老犬の幸せな暮らしに欠かせない条件4つ!すぐに始められる生活の工夫とポイント

老犬の幸せな暮らしに欠かせない条件4つ!すぐに始められる生活の工夫とポイント

犬が年齢を重ねると、心にも体にも様々な変化が起こります。この記事では、そんな老犬が幸せに暮らすための工夫やポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.散歩や食事の回数・内容を見直す

食事を食べている犬

犬が年齢を重ねて体力や筋力が低下すると、散歩をしていてもすぐに疲れた様子を見せるようになることがあります。そのため、犬の体に負担をかけないような散歩の方法を考えてあげるようにしましょう。

体力が低下したからといって「散歩をしなくていい」というわけではありません。むしろ、散歩に行かなくなれば体力や筋力は一気に衰えてしまうので、適度な運動や散歩は老犬にとっても絶対に必要です。

ただし、長時間の運動や急な坂がある道の散歩は、犬の体に大きな負担をかけてしまうのでNGです。老犬になったら、できれば散歩の回数を増やして、毎回の散歩時間を短くすることをおすすめします。散歩時間が短ければ、体に負担がかかるほどの運動量にはなりませんし、回数を多くすることで精神的な刺激を与えることもできます。

心身を健康に保つために、外の空気を吸って様々な刺激を感じることはとても大切なので、散歩の時間や方法を年齢や体力に合わせて見直していくようにしましょう。

また、これは食事に関しても同様です。加齢で消化能力が落ちると、一度に大量の食事をとることがむずかしくなります。そのため、1回の食事量を減らして回数を増やすようにすると、消化器官への負担を軽くすることができます。

さらに、食事をする際、下を向いた状態で食べていると逆流してしまったり、むせてしまったりすることがあります。老犬は特にその傾向が強いので、できれば台の上に食器を乗せるなどして、犬が食事をするときに下向きになりすぎないように工夫をしてあげましょう。

2.毎日マッサージやグルーミングをする

マッサージされているトイプードル

老犬になると遊ぶ時間が減ることもあり、飼い主さんとの関わりの時間が減ってしまうこともめずらしくありません。休ませてあげることも大切ですが、スキンシップやコミュニケーションの時間が減りすぎてしまわないように心がけることも大切です。

老犬とのコミュニケーションとしておすすめしたいのが、マッサージやグルーミングです。体を優しくなでたり、軽くマッサージをしたり、ブラッシングをしたりすることで、スキンシップがとれるだけでなく、日常的な健康チェックもできます。

年齢を重ねるとイボができたり炎症を起こしたりと、皮膚に何らかのトラブルが起こることも増えます。また、体や足などに腫瘍ができることもあるでしょう。愛犬のそのような体の異常を早い段階で発見するためにも、直接触れてチェックすることはとても大切です。

3.老犬が過ごしやすい環境に整える

スロープで車に乗る犬

老犬になると筋力が低下したり、関節の動きが悪くなったりして、若い頃と同じような動きができなくなります。特に、段差の昇り降りがむずかしくなったり、床の上ですべって転んだりすることが増えるので注意が必要です。

日本の多くの家庭でも、犬は室内で飼育されているため、階段のある家やフローリングが敷かれた部屋で過ごすことも多いと思います。これらは老犬にとって負担となってしまい、大きな怪我やトラブルにつながることもあります。

階段の前で躊躇するような様子を見せたり、何もない場所で転んだりと犬の老化を感じることがあれば、老犬にとって住みやすい生活環境に整えてあげるようにしましょう。

犬が歩く場所はカーペットやパズルマットなどを敷いてすべりにくいようにしたり、段差にスロープをつけたりして、犬が安全に過ごせるような工夫をしてください。また、犬が自分で階段を使用しないようにゲートを設置して、必要があれば飼い主さんが抱っこで移動させるなどといった配慮も必要です。

4.加齢による変化を受け入れる

水を飲ませてもらう犬

老犬になると、若い頃には当たり前にできていたことができなくなったり、これまでなかったようなトラブルを起こすようになったりします。

トイレの失敗が増えたり、不安感から留守番中にいたずらをするようになったり、夜鳴きをするようになったり、と飼い主さんが困ることが起きるのもめずらしくありません。

このようなトラブルに直面すると、飼い主さんは混乱したりショックを受けたりして、つい愛犬を叱ってしまったりガッカリした様子を見せたりすることがあると思います。しかし、犬は決して自分でもそのようなことをしたくてしているわけではありません。

体が思うように動かなくなったり、精神的に不安定になったりして、犬の意思とは裏腹に様々な変化が起きてしまうのです。そのような変化に犬自身もショックを受けている場合があるので、どうか飼い主さんは落ち着いた態度で受け入れてあげてください。

愛犬の変化に戸惑うこともあると思いますが、犬が必要以上に落ち込まないように、ぜひ冷静な態度を心がけましょう。

まとめ

女性と黒い犬

犬が若く元気な時間はあっという間で、少しずつ老化現象が起きていることに気がついてショックを受ける飼い主さんもいるでしょう。

現代では、犬の寿命も伸びており、「老犬」として過ごす時間も長くなってきています。そのため、老犬が少しでも快適に楽しく過ごせるような工夫や配慮をすることは、とても大切です。そうすることで、愛犬が幸せなシニアライフを過ごせるだけでなく、寿命を少しでも伸ばすことにつながるかもしれません。

この記事で紹介したことを参考に、愛犬の年齢や体の状態に合わせて、生活環境や接し方をこまめに見直していきましょう。

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