子犬が成長すると毛色が変わる理由
血統書に書かれている毛色と、成犬になった時の毛色が違う!ということはよくあります。血統書には、生まれた時の毛色が登録されているからです。
我が家のポメラニアンは、血統書ではオレンジセーブルですが、現在の毛色はほぼクリーム色です。薄いオレンジセーブルとも言えるかもしれません。
みなさんの愛犬はいかがでしょうか。子犬の頃と成犬になった今と、毛色の変化を感じていらっしゃるでしょうか。
1.メラニン色素が減少するから
実は、子犬が成長すると毛色が変わる理由には、「メラニン色素」が大きく関わっています。子犬が成長すると毛色が変わる理由は、メラニン色素が減少するからです。
「子犬の頃は濃いブラウンだったのに、成長すると薄茶色になった」ということがあります。「子犬の頃はクリーム色だったのに、成長すると真っ白になった」などということもあります。
「マズル周りが真っ黒の子犬が成長した時、黒い毛がなくなった」ということもすべて、メラニン色素が減少したことによる毛色の変化です。
2.メラニン色素が増加するから
子犬が成長すると毛色が変わる理由は、メラニン色素が増加するからです。
真っ白だった子犬が、成長するとブラウンになった、ということがあります。かなり大きな毛色の変化ですよね。真っ白が可愛かったのに…なんて声も聞こえてきそうです。
ダルメシアンという犬種をご存じでしょうか。白に黒い斑点のある毛色をしていますよね。
ダルメシアンの生まれたばかりの子犬の毛色は真っ白で、黒い斑点は全くない、もしくはほんの少ししかない状態です。しかし成長と共にメラニン色素が増加し、黒い斑点が増えていきます。
3.メラニン色素の割合が変化するから
子犬が成長すると毛色が変わる理由は、メラニン色素の割合が変化するからです。
犬の毛色を作るメラニン色素には、ユーメラニンとフェオメラニンがあります。ユーメラニンは、黒色もしくは茶褐色の毛色を作るメラニン色素です。フェオメラニンは、黄褐色もしくは赤褐色の毛色を作るメラニン色素です。
子犬が成長すると、ユーメラニンとフェオメラニンの割合が変化し、全く違う毛色を作り出すことがあり、茶×黒の毛色だった子犬が、オレンジ×白の毛色に成長するなどすることがあります。
メラニン色素の減少や増加とは違い、愛犬が子犬から成犬へと成長した時、(お迎えしたときと、まるで別の犬なんだけど…)と感じる飼い主もいらっしゃるようです。
毛色が変化しやすいといわれる犬種
数ある犬種の中でも、以下に挙げる犬種は、とくに毛色が変化しやすいといわれています。
- トイプードル
- チワワ
- ダックスフンド
- ヨークシャーテリア
- ポメラニアン
子犬が成長した時に変化するばかりではなく、成犬の間にも様々な毛色の変化があるようです。
犬の毛色を作るメラニン色素の減少や増加は、季節によっても変わります。そのため、夏には毛色が濃くなり、冬には毛色が薄くなる、と感じている飼い主も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
まとめ
子犬が成長すると毛色が変わる理由を3つ解説しました。
- メラニン色素が減少するから
- メラニン色素が増加するから
- メラニン色素の割合が変化するから
犬の毛色の変化には、主にメラニン色素が関係していますが、日頃のケアにも要因があるのではないかと思います。
もしも愛犬の毛色が急激に変化したと感じる時は、皮膚の健康状態にも注目してみてください。そして、毎日のブラッシングで美しい毛並みを維持することも毛色に関係していると思います。
お使いのブラシは、愛犬の皮膚や被毛に適しているでしょうか。細かいところまで気を遣うことで、健康的で美しい毛色を保ち続けられるといいですよね。