犬が発情している時によく見せる行動
犬は小型犬で生後8~10ヶ月ほど、大型犬だと生後10ヶ月~12ヶ月くらいで発情するようになります。オスとメスで差はありません。
一般的にメスの発情期間は8~14日ほどで、陰部から約10日間の出血があった後、排卵して交尾に適した時期になります。
一方、オスは発情期のメスのフェロモンを嗅ぐことで発情するため、はっきりとした発情期がなくいつでも交尾することが可能です。
ここからは、発情している犬がどんな行動をするのかご紹介しますので、愛犬が発情しているかどうか判断したい時の参考にしてください。
1.外陰部を気にする
メスは発情期になると外陰部がふくらみ、ヒート(犬の生理)が始まります。
ヒートの日数や出血量には個体差があり、出血がほとんどない犬もいるため飼い主が愛犬のヒートを見逃してしまうことも珍しくありません。
出血はなくてもメスが外陰部をしきりに舐めたり、腰を気にする様子が見られたら発情している可能性があります。他にも発情期のメスは次のような行動を取るのが特徴です。
- 落ち着きがない
- トイレに頻繁に行く(頻尿)
- 食事を残す
- 食欲が増す
2.マウンティング行動をする
犬が飼い主の腕やぬいぐるみなどに覆いかぶさり腰を振る行動を「マウンティング」といいます。マウンティングはオスもメスも行う行動です。
マウンティングは交尾の時にオスがする動作なので、初めて見た飼い主さんは「発情してる!」とビックリしてしまうかもしれません。
確かに、オス犬は性的な興奮で、メス犬は発情による陰部の違和感を取り除こうとしてマウンティングを行うことがあります。
しかし、マウンティングは相手に「自分のほうが強いぞ!」と優位性を示すために行う場合や、ストレスの発散のために行うことも多いです。
必ずしも「マウンティングをする=発情している」という訳ではないので、発情しているかどうかは愛犬の様子を総合的に見て判断するようにしましょう。
3.興奮して吠える
発情したオスに多いのが、興奮して吠える行動です。
メスと同居していなくても、オスは優れた嗅覚で近所にいるメスのフェロモンを嗅ぎつけることができます。
メスが発情期になっているのを感じると、オスは「メスの所へ行きたい!」と興奮して遠吠えしたり激しく吠える行動をすることがあります。
4.メスに近づこうとする
発情したメスが側にいる場合、オスは興奮して交尾のためにメスに近づこうとします。
この時、複数のオスがいるとメスをめぐって喧嘩が始まることもあるため注意が必要です。
普段は温厚な犬でも発情すると攻撃的になることもあるので、発情しているメスは他の犬に近づけない、オスは近づかないようにしたほうが良いでしょう。
また、犬によっては家を脱走してまでメス犬の側へ行こうとすることもあるため、去勢していないオスを飼っている方は気をつけましょう。
発情している犬を落ち着かせる方法
オス犬は発情するとマウンティングや激しく吠えるなど、飼い主としては困ってしまう行動を取ることがあります。
マウンティングは発情が原因でない場合ストレスの発散やしつけで治まることもありますが、発情で興奮していると効果がないことが多いです。
発情による興奮をやめさせる方法で最も効果的なのは、避妊・去勢手術を受けさせることです。
可哀想だと思う方もいるかもしれませんが、避妊・去勢手術には発情しなくなる以外に、病気予防や予期せぬ妊娠を防ぐなど多くのメリットがあります。
発情しているのに繁殖行為ができない状況はオス犬にとって大きなストレスでもあるので、愛犬に繁殖をさせないなら避妊・去勢手術をしておくことを多くの獣医師も推奨しています。
まとめ
犬が発情するのは生物として自然なことです。発情による行動を強く叱ると犬はストレスを抱えてしまいますので、獣医にも相談しつつ避妊・去勢手術を検討してみてください。
犬の発情行動を理解し、愛犬の行動を観察しながら体調管理に務めましょう。