犬の歯磨きをやりすぎるとどうなる?3つのリスクと健康な歯を守る適切な頻度・時間とは?

犬の歯磨きをやりすぎるとどうなる?3つのリスクと健康な歯を守る適切な頻度・時間とは?

犬の歯磨きはとても大切なケアですが、頻度が多すぎると思わぬトラブルを招く恐れがあります。この記事では、愛犬の歯の健康を守るために知っておきたい歯磨きのポイントを紹介します。

お気に入り登録
SupervisorImage

記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.歯が摩耗する

歯を見られている犬

歯磨きをやりすぎると、犬の歯がすり減ってしまうことがあります。歯磨きの頻度が多すぎたり、強い力で磨きすぎたりすると歯の表面が削られたり、傷ついてしまったりするので気をつけましょう。

おもちゃを噛んだりおやつを食べたりすることで、歯が摩耗することはありますが、わずかに削られる程度であれば、自然に象牙質が生成されて修復されるとされています。

しかし、急激に歯がすり減ってしまうと神経が露出したり、歯の表面に傷がついて汚れが溜まりやすくなったりもします。

人の手で歯磨きをする程度では、神経がすぐに露出するほど歯が摩耗することはないと思いますが、過度な歯磨きを続けているとすり減ってしまい、何か硬いものを噛んだときに歯を痛めてしまうリスクが上がります。

2.歯ぐきを痛める

歯ぐきのチェックされる犬

犬の歯磨きで注意したいのは、歯だけでなく歯ぐき(歯肉)への過度な刺激です。歯ブラシで強く歯を磨いたり、歯磨きをしすぎたりすると、歯ぐきに傷がついてしまいます。出血したり、傷から雑菌が入ったりすることもあるので、歯磨きをするときは優しい力で磨くようにしてください。

また、歯ブラシやガーゼなどで歯磨きをする場合、乾いた状態でこすると歯ぐきを傷つけやすいので気をつけましょう。たっぷりと水で濡らしたり、歯磨きジェルを使ったりして歯や歯ぐきへの摩擦が強くなりすぎないようにしてください。

3.犬と飼い主さんの関係が悪くなる

威嚇するチワワ

歯磨きが苦手、もしくはあまり好きではない犬は多いと思います。短時間でささっと済む場合であれば我慢できても、長時間歯磨きをし続けたり、頻度が多かったり、痛みや不快感を伴う強さで磨かれたりすると、歯磨きに抵抗感を持つようになることはめずらしくないでしょう。

犬が嫌がっていても強引に歯磨きを続けたり、苦手だとわかっていて頻繁に歯磨きをしたりすると、犬は飼い主さんに対して「なんで嫌がっているのに気付かないんだろう」と不信感を持つようになることもあります。

また、歯磨きで嫌な思いをしたことで、飼い主さんに触られること自体を嫌いになってしまうこともあります。歯磨きをしようと近づいたり、顔に触ったりすると威嚇したり噛みついたりするようになることもあるので、歯磨きは決して無理強いしないようにしましょう。

犬の歯磨きの適切な頻度・時間

歯ブラシをくわえる犬

犬の歯磨きは、基本的に毎日おこなうことが推奨されています。犬の場合、歯磨きなどで取り除ける歯垢が、簡単には取れなくなる歯石になるまで3~5日程度かかると言われているため、1日1回きちんと歯磨きができれば歯石がつくことは防げるでしょう。

ただし、歯の汚れをしっかりと取り除くためには、とても時間がかかると思いますし、そのせいで犬が歯磨きを嫌いになってしまうこともあります。

大切なのは、犬が歯磨きを嫌がらないようにすることと、歯磨きを継続しておこなうことです。そのためには、毎回しっかりと歯磨きを完了させることにこだわりすぎず、犬が嫌がらない程度に短時間で済ませてあげてもいいでしょう。

1日1回長時間歯磨きをするのではなく、朝晩に分けてそれぞれ短い時間で終わらせるのもいいと思います。また、毎日歯磨きをするのが難しい場合は3日に一度にするなど、歯磨きの頻度を減らしてもかまわないので、できるだけ継続しておこなうようにしましょう。

まとめ

歯を見せる犬

歯や歯ぐきの状態は、犬の全身の健康にも大きな影響を与えます。そして、健康的な歯を守るためには、歯磨きをするなど自宅でのこまめなケアをすることがとても大切です。

ただし、歯磨きをしすぎると、歯や歯ぐきを痛めてしまったり愛犬に嫌な思いをさせてしまったりすることがあるので、気をつけましょう。

歯磨きをしているときの犬の様子を確認しながら、無理のない程度におこなうようにしてくださいね。

はてな
Pocket
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。