犬にとって苦痛な『お手入れの仕方』4つ!間違ったブラッシングや歯磨きはストレスを与えることに

犬にとって苦痛な『お手入れの仕方』4つ!間違ったブラッシングや歯磨きはストレスを与えることに

犬の体のお手入れをすることはとても大切なことですが、間違った方法では犬に苦痛やストレスを与えてしまう可能性があります。この記事では、犬に負担をかける「お手入れの仕方」を紹介します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.お手入れの時間が長い

ブラッシングをされている犬

犬にとってブラッシングや歯磨き、耳掃除などのお手入れは基本的に楽しいものではないでしょう。どちらかといえば好まない犬が多いため、お手入れの時間が長くなるとストレスや苦痛を感じるようになってしまうことがあります。

飼い主さんとしては、「きちんときれいになるまでしっかりやりたい」「きりのいいところまで終わらせたい」と思うと思いますが、犬がお手入れを喜んで受け入れていない場合は、犬の反応に合わせて時間を決めるようにしてください。

飼い主さんの気持ちよりも「犬が嫌がる前に終わらせる」ということを心がけてください。

犬が「もうやだ!」「いい加減終わりにして!」と嫌がる様子を見せたタイミングで終わらせると、お手入れのときは嫌がることで終わりにしてもらえると学習してしまいます。

犬が嫌がる様子を見せる前に終わらせることで、次のお手入れもスムーズにできるので、意識してみてください。

2.お手入れの頻度が多い

シャンプーされている犬

ブラッシングや歯磨きは毎日こまめにおこなうことが必要だとされていますが、お手入れの内容によっては頻度が多すぎることで犬の体に負担をかけてしまうことがあると覚えておきましょう。

室内で生活をさせることで、犬の体の汚れが気になって頻繁にシャンプーをしたり、排泄のたびにお尻や陰部をゴシゴシ拭いたりする飼い主さんもいるでしょう。

しかし、シャンプーは皮膚疾患の治療などのために獣医師からの指示がない限りは、3〜4週間に1回程度にしておきましょう。頻繁に洗いすぎると、皮膚を守るために必要な皮脂も洗い流してしまうため、皮膚トラブルを引き起こすことがあります。

また、お尻などデリケートな部分は何度も拭いていると、ダメージを与えてしまい痛みや炎症が発生してしまいます。よほど汚れていない限りは必要以上のケアは控え、ケアする場合も優しく拭き取るようにしてください。

3.人間と同じ感覚でお手入れする

ドライヤーをされている犬

犬の体は人間の体とはつくりが異なります。そのため、人間にとって心地良い力加減や温度であっても、犬には負担がかかってしまうことがあります。

ブラッシングのときに力加減が強すぎると、被毛が引っ張られたり切れたりするだけでなく、当たりが強いと皮膚に傷ができてしまうこともあります。歯ブラシも同様で、力が強いと歯の表面や歯ぐきを傷つけてしまうので気をつけましょう。

また、シャンプーのときに使うお湯の温度にも注意が必要です。皮膚の薄い犬は、人間が気持ちいいと感じるお湯の温度でも熱く感じてしまうことがあります。季節にもよりますが、お湯の温度は37~38℃程度にしておきましょう。

さらに、ドライヤーの温風も火傷をさせてしまう可能性があるので、遠い距離から風を当てるようにしたり冷たい風と交互に使用したりと、配慮するようにしてください。

4.嫌がっていても強引にお手入れをする

歯ブラシされている犬

当然のことではありますが、犬が嫌がっている場合に無理やり押さえつけてお手入れを進めるのはやめましょう。嫌がるからとお手入れをしないのではなく、少しずつ受け入れられるように短時間から慣らす練習をすることが大切です。

歯磨きをする場合、はじめは1本しか磨けなくてもOKです。次の日は2本、その次の日は3本、と根気よく練習をしていってください。重要なのは、「犬が嫌がる前に終わらせること」と「お手入れのあとはたっぷりほめてあげること」です。

まとめ

耳掃除されている犬

犬の体のお手入れをすることは、健康を守るためにとても大切なことです。また、犬がお手入れをストレスなく受け入れられるようになっていれば、飼い主さんとのスキンシップの時間にもなるでしょう。

しかし、ここで紹介したようなお手入れの仕方では、犬にとってストレスや苦痛を与えてしまうことがあるので気をつけてください。

愛犬の反応を確認しながら、負担にならないお手入れをしてあげましょう。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。