犬に異常はないのに散歩で歩きたがらない理由
せっかく散歩に連れて行こうと思ったのに全然歩こうとしない、または途中で歩くのをやめてしまった…。
こんな経験をされている飼い主さんはとても多いと思います。私もそんなタイプの愛犬と昔生活をしていました。
しかし、歩きたがらない理由というのが必ず存在し、犬はその理由に素直に従っているだけにすぎません。
では、どのような理由でせっかくの散歩で歩きたがらないのかいくつかご紹介します。
- 緊張や不快を感じるものが環境中にある
- 以前その場所で恐怖体験をしたことがある
- 人には感知できない対象が存在し警戒している
- 家以外の環境に対して社会化できていない
- 単純にその場の居心地がいい
散歩で歩きたがらない理由はさまざまですが、多くの場合こうした理由から歩くことをやめてしまいます。
もちろんこれは体に異常がないということを前提にしています。
もしも足を引きずる、地面に足を下ろしたり上げたりする、元気がない、などの状態の異常が見られた場合はすぐに動物病院へ連れて行ってください。
犬が散歩で歩いてくれるようにするための工夫の仕方
身体の異常がないことを前提に犬が散歩で歩きたがらない場合は、やはり人間の方で工夫をしてあげる必要があります。
その場所に対して何かネガティブなイメージをもっていたり、まだその場所に対して不慣れなために歩くのを拒否しているようであれば、まずはその場所に対してポジティブなイメージを作っていくようにしましょう。
例えば飼い主さん自身がすごく楽しそうにテンションを上げて犬を誘ってみたり、トリーツで誘導しながら進んでみてもいいですね。
もしも居心地よさそうにリラックスしているようであれば、犬が満足するまでそれに付き合ってあげるのもOKです。
しかし、もしも人間には感じ取ることができないような何かが存在しそれによる緊張を示しているようであれば、来た方向に後戻りするかフセて動かないようであればそのまましばらく一緒に待機してみてください。
よく観察して緊張が緩んだら声をかけてみたり、声掛けや誘導で方向を変えられそうならそうしましょう。
とはいえ、そうした犬の様子がどういったものなのかを判断するのはとても難しいと思いますので、たかが散歩のことと思うのではなく愛犬の気持ちを知るためにも、ボディランゲージが読めるドッグトレーナーに相談してみることをおすすめします。
散歩で歩きたがらない犬を無理に歩かせる必要がない理由
ここまで犬を引っ張りましょうといったようなお話しはしませんでしたが、もしも犬が歩きたくないと言っていたら決して無理に歩かせるということはしないようにしてください。
むしろ無理に歩かせる必要すらないのです。
どうしても人間は犬に散歩をさせなければいけないからと『歩かせる』ということを考えがちですが、大事なのは歩かせることではありません。
なぜなら、犬を歩かせるのではなく犬にとって散歩という時間を楽しんでもらい、心地よくリラックスできる時間を提供することに意味があるからです。
例えばあなたが散歩をするとき季節を感じ風を感じ、少しずつ歩みを進めながらいろんなことに気づき、そうしたことひとつひとつを楽しんだり心地よく感じたりしませんか?
ただ外に連れ出されて自分の意思とは関係なく引っ張られたり連れ回されたり…それは楽しいでしょうか?
犬も同じでその子のペースでいろんな匂いや楽しみを発見しながら、散歩という時間を楽しめなければ意味がありません。
ですから、散歩で歩きたがらない犬を無理に歩かせるというのは目的が既に違っており、犬が楽しむことができないためそれをする必要がないのです。
まとめ
犬はその場が心地よくてゆっくりしたいから歩きたがらないということもありますし、何か緊張・恐怖といったネガティブな様子から動きたがらないということもあります。
そうした様子をよく観察し判断するためにも、ただの散歩だからと思わずぜひボディランゲージを読めるドッグトーレーナーに相談してほしいですし、犬が散歩を楽しめるようにするためにも散歩の方法を教わってもらえたら嬉しいです。