頃のように活発でやんちゃな様子を見せることが徐々に減り、落ち着きを持つようになります。また、以下のような変化が見られることも増えます。
- 寝ている時間が増えた
- 食欲が低下する
- 動きが全体的にゆっくりしている
- 時々声をかけても聞こえていないことがある
- 皮膚や被毛が弱々しくなったり色が薄くなる
- 気温や気候の変化により下痢などの小さな体調不良が増える
このような変化を見て「そろそろ高齢期に突入しているのかな」と不安を感じたり、老いを感じたりする飼い主さんが多いです。
3.犬種によって『老犬』に突入する年齢は違うの?
何歳で老犬に入るかという疑問に関して、先ほど犬によって判断が分かれるという話がありました。実際、体格や犬種によって『老犬』になる年齢に一定数の傾向が見られます。
特に小型犬や中型犬に比べると、大型犬の方が老いが見える時期が早くやってくる傾向にあり、早いと6〜7歳で老犬に見られる特徴が確認されることもあります。
反対に小型犬は、比較的長く快活さを見せる犬が多い傾向にあり、10歳を過ぎてから『老犬』のような変化が現れる犬も少なくありません。
健康的に長生きしてほしい!犬の健康寿命を長くする秘訣
愛犬には、健康的な状態で長生きしてほしいですよね。平均寿命が延びてきたことにより、犬の『健康寿命』を延ばすことも注目されています。
犬の健康寿命を延ばすためには日々の生活習慣を見直したり、新たな刺激を積極的に取り入れたりすることが大事です。
例えば、規則正しい生活を意識したり、毎日散歩に連れて行き短時間でも外気に触れさせるといった習慣は非常に重要です。
他にも脳の認知機能を低下させないため、簡単なコマンドトレーニングを毎日行い、たくさん褒めてあげることも良い刺激につながります。
歯磨きなどの健康に直結するお世話や食事管理はもちろん、体に負荷がかからない程度の運動や、脳を使った遊びを積極的に取り入れて、健康寿命を延ばしましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬によって高齢期に突入する年齢は異なりますが、8歳を過ぎたあたりから徐々に老いが見え始めます。できるだけ長く健康でいてもらうためにも、今日から生活習慣や生活の工夫を見直してみましょう。