犬を人間扱いしてはいけない『5つの理由』
犬は昔から私たち家族の一員として大切に育てられてきました。しかし、家族の一員とはいえ、犬は犬として人は人として生活しなければいけません。
では、なぜ犬を人間扱いしてはいけないのでしょうか。ここでは、犬を人間扱いしてはいけない理由についてお話します。
1.人間とは習性が違うため心身に負担をかけてしまう
犬と人間では、そもそも遺伝的に受け継がれている本能的欲求や習性、そして快適な暮らし環境が異なります。そのため、無理に人間の生活に合わせた暮らしを強いてしまうと、犬にとっては大きなストレスとなってしまうのです。
また、人間と同じように生活させることで、四足歩行の犬の体に負担をかけてしまう…などの悪影響も考えられます。犬の本来の生活や習性を理解した上で、愛犬がどのような暮らしを幸せだと実感できるのか考えてあげましょう。
2.人間とは体の構造が違うため健康に悪影響を及ぼす
先ほど少し話に出てきましたが、人間と犬では体の構造が違います。人間は二足歩行であることに対し、犬は四足歩行であったり皮膚が人間より犬の方が薄く弱かったりと、違いを挙げればキリがありません。
そのため、人間扱いして人間と同じような生活を送らせてしまうと、良かれと思ってやっていた行為が、犬にとっては健康に悪影響を及ぼす行為になることも多くあります。
例えば、私たちは毎日のようにお風呂に入ったりシャワーを浴びたりしますが、犬は頻繁にシャワーを浴びてしまうと皮膚を傷めてしまいます。このように犬と人では体の構造が大きく違うため、犬に適した生活習慣を送らせてあげましょう。
3.感じ方の違いから強いストレスを感じてしまう
飼い主の中には「私たちと同じように楽しい生活を送らせてあげたい」という気持ちから、さまざまな場所に連れて行ってあげる人もいるでしょう。また、オシャレを楽しませてあげたいとさまざまな服を着せ替えている人も見かけます。
しかし、犬と人では感じ方に違いがあります。犬によっては喧騒に対して強い警戒心を抱く子も多いので、人が賑やかに行き交う場所にストレスを感じる犬も多いでしょう。
また、服も必要な時のみ着せるようにし、余計な負担をかけないようにしてあげることが大切です。
4.しつけができず問題行動の原因になる
家族と同じように生活させるという意識から、犬に必要なしつけを怠る飼い主が増えています。例えば「私たち人間は『待て』なんてしない」という理由から、犬に必要とされる基本指示動作を教えないなどです。
しかし、本来犬に必要とされるしつけを怠ることで、犬が事故などにつながる問題行動を抑止できなくなる恐れがあります。最低限の基本指示動作や無駄吠え抑制、トイレトレーニング、社交性は身につけておくべきでしょう。
5.飼い主がコントロールできずトラブルにつながる
犬を人間扱いしてしまうと、先にお話ししたように必要なしつけが完了していないケースが多く見受けられます。すると、散歩中や犬が入場できる施設へ行った際、他の犬や人と上手くコミュニケーションが取れず、トラブルに発展するリスクも高まります。
また、愛犬が勝手な行動をしているのに、普段からしつけを適切に行っていないために飼い主がコントロールできず、愛犬または相手を怪我させてしまうなどのトラブルにつながる可能性もあります。
犬も飼い主も幸せに♡理想的な考え方とは?
犬を家族として大切に愛情を注いであげることは素敵なことですが、犬には犬としての生活を送らせてあげることを忘れてはいけません。犬にとって犬本来の生活を無理に抑制し、人間の暮らしを敷いられることは苦痛でしかありません。
犬は家族でありながらも共存する上で、飼い主としてお互いに快適で幸せに暮らせるよう、正しく導いてあげるべき存在だと考えましょう。
お互いに幸せに暮らすためには、以下の要素を意識することが重要です。
- ドッグフードを主食とした適切な食事
- 毎日の散歩や動きを伴う遊びによる適度な運動
- しつけを通して飼い主との絆を深めつつ達成感を与えること
- 犬にとって快適な生活環境を提供してあげること
他にも犬にとって幸せな暮らしに重要となるポイントは多々ありますが、以上のポイントを参考に、なるべく犬らしい「快適で本能的に満足できる暮らし」を提供してあげましょう。
まとめ
いかがでしたか。私たちと愛犬は家族の一員としてお互いに愛情を深め合える存在です。しかし、だからと言って別の生き物であることを忘れてはいけません。それぞれにとって快適で豊かな暮らしが送れるよう、飼い主として理解してあげましょう。