犬が熱中症になった時の『絶対NG行為』4つ!逆効果になるダメ行動と適切な対処法

犬が熱中症になった時の『絶対NG行為』4つ!逆効果になるダメ行動と適切な対処法

猛暑が続く夏シーズンは、犬が熱中症にならないよう対策を講じることが重要です。しかし、もしも愛犬が熱中症になってしまった場合、適切な対処をしなければ命に関わります。今回は、犬が熱中症になった時の絶対NG行為や適切な対処法を解説します。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

犬が熱中症になった時に見られる症状は?

室内で夏バテ気味の犬

猛暑日が続く日本の夏は、多くの犬にとって熱中症のリスクが非常に高くなる危険なシーズンです。以下のような症状が現れた場合、熱中症の可能性があるので注意しましょう。

  • 呼吸が速くなる、荒くなる
  • よだれを大量に出している
  • ボーッとしている
  • フラフラと足元がおぼつかない
  • ぐったりしていて元気がない
  • 食欲がなくなる
  • 口や舌の色が異常に赤くなる、青紫になる(チアノーゼ)

熱中症は屋外だけでなく、屋内でも引き起こす恐れがあります。室内を快適な温度に保ってあげたり、可能であれば湿度にも気を配ってあげましょう。

犬が熱中症になった時の『絶対NG行為』4つ

疲れているラブラドール

犬が熱中症になった時、飼い主さんは慌てて対処しようとすると思います。しかし、誤った対処法は逆効果となる恐れがあるので絶対に避けなければいけません。ここでは、犬が熱中症になった時の絶対NG行為を紹介します。

1.アスファルトや直射日光が当たる場所で休憩する

熱中症気味になっている愛犬を見て、休ませるという方法は正解です。しかし、休ませる場所が熱いアスファルトの上だったり、直射日光が当たっている場所では逆効果となってしまいます。

アスファルトにこもった熱が体に伝わってしまったり、日光に当たることで室内であっても状態が悪化してしまうことが考えられます。必ず涼しく風通しの良い日陰に連れて行きましょう。

2.全身を急激に冷やしすぎてしまう

保冷剤や氷のうを使って体を冷やすことで、体温を下げて熱中症の症状を軽減するという対処法は正しいです。しかし全身を急激に冷やしすぎてしまうと、逆効果となってしまうので要注意です。

冷やしすぎてしまうと冷えた体を温めようと体の機能が働くため、血管が収縮したり震えを引き起こしたりします。体力を消耗してしまったり、かえって熱中症を悪化させてしまう原因となるので、適度に冷やしてあげましょう。

3.無理に水を飲ませようとする

水を飲ませる犬

熱中症の愛犬には、できる限り水分補給してもらいたいですよね。しかし、水分補給は愛犬が水を飲んでくれる時のみで構いません。

無理やり水を飲ませようとすることで、かえって愛犬を疲れさせてしまい、熱中症を悪化させてしまう恐れがあります。体が怠く水分補給ができない状態であれば、無理に水を飲ませずに病院へ連れて行きましょう。

4.独断で病院に行かずに様子見する

基本的に犬が熱中症になってしまった場合は、あらゆる緊急対処法を実践した上で、愛犬の症状が少し落ち着いてきた頃合いを見計らって動物病院へ連れて行きます。

しかし、独断で「落ち着いてきたから行かなくてもいいや」と様子見してしまうと、実は思っていた以上に重篤な症状が現れており、症状が急激に悪化したり、最悪の場合には後遺症が残ったり命の危険も考えられます。

愛犬が熱中症になってしまった場合は、症状が落ち着いた場合であっても一度はかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

犬が熱中症になった時の適切な対処法は?

氷のうを頭に載せる犬

犬が熱中症になった時は、どのように対処するべきなのでしょうか。以下の方法は緊急時の対処法なので、参考にしてください。

  • 涼しい場所に抱っこで移動させる
  • 屋外の場合は風通しの良い涼しい日陰に移動させる
  • 犬が飲めるならば水分補給させる
  • 冷たい水をかけて扇風機や団扇などで風を送る
  • 氷のうや保冷剤を頭、首筋、のど、脇の下、お腹、内ももなどに当てる

以上の対処法を実践し、ある程度、症状が落ち着いてきたら動物病院へ連れて行きましょう。念の為、病院で現在の状態を確認してもらい、必要に応じて処置してもらうことが重要です。

まとめ

バテる犬

いかがでしたか。夏場は犬が熱中症になる事例が多く報告されます。暑さ対策を万全に施していても熱中症になるリスクをゼロにすることはできないので、いざという時は正しい対処法を実践し、動物病院で診てもらいましょう。

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