子犬に甘噛みされたときの対処法で「痛いっ!」とリアクションをしても意味がない
子犬に甘噛みされたときの対処法として「痛いっ!」などリアクションをとるというのはあまり意味がありません。
というのも、経験したことがある人もいるかと思いますがそれをしたからといって子犬がやってはいけないことなのだと理解し、次からやらなくなるという流れがスムーズに起こることはあまりないからです。
むしろ子犬はそのリアクションを楽しみもっと甘噛みをするようになります。
しかし人間にとってはそれは困るため、もっと強いリアクションを示さなければならなくなるという悪循環に陥るのです。
子犬に甘噛みされたとき「痛いっ!」とリアクションすることで崩れる関係性
仮に「痛いっ!」というリアクション一発で効果があったとしても、それは子犬に恐怖を与えただけに過ぎません。子犬がそのリアクションで甘噛みという行動をしなくなったということは、ネガティブな経験によって身の危険を感じた可能性があるのです。
また、先ほど一度のリアクションで効果がなかった場合はより強いリアクションを示さなければいけないとお話しましたが、つまりそれはより強いネガティブな刺激を与えることで犬を攻撃するということを意味します。
一見それによって問題となる甘噛みをやらなくなりしつけができたと感じるかもしれませんが、それは子犬を傷つけ恐怖で抑制しているだけだということを理解しましょう。
すなわちそれは子犬と人間との関係性を良いものとするのではなく、マイナスにしてしまっているということなのです。
マイナスになってしまった場合それをまずは0に戻すところからになるため時間もプラスにしていく以上に必要となりますし、なにより一度マイナスになってしまった過去を取り消すことはできません。
今後多くのことを経験し学んでいくなかで、マイナスという経験は子犬にとっても人にとってもデメリットです。
良好な関係性を築きたくさんのポジティブな経験を積み重ねていくためにも、「痛いっ!」などのネガティブなリアクションで子犬を傷つける方法は避けましょう。
子犬に甘噛みをされたときほど冷静に落ち着く
本来は子犬が手など人間にとって困る対象に甘噛みをされてしまわないように、甘噛みを存分にできる環境を整えるのが最優先ですが、もしも甘噛みをされてしまった場合にはどうしたらいいのかお教えします。
まずは何より甘噛みをされたときほど冷静でいることです。
それだけ?と思われるかもしれませんが、実はたったそれだけのことができていない飼い主さんが非常に多く、逆に興奮させてしまうようなリアクションを取ることで余計に悪化させてしまっている姿を見かけます。
甘噛みされてしまったときほどまず冷静に騒がないということをしなければ、子犬を興奮させ逆に楽しんでしまうことにもなるため要注意です。
そのうえで次の対応として手を子犬の前に出さないようにします。
目の前に手があるから甘噛みをしてしまうのですから、甘噛みされている手を口から離し手を隠してしまってください。
その後は甘噛みをされないように環境を整え対処するようにしましょう。
詳細な方法についてはその子の様子と飼い主さんのアプローチなど総合的に見て考えていかなければいけないため、もしもすでに甘噛みで困っているまたはこれから予防的に取り組みをしたいという方は、プロにカウンセリングからでも相談してみてください。
まとめ
子犬に甘噛みをされたら「痛い!」などリアクションをするということは、子犬に危機感を与えるなどしてやめさせるということです。
それはすなわち人間と子犬という関係性を築くどころか壊していくことに繋がるため決しておすすめできません。
まずは予防をすること、そして甘噛みを存分にできる環境を提供することが最重要です。
そのうえで実際に甘噛みをされた場合には興奮させさらに甘噛みを助長してしまわないように冷静に対処し、ポジティブで優しい経験で手など困ってしまう対象への甘噛みをさせなくて済むようにしましょう。