犬のマーキングに込められた意味
犬のマーキングは本能的な行動ですが、犬がマーキングをすることには全て意味があります。お散歩でマーキングすることはもちろん、自宅の室内でマーキングすることもあります。
お散歩中のマーキングは、他人に迷惑をかけてしまうことがあります。他人と飼い主との言い争いや大きなトラブルに発展してしまうケースもあります。
室内でのマーキングも困りものですよね。マナーベルトやおむつを着用させても、お留守番中に脱いでしまっていることもあると思います。だからと言って、愛犬をケージの中に閉じ込めるのは可哀想…と考える方も多いのではないでしょうか。
犬のマーキングには、どのような意味が込められているのでしょうか。ぜひ一緒に犬の気持ちを読み取ってみましょう。
1.自分のニオイを残したい
犬のマーキングには、自分のニオイを残したい、という意味が込められています。
お散歩中に排泄をする犬の場合、どれが排泄で、どれがマーキングなのか、飼い主にも分からない場合があるようです。
そのような場合、愛犬がマーキングをしていることに気づいていない飼い主もいるのではないでしょうか。
これがマーキングだ!と見極めるポイントは、おしっこが出ないにも関わらず、おしっこをする時のポーズをすることです。確実にマーキングをしていると言えるでしょう。
2.自分の縄張りを主張したい
犬のマーキングには、自分の縄張りを主張したい、という意味が込められています。
ここは僕の場所だから立ち入るな!と言っているわけではありません。自分の縄張りを主張することには、他の犬とのコミュニケーションの意味も込められているのです。
3.他の犬への挨拶がしたい
犬のマーキングには、他の犬への挨拶がしたい、という意味が込められています。
他の犬がマーキングをした場所に、愛犬も同じようにおしっこをかけてマーキングをすることがありますよね。
「私はここを通りました!」ということを残したいのです。同じ地域に暮らす犬にとっては、掲示板のような役割を持っているのではないでしょうか。
4.発情期であることを知らせたい
犬のマーキングには、発情期であることを知らせたい、という意味が込められています。
これは、メス犬によるマーキングです。もうおしっこは一滴もでない、それでもおしっこをする時のポーズをする…。これは確実にマーキングであり、オス犬へのアピールです。
発情期に限って、お散歩中におしっこをする時のポーズをする回数が増える、というメス犬は多いものです。子孫を残したい!というメス犬の本能的な行動なのです。
マーキングではなく病気である可能性も
おしっこが出ないにも関わらず、頻繁におしっこをする時のポーズをする場合には、マーキングではなく、病気である可能性を疑うことができます。このような状態でよくあるのは「膀胱炎」です。
外でおしっこをする犬の場合、愛犬が膀胱炎であることに飼い主が気づきにくいです。(急にマーキングの回数が増えたな…)(普段はマーキングをしないのに…)という時は疑ってみてください。
また、トイレシートでおしっこをすることができる犬の場合、おしっこの色が濃くなったと感じることがあります。膀胱炎によって、血が混じることによる色の変化です。頻繁にマーキングのような行動をする時は、トイレシートに血がついていないかをチェックしてみてください。
膀胱炎の原因は様々ありますが、陰部と地面の接する距離が近いメス犬の場合、細菌感染による膀胱炎になりやすいです。
また、ストルバイト結石などの病気が原因で膀胱炎を起こすこともあります。
まとめ
犬のマーキングに込められた意味を4つ解説しました。
- 自分のニオイを残したい
- 自分の縄張りを主張したい
- 他の犬への挨拶がしたい
- 発情期であることを知らせたい
基本的には、犬のマーキングは本能的な行動です。しつけでやめさせることが難しい行動です。去勢手術や避妊手術を受けたからといって、完全になくなるものでもありません。
もしもマーキングをしてしまっても、絶対に叱らないであげてください。マナーベルトやおむつを着用させるなど、叱る必要のない対策をしてあげることが大切です。