愛犬と一緒に寝る意外なデメリットとは?
みなさんは愛犬と一緒に寝ていますでしょうか。大好きな愛犬のぬくもりを感じながら眠りにつくのは、まさに至福の時ですよね。
しかし実は、犬と一緒に寝るデメリットも存在します。愛犬と一緒に寝ている場合は、デメリットとして飼い主が注意すべきことを確認しておきましょう。
感染症やアレルギーのリスクがある
犬の皮膚や被毛から発生するホコリやダニによって、飼い主さんがアレルギーを引き起こすことがあります。また、人間と犬が共通して感染する人獣共通感染症(ズーノーシス)という感染症も存在します。一緒に寝ることで感染経路となり得ることは知っておきましょう。
アレルギーや感染症とまではいかなくとも、犬と一緒に寝ることは衛生面でも問題があります。
きちんとお手入れをしていても抜け毛やよだれ、被毛についたダニやノミで布団は汚れてしまいますので、常に注意しておく必要があります。
ケガをする恐れがある
一緒に寝ることで飼い主さん、愛犬ともにケガをするリスクが高まります。
健康な成人は平均20回寝返りをうちます。その拍子で犬の体に強い力がかかり、愛犬の関節を痛めてしまったり、愛犬がベッドから落下する危険性もあります。
とくに体が小さい小型犬の場合は、大きなケガにつながりかねません。人と犬の体型の違いは思っている以上に大きいのです。
飼い主さんの睡眠が妨害される
愛犬と一緒に寝ることで、飼い主さんの安眠が妨げられることも考えられます。すぐそばに愛犬が寝ていると思うと、無意識のうちにぶつからないよう気をつかいます。愛犬の寝相が悪かったり夜中に鳴くようなことがあると、その度に起きてしまうかもしれません。
このような状態が続くと、飼い主さんの睡眠の質は下がってしまう可能性があります。
睡眠は1日の疲れをとる大事な役割がありますので、睡眠不足が続くようなら、愛犬と寝床を別にすることも視野にいれましょう。
飼い主さんへの依存が強くなる
毎日飼い主さんと一緒に寝ている犬はそれが日常となり、ひとりで寝ることが難しくなります。やむを得ずペットホテルや動物病院に預けなければならないときもあるでしょう。災害時の対応に困ることもあるかもしれません。
飼い主さんと四六時中一緒にいることが当たり前になると、ひとりでいることに強い不安やストレスを感じる分離不安を引き起こす可能性があります。
愛犬と一緒に寝るときに気を付けるポイントは?
愛犬と一緒に寝るデメリットを述べてきましたが、必要な対策をして一緒に寝ることはできないのでしょうか。愛犬と一緒に寝ることが、高い幸福度をもたらすことも事実です。
ここでは、愛犬と一緒に寝る時に気を付けるべきポイントを解説します。
寝床の環境を整える
飼い主さんと愛犬が、ともに快適に眠れる環境を整えることが大切です。
衛生面を考えると、抜け毛や汚れなどの掃除は必須です。これは、アレルギーや感染症予防の観点からも非常に重要です。
もしベッドで寝ている場合は、愛犬の足腰の負担を減らすために階段などのステップを設けてあげましょう。
また、犬はニオイに敏感なので、タバコや香水、強い柔軟剤などはNGです。さらに、無理なく寝返りをうてる程度のベッドの広さを確保する必要があります。
「別々に寝る日」をつくる
毎日一緒に寝ることが当たり前になると、犬はひとりで寝ることに強いストレスを感じるようになります。そうなると、仕事などで愛犬をペットホテルなどに預けることが難しくなってしまいます。飼い主さんも預けることに不安を覚えますよね。
そうならないためにも、あえて「別々に寝る日」をつくりましょう。
一緒に寝ない日は、愛犬にクレートやケージで寝てもらうことをおすすめします。犬は狭くて暗い場所を好む習性がるので、最初は不安でも続けることで慣れてくるはずです。飼い主さんのニオイがついた毛布などを敷いてあげるとより安心しますよ。
しつけをしてから一緒に寝る
毎日愛犬と一緒に寝ることで寝床への縄張り意識が強くなってしまうことがあります。そうなると、誰かが寝床に近づくと唸ったり吠えたりといった問題行動があらわれます。「ぼくのテリトリーだから近づかないで!」というような意思表示です。
それは、飼い主さんと寝るベッドが唯一の寝床となっていることが原因です。クレートで寝るしつけをする、飼い主さんの「降りて」や「どいて」のコマンドでベッドから降りるようトレーニングすることも大切です。
まとめ
愛犬と一緒に寝ることには、少なからずデメリットが生じます。ベッドから落ちてケガをしたり、布団の汚れで感染症やアレルギーのリスクもあります。
しかしながら、今回解説した対策をきちんと徹底できれば、犬と一緒に寝るメリットもたくさんあります。愛犬が安心して眠れたり、何か異変があったときも気づきやすくなるでしょう。
犬の性格もさまざまなので、飼い主さんが愛犬の意見を尊重して一緒に寝るかどうかを正しく判断し、一緒に寝る場合はデメリットもきちんと考慮した上で対策できるようにしてくださいね。