愛犬を大切にしすぎて大事なことを見失っていませんか?犬の過保護が起こす3つのリスクとは

愛犬を大切にしすぎて大事なことを見失っていませんか?犬の過保護が起こす3つのリスクとは

愛犬を大切に思う気持ちや、愛情をかけて可愛がることはとても素敵なことです。しかし、愛情が行きすぎて過保護になってしまうと、思わぬトラブルを招くことも…。この記事では、犬を過保護にするリスクについて紹介します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.飼い主さんとの関係が悪くなる

歯を剥きだすシェルティー

愛犬に対して過保護になっている飼い主さんの多くが、愛犬に対して深い愛情を持っている人だと思います。大切に思うからこそ、「喜ぶことをしてあげたい」「嫌な思いをさせたくない」と感じて、積極的に関わろうとするのでしょう。

愛犬が望むことをしてあげたいと思って、犬からの要求に応じすぎたり、先回りして様々なことをしてあげたりすると、犬はどんどんわがままになってしまう可能性があります。自分の思い通りになることが当たり前になって、希望が通らないと不機嫌になったり飼い主さんに対して攻撃的になったりします。

また、犬は自分の言うことを何でも聞いてくれる人に対して好意を持ちますが、信頼しているわけではないので注意が必要です。わがままを聞いてくれる人のことは、どちらかといえば自分よりも「下」に見るため、頼りになる存在としては認識しません。

そのため、犬と飼い主さんが築くべき信頼関係が上手に作られないことも多いので、日常生活の中で様々なトラブルが起こることも考えられます。

愛犬を守り、より良い関係を築くためには、『犬からの要求を断固として拒否しなければならないこともある』ということを覚えておいてください。

2.社会性が身につかず怖がりになる

隠れるMダックス

犬が知らないものや慣れていないものに対して、不安や警戒心を抱いたりすることはごく自然なことです。それは、動物が自分の身を守るために必要な本能のため、ほとんどの犬が多少なりとも怖がりな一面を持っています。

しかし、犬が何かを怖がったり、不安がったりしているときに、それを遠ざけたり飼い主さんが抱き上げて守ったりといった対応をしすぎるのはNGです。見知らぬものに出会ったとき、しっかりと観察したり、少しずつ慣れていったりする「社会化トレーニング」は、犬の精神を健全に成長させるためにとても大切なことなのです。

飼い主さんが過保護になって社会化の機会を取り上げてしまうと、犬は社会性を身につけられず、外の世界に対して怖い思いを持ち続けて、散歩やお出かけを楽しめなくなってしまいます。

犬がどこに行っても穏やかで楽しく過ごせるように、様々な場所に連れて行ったり、他の人や犬と触れ合わせたりして、社会性を身につけるサポートをしてあげてくださいね。

3.犬が病気になる

ビーグルとハンバーガー

飼い主さんが過保護になると、「愛犬が望むことは何でもしてあげたい」と思ってしまいがちです。そのため、飼い主さんが食べているものを愛犬が欲しがったら与えてしまったり、散歩中に歩くのを嫌がったら抱っこしてあげたり、といった対応をしてしまうこともめずらしくありません。

そのように、愛犬が望むことが犬にとって悪影響を及ぼすようなことの場合、要求に従ってばかりいると健康を害するリスクもあります。

人間の食べ物を食べすぎて塩分や糖分を摂りすぎてしまったり、単純に摂取カロリーが多すぎたりして肥満になることが多くあります。また、運動不足によって体力や筋力が低下したり、免疫低下によって病気になりやすくなったりすることも考えられます。

さらに、歯磨きやブラッシングなど家庭内でのボディケアを「犬が嫌がるから」といってやめてしまうのもNGです。こまめなお手入れをしたり、日常的にスキンシップをしたりすることは、愛犬の健康を守るために必要なことなので、嫌がらないように少しずつ慣らしていきましょう。

まとめ

抱っこされているMダックス

愛犬を過保護にするということは、基本的に愛犬のことが大好きで可愛がりたい気持ちが強いということではないでしょうか。それは、飼い主の意識としてとても大切なことですし、犬にとっても幸せなことだと思います。

しかし、愛犬のことを可愛く思うあまりに、愛情が行きすぎてしまって過保護になりすぎてしまうことがあります。過保護になると、愛犬の健全な成長を邪魔してしまったり、飼い主さんとの関係が悪くなってしまったりする恐れがあることを忘れないようにしましょう。

愛犬のために何かしてあげたいと思ったときは、「本当に犬のためになっているか」ということや、人間本位の愛情を押しつけることにならないかということをしっかりと考えてみてください。

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