愛犬がてんかんを起こしたとき、絶対にしてはいけない4つのタブー 焦らずにすべき正しい対処法は?

愛犬がてんかんを起こしたとき、絶対にしてはいけない4つのタブー 焦らずにすべき正しい対処法は?

脳神経の異常で体のコントロールができなくなる「てんかん」による痙攣発作や神経障害を起こしているとき、絶対にしてはいけないタブーが存在します。この記事では、てんかんの発作時の適切な対応とともに解説するので、ぜひ知っておいてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.体に触れる

Mダックスの横顔

てんかんは、何らかのきっかけで脳神経が興奮状態となり、体の一部または全身のコントロールができなくなってしまう疾患です。てんかんの症状には様々なものがありますが、けいれん発作や意識障害を起こしてしまっているときは、できるだけ体に触れないようにしましょう。

愛犬が突然失神して倒れたり、けいれんを起こしたりすると飼い主さんはとてもびっくりすると思います。特に、初めててんかん発作を起こしたときはパニックになってしまう人も多いでしょう。

そのようなときに、慌てて抱き起こそうとしたり、顔や頭に触れたりするのはNGです。てんかんの発作を起こしているときは、意識がなくなってしまっていたり、意思と関係ない体の動きをしたりするので、触れた刺激にどのように反応するかわかりません。

近づいたり触れたりすると、そばにあるものに噛みついてしまうこともあるので、飼い主さんが怪我をする可能性もあります。特に、無意識でしている行動で力加減などができないため、大怪我を負ってしまうことも考えられます。

2.体を激しく揺さぶる

寝ているトイプードル

犬が失神したりけいれんしたりしているとき、何が起きたかわからず「どうしたの!?」「大丈夫?」と揺り起こそうとする飼い主さんは少なくありません。

しかし、このようなときに激しく体を揺さぶってしまうと、症状をさらに悪化させてしまったり、犬から攻撃されてしまったりすることも考えられるので絶対にやめましょう。

犬がけいれんを起こし始めて、倒れそうになっているときは、抱きかかえるよりもマットや布団などをまわりに敷いて受け止めてあげるようにしましょう。

3.水や薬を飲ませようとする

水を飲ませてもらっている犬

愛犬の様子がいつもと異なり、明らかにおかしいと感じると、どうにか正気を取り戻させようとするのが飼い主さんだと思います。そのようなときに、水を飲ませて落ち着かせようとする人もいるようですが、すでに発作が起きてしまっている場合は、基本的にやめておいた方がいいでしょう。

口元に触れることで、犬が驚いて噛みついてしまうこともありますし、誤嚥して肺に水が入ってしまう可能性もあります。水、または医師に処方されている薬などを飲ませるのは、発作症状がおさまって、犬の状態が落ち着いてからにしてください。

4.犬から離れる、様子を見ない

電話している女性の後ろ姿

愛犬が発作を起こしたときに、慌てて家族を呼びに行ったり動物病院に電話をしたり、バタバタと行動してしまうこともあるでしょう。しかし、てんかんの症状があらわれたとき、犬から目を離さないように注意してください。

詳細は後述しますが、発作が起きているときの犬の状態はしっかりと観察しておかなければなりません。病院に連れて行くとしても、発作がおさまってからになるので、まずはそばにいてしっかりと様子を見ておくようにしてください。

てんかん発作を起こしたときの適切な対応

首をかしげる子犬

愛犬がてんかんによるけいれん発作などを起こしてしまった場合、大切なことはそのときの状況をしっかりと記録・観察することです。

  • 何をしていて発作が起きたか
  • けいれんや硬直の時間はどれくらいか
  • 失禁や嘔吐はあったか
  • 意識はある様子だったか

などと細かく観察し、後ほど獣医師に伝えられるようにメモしておくといいでしょう。愛犬から目を離さないことを前提に、スマホなどが手元にある場合は動画撮影をしているとしっかりと記録が残せますし、状況を正確に伝えられるでしょう。

また、発作が起きたときに愛犬が怪我をしてしまわないように、周囲にあるものを手早く片付けてあげましょう。

まとめ

目をつぶっている犬

犬のてんかんのなかでも、原因がはっきりとしない突発性の場合、一度起こるとくり返し症状があらわれることがあります。しかも、いつ発作が起こるかわからないため、飼い主さんも不安を感じながら過ごさなければならないこともあるでしょう。

しかし、かかりつけの獣医師にしっかり相談したうえで、適切な対応方法を知っておけば、落ち着いて愛犬に向き合えると思います。

ここで書いたことも参考にして、少しでも不安やストレスをため込まないように、愛犬との日々を過ごしていってくださいね。

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