犬が体をくねくね動かす心理や原因
愛犬が仰向けになって天を仰ぐ「ヘソ天」の体勢のまま、体をくねくねすることはありませんか?可愛くてコミカルな動きは思わず笑ってしまいますよね。散歩中に芝生でくねくねする子も珍しくありません。
「楽しい?」「体が痒い?」「何かしてほしいのかな?」と戸惑う飼い主さんもいるでしょう。犬が体をくねくねする心理をご紹介しますので、愛犬に当てはまるものがあるか見てみてください。
1.大満足のサイン
ごはんを食べた後や散歩から帰ってきた後に、お気に入りの毛布や自分のベッドに体を擦りつけてくねくねしているのは満たされているサインです。
また、大好きな飼い主さんが帰宅したときやおもちゃで遊んでいるときに、突然ひっくり返って嬉しそうにくねくねする犬もいると思います。
いずれの場合も「大満足」「嬉しい」といったプラスの感情からくる行動です。愛犬が喜んでいるのは飼い主さんとしても嬉しい限りですね。
2.飼い主さんの喜ぶ姿が見たい
愛犬がヘソ天でくねくねしていたら、飼い主さんは「かわいい!」と笑顔になると思います。犬は「体をくねくね=飼い主さんが喜ぶ」と学習し、意識的にするようになります。
なかには、いたずらをしたときにわざと体をくねくねさせて飼い主さんのご機嫌をとろうとする犬もいます。犬は本当に人間をよく観察しているのです。
3.信頼感と服従心のあらわれ
犬が急所であるお腹を見せるのは、その人を信頼しているからです。また、同時に「あなたについていきますよ」という服従心を表してもいます。
愛犬がお腹を見せてくねくねとしていたら、楽しい気持ちと同時に、飼い主さんを信頼する気持ちと服従心を表したいという両方の気持ちが含まれているのです。
4.マーキングがしたい
散歩中に芝生や地面に体を擦りつける様子を見たことはありませんか。これは「マーキング」といい、自分の匂いをつけるという本能からくる行動です。犬は縄張り意識が強いので、「ここは自分のテリトリーだ」と周りにアピールしているのです。
お家で毛布やクッション、床に転がってスリスリする場合も「これは自分のもの!」と主張するマーキングの一種です。
5.シャンプーの匂いが気になる
愛犬がシャンプーをされてキレイになったはずなのに、床でくねくねすることはありませんか。お家の中でならいいのですが、外に出て庭でくねくねして泥だらけになってしまう犬もいますよね。
これは、シャンプーの匂いを嫌がっている可能性があります。犬は嗅覚が優れているので、「なんだこの匂いは!?」と気になっているのでしょう。シャンプー後にこのような行動をとる場合は、匂いが強すぎるかもしれませんので、無香料の犬用シャンプーを使ってみてください。
6.体が痒い
愛犬が頻繁に背中を擦りつけるようにくねくねしている場合は注意が必要です。何か皮膚トラブルが起きているかもしれません。
背中や腰回りを中心に体全体を見てあげてください。赤みや脱毛、できものや発疹がないかどうか確認しましょう。ノミやダニがついていたり、アレルギー反応を起こしている可能性もあります。
くねくねする頻度が多い場合は、一度かかりつけの病院で診てもらうことをおすすめします。
くねくね歩く『モンローウォーク』に注意
犬が体をくねくね動かしながら歩く「モンローウォーク」には注意が必要です。お尻を振りながら歩いたり、階段をのぼるときに腰をくねらせるなど全体的に体がくねくね動きます。
股関節形成不全の可能性も
犬がモンローウォークをしている場合は、関節の病気である股関節形成不全の疑いがあります。関節の痛みを避けようとこすれないように歩くので、不自然にくねくねしているように見えます。
初期症状
犬がモンローウォークをしていても、初期では痛みはほとんどないと言われています。
やがて症状が進行すると、歩くことで痛みが生じるため、散歩や階段の上り下りを嫌がるようになります。
予防法はある?
遺伝的な要因もありますが、肥満や関節に負担のある運動を続けることによって発症することもあります。
特に、成長期の激しい運動は関節に負担をかけます。そこに肥満や偏った食事、滑る床などの要因が加わり、股関節まで影響を受けてしまうのです。
少しでも歩き方がおかしいな?と思ったら、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
まとめ
犬が体をくねくね動かしている様子は、思わず笑ってしまう可愛らしい光景です。
飼い主への満足や信頼のあらわれである一方、痒みがあったり病気の可能性もありますので、気を付けて見てあげてくださいね。