「聴力が弱っている犬」がする仕草や行動
「最近、愛犬の耳が遠くなった気がする…」ということはありませんか?
もともと聴力に問題が無い犬でも、次の原因によって聴力が低下することがあります。
- 老化
- 耳の炎症
- 薬の副作用
- 頭への外的ダメージ
- 脳腫瘍
このように、老化や病気などで聴力が弱くなることを「後天性聴覚障害」といいます。
今回は、後天性聴覚障害により聴力が弱っている犬がよくする仕草や行動をご紹介します。愛犬に当てはまるものがないかチェックしてみてください。
1.飼い主に呼ばれても反応しなくなる
聴力が弱っている犬は、飼い主に名前を呼ばれたり、近くで大きな音が鳴っても反応しなくなるでしょう。聞こえているのに無視をしている可能性もありますが、聞こえている場合は犬の耳だけがピクピクと動いているはずです。
いつもは呼ぶとすぐに振り向く愛犬が反応しないなら、聴力が弱っていることが考えられます。
2.頭を振ったり傾けていることが多い
耳に炎症などが起きて聞こえにくくなっている場合、犬は違和感や痛みから頭を振ったり傾けていることが多くなります。痛みが強い場合は飼い主が耳を触ろうとすると唸って怒る犬もいるでしょう。
耳以外の部位になんらかのトラブルが起きていることもあるので、早めに動物病院で診察を受けてください。
3.後ろから近づくと驚く
聴力が弱っている犬は、後ろから飼い主が近づいてきたことに気づくことができません。
そのため、いきなり後ろから飼い主が現れると、とても驚いてしまいます。いきなり触られるとパニックになって噛みついてしまうこともあるでしょう。
犬は主に嗅覚と聴覚で周囲の状況を察知する動物なので、聴覚が弱くなると不安になり臆病になることも多いです。愛犬の聴力が弱まっていることを感じたら、驚かせないように気を付けるようにしましょう。
簡単にできる愛犬の聴力テスト
愛犬の聴力が弱っているかどうかは、簡単にテストすることができます。
やり方は、愛犬から見えない位置に立って何らかの音を出すだけです。愛犬の名前を呼ぶ、音が出るオモチャを鳴らす、手を叩くなど犬が反応しそうな音なら何でもかまいません。
起きているにもかかわらず犬が音を鳴らしても何の反応も示さない場合は、聴力が弱っている可能性が高いでしょう。
ただし、生後5週以下の子犬は聴力が発達しきっていないため、子犬にテストしたい場合はもう少し成長してからにしてください。
ちなみに、動物病院で聴力をチェックする時にも同じテストが行われます。その上で血液検査やレントゲンなどを行い他に病気がないか診察をします。
詳しく聴力を調べる「脳幹聴覚誘発反応(BAER)」というテストもありますが、日本ではほとんど行われていないようです。
愛犬の聴力が弱るのを予防する対策
残念ながら、犬の聴力が弱るのを予防するのは難しいのが現状です。
飼い主にできることは外耳炎などが起きないように適切な耳のお手入れを行うことと、定期的に動物病院で耳の中を含めた健康チェックをしてもらうことです。
耳のお手入れは耳の入口(見える部分だけ)を月に1~2回程度、イヤークリーナーやぬるま湯をつけてコットンで優しく拭くだけにしましょう。綿棒や耳かきを使うと、愛犬の耳の中を傷つけたり、耳垢を奥まで押し込んでしまう恐れがあるので絶対にNGです。
汚れがひどい場合は、無理をせずに動物病院やトリミングサロンに相談しましょう。
まとめ
聴力が弱っている犬がする仕草や行動をご紹介しました。愛犬に当てはまる仕草や行動はありましたか?
犬は、たとえ聴力が弱くなっても問題なく生活できることがほとんどです。飼い主のほうがコミュニケーションを取る時に戸惑うかもしれません。
アイコンタクトやハンドサインを利用すれば、耳が遠くなった犬ともコミュニケーションは取れますので、ぜひやってみてくださいね。