犬がミネラル不足になった時の症状
ミネラルは、犬にとっても五大栄養素のひとつであり、不足させてはならない栄養素です。炭水化物のようエネルギー源ではありませんが、健康に体を活動させるために欠かせない存在です。
犬の体の中ではミネラルを作り出すことができないため、食事から摂取することが基本です。ミネラルはバランスよく摂取することが大事で、過不足がないようにしなければなりません。
1.痛みによって歩行が困難になる
犬がミネラル不足になった時、痛みによって歩行が困難になる、という症状が起こることがあります。
考えられることは、カルシウム不足による「骨粗鬆症」です。骨がもろくなることで痛みが生じ、それに伴って歩行が困難になることがあります。
また、骨粗鬆症が進行した場合、骨折のリスクも高まります。立ち上がろうとしただけで骨が折れてしまった、なんてことも起きかねません。
2.食欲がなくなる
犬がミネラル不足になった時、食欲がなくなる、という症状が起こることがあります。
食欲だけではなく、筋力の低下まで見られるようになることがあり、明らかな体型の変化を感じることがあります。
リンが不足すると、毛並みにも影響を与え、艶がなくなったり、パサパサになったり、美しさを失ってしまうことがあります。
カリウムが不足すると、筋力の低下や麻痺が生じる恐れがあります。
3.体重が減少する
犬がミネラル不足になった時、体重が減少する、という症状が起こることがあります。
考えられることは、マグネシウムの不足です。食欲不振に陥ることがあり、体重が減少し、筋肉も低下します。子犬や幼犬であれば、成長が抑制されてしまうこともあります。
4.結膜炎になる
犬がミネラル不足になった時、「結膜炎」の症状が起こることがあります。
考えられることは、亜鉛の不足です。空気中のゴミやホコリ、ウイルスや細菌などが原因で起こると考えられている結膜炎ですが、亜鉛が不足することで起きる場合もあります。
また、亜鉛の不足は、皮膚に異常を起こすこともあります。免疫力が低下することが主な原因なのではないかと考えられます。
5.被毛が脱色する
犬がミネラル不足になった時、被毛が脱色する、という症状が起こることがあります。
考えられることは、銅の不足です。犬の被毛は成長と共に変化することがあり、子犬の頃と成犬になってからでは、大きな変化を感じることがあります。
被毛の色が明らかに薄くなり、成長ではない、異常だ、と感じる場合には、銅が不足していることが原因である可能性があります。
飼い主にできる対策と意識すべきサイン
基本的には、犬に必要な1日分のミネラルは、総合栄養食から摂取することができます。
今食べているドッグフードには、犬に必要なミネラルが過不足なく含まれているか、一度確認してみてください。
また、愛犬に必要なミネラルは何か、愛犬に過不足しているミネラルはないか、不安に感じる場合には、ドッグフードのパッケージに表示されている原材料や栄養素をスマートフォンで写真に撮り、獣医師に相談するのもよいと思います。
総合栄養食ではなく、飼い主手作りのごはんを与えている場合、ミネラルが不足している可能性があります。対策としては、ミネラルや愛犬に必要な栄養素がしっかり含まれているかどうかを意識して食材を選ぶことが必要だと思います。
意識すべきサインは、やはり愛犬の健康面です。食欲がない、お散歩に行きたがらない、元気がない、痩せてきているなど、明らかなサインが出ている時は、すぐに病院で診てもらってください。
まとめ
犬がミネラル不足になった時の症状を5つ解説しました。
- 痛みによって歩行が困難になる
- 食欲がなくなる
- 体重が減少する
- 結膜炎になる
- 被毛が脱色する
ミネラルは犬にとっても欠かせない栄養素です。基本的には総合栄養食から十分に摂取することができているはずですので、過剰に心配する必要はないでしょう。