犬の頻尿…目安や症状は?
「愛犬のおしっこ回数が多い」と感じることはありませんか。もしかすると、それは膀胱炎の初期症状である『頻尿』かもしれません。
健康的な犬の場合、1日のおしっこ回数は子犬が平均7~10回、若い成犬が3~4回、シニア期に入ると5~6回とされています。もしもこの回数よりも1日のおしっこ回数が明らかに多い場合は、頻尿症状が出ている可能性が疑われます。
また、頻尿になるとおしっこの回数が増えるため、1回に排泄されるおしっこの量が少なくなったり、おしっこの色が薄くなったりといった変化も見られます。これらの変化も頻尿かどうか判断する目安としましょう。
犬が頻尿になる『3つの原因』
犬が頻尿になる場合、どのようなことが原因として考えられるのでしょうか。ここでは犬が頻尿になる主な原因を紹介します。
1.性器が汚れた地面などに付いてしまう
散歩中に性器が汚れた地面や草むらなどに付着してしまうと、地面や草むらに潜んでいた細菌が性器から侵入し、膀胱が炎症を引き起こしてしまう可能性があります。
特に女の子の場合はしゃがみ込んでおしっこをするため、地面や草むらなどに性器が着きやすく、細菌の影響を受けやすいので注意が必要です。
2.ドッグフード以外の食べ物を食べすぎている
犬のドッグフードは総合栄養食と言われるほど、栄養バランスが整っています。しかし、ドッグフード以外の食べ物(犬用おやつや人間用の食べ物)を大量に与えてしまうと、その栄養バランスはあっという間に偏ってしまいます。
栄養バランスが偏ることで体に悪影響を及ぼし、結果として『尿結石』を患うリスクが高まります。この尿結石の主な症状に頻尿が挙げられるのです。
カルシウムやマグネシウムなどの成分が尿道で固まり、塞いでしまうことで上手く排泄ができなくなる状態なので、早急に生活習慣の改善と治療を受ける必要があります。
3.疾患による頻尿症状
頻尿症状は、さまざまな疾患の初期段階に見られる症状としても知られています。腎不全や糖尿病、前立腺肥大など、さまざまな疾患で頻尿症状が見られるようになります。中には水を飲む量が増えることで、頻尿になるケースも多いです。
また、疾患による頻尿症状の場合、患っている病気によっても頻尿のタイプが異なります。少量を排泄するタイプもあれば、トイレまで行くけれどおしっこは出ないなど、頻尿の症状によって病気を判断することも可能です。
犬の頻尿を改善する方法はあるの?
愛犬が頻尿だと感じた場合は、まずかかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。なぜなら、頻尿症状の原因が別の疾患によるものである可能性も疑われるからです。
頻尿にもタイプはいろいろあるため、頻尿の原因である疾患の治療に伴い改善していく方法が最も適切で確実でしょう。
他にもなるべく散歩中は汚い場所を通らない、草むらには入らないなどの配慮を意識したり、ドッグフード以外の食べ物をむやみやたらと与えないなど、生活改善が推奨されます。
また、頻尿症状が出ていない犬の場合も、長時間トイレを我慢させないようトイレ周りの環境を清潔に維持したり、「家の中でおしっこをしない」という犬の場合は、家の中でもトイレができるようトレーニングしたりすると良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか。犬が頻尿になる原因は、細菌感染や生活習慣の乱れによる尿路結石などの疾患症状、さらに内臓疾患が挙げられます。頻尿症状が出ている場合は、まずかかりつけの動物病院で原因を検査してもらいましょう。