犬を可愛がりすぎると起こる『危険なこと』4選 意外な悪影響とやるべき対策とは?

犬を可愛がりすぎると起こる『危険なこと』4選 意外な悪影響とやるべき対策とは?

多くの飼い主さんは愛犬のことをとても可愛がっていることでしょう。しかし、必要以上に可愛がりすぎたり、その方法を間違えるたりすると思わぬ悪影響が出る可能性があるので、十分注意しましょう。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.問題行動が増える

いたずらをしている犬

愛犬を可愛がりすぎると、叱らなければならないことを許してしまったり、愛犬の要求に応じてばかりいたりすると、犬がわがままになっていってしまう可能性があります。

自分の言うことを聞いてもらえることが当たり前に感じている犬は、いざ要求を聞いてもらえないというときに、暴れたり吠えたりといった問題行動を起こすことが考えられます。なかには、言うことを聞いてくれない飼い主さんに対して噛んで攻撃することもめずらしいことではありません。

また、直接的な攻撃行動などはしなくても、自分の思い通りにならないことに寛容になれずストレスを溜めてしまうことがあります。それが原因でいたずらが増えたり、無駄吠えが増えたり、自傷行為をするようになったりすることもあるということを覚えておきましょう。

2.健康トラブルが起こる

メジャーとブルドッグ

愛犬を可愛がりすぎて、その要求に応じてばかりいると、大切な愛犬の健康を害してしまう恐れがあります。

特に多いのは、犬が欲しがるからといってご飯を必要量以上に与えたり、飼い主さんが食べている食事やお菓子を分け与えたりといったことをくり返して、肥満にさせてしまうことです。
大した量ではないと考えられがちですが、毎日のようにくり返していると、少しずつ蓄積されて犬はどんどん太っていってしまいます。

動物にとって肥満は様々な病気や身体的トラブルを引き起こす要因となるので、できる限り避けなくてはなりません。内臓疾患を招くだけでなく、体重が重いことで関節を痛めてしまうこともあります。それにより運動量が落ちて、さらに体重が増加するという悪循環に陥ることも多いのです。

そのほかにも、散歩で犬が抱っこをして欲しがったり、歩くのを嫌がったりするときに甘やかしてしまうと、必要な運動ができず、体力や筋力が十分につかないこともあります。それが影響して、病気にかかりやすくなったりケガが長引いたりすることもあるので、食事や運動を含めた健康管理はしっかりとおこなわなければなりません。

3.分離不安になる

留守番をしている柴犬

愛犬のことが可愛くてたまらないという飼い主さんのなかには、家にいる間はずっと愛犬をかまっているという人や、留守番はさせないようにしているという人もいます。

しかし、犬はいつも誰かと一緒にいることで本当にひとりで過ごすことができなくなってしまい、「分離不安症」に陥ってしまうことがあります。

分離不安症になると、家から飼い主さんがいなくなったり、家にいたとしても姿が見えなくなったりするだけで強い不安を感じてしまいます。パニックを起こして何時間も吠え続けたり、自分の前足を舐める・尻尾を噛むといった自傷行為をしたりといった行動を起こすことがあります。

愛犬を可愛がり、たっぷりとコミュニケーションやスキンシップをとることはとても大切なことですが、犬がひとりでも落ち着いて快適に過ごせる環境を作ってあげることも同じくらい大切です。

4.飼い主さんを信用しなくなる

歯を剥きだすチワワ

可愛い愛犬のことを思って「どんなことでもしてあげたい」「好きなように過ごさせてあげたい」と思う飼い主さんもいることでしょう。

しかし、可愛がりすぎて必要なしつけをしなかったり何でもいうことを聞いていたりすることで、愛犬から信用されなくなってしまうことがあるのです。犬は何でも言うことを聞いてくれる人に対して、嫌なイメージを持つことはありませんが、信頼して精神的に甘えるということはしません。

自分の行動を毅然とした態度で導いてくれたり、習性を理解して対応してくれたりする相手のことは、リーダーとして頼りにすることができます。犬は、そのような相手のそばにいることで安心感をもつ動物です。

そのため、ただ甘やかすだけでなく、必要なしつけは適切におこないながら関係性を築いていくことが必要なのです。

まとめ

人の手とコーギー

犬は自分のことを可愛がってくれる人のことが大好きです。しかし、可愛がり方を間違えたり、過剰に甘やかしてしまうと様々なトラブルが起こることを覚えておいてください。

本当に愛犬のために必要なことであれば、その瞬間は厳しい対応になったとしても、しっかりとしつけをおこなわなければならないこともあるでしょう。

愛犬のことを「可愛い、大切だ」と思うのであれば、一時的な感情に流されすぎず、愛犬にとって本当にためになる行動を取れる飼い主さんでいてくださいね。

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