犬が急に小食になる原因とは
食べることが大好きな犬が、急に小食になってしまった場合、そこにはなんらかの原因があるはずです。気分の問題以外に病気の可能性もあるかもしれません。
そこで今回は、犬が急に小食になる原因について解説します。放置すると取り返しがつかないことになるかもしれませんので、愛犬の食欲に不安がある方はぜひ確認してみましょう。
1.いつものフードが気に入らない
近年のドッグフードは犬の嗜好性を高めており、においや食感、味など犬が良く食べるように作られています。
しかし、人間にも食の好みがあるように、犬にもそれぞれ好みがあり、全ての犬の食いつきが良くなるフードと言うのはありません。
今まで与えていたフードのにおいがあまり好きではなくなった、歯ざわりが悪く感じた、大きくて(小さくて)噛みづらい、などという理由で犬があまりフードを食べなくなることもあるようです。また、単純に「そのフードに飽きた」ということも考えられます。
まずは「温めてみる」「ヨーグルトや茹でたお肉などのトッピングをしてみる」「粒を小さくして(大きいものに変えて)みる」などの対処法を試してみましょう。それでも食いつきが悪い時は、体調不良の可能性もあるため獣医さんに相談してみましょう。
2.年を取った
犬も若い時に比べて年を取ると消化機能が低下したり、活動量や代謝が落ちたりすることで高カロリーの食事を必要としなくなります。そのため、成犬用のフードを与えているとあまり食べなくなってくることがあるのです。
消化吸収率の良いシニア用のフードに切り替える、食器を食べやすい高さや形状に変化させてみる、一回ごとのご飯を減らして一日数回に切り替えるなどをしてみてください。食べにくい、なんかお腹にもたれている、というような理由であれば改善が見込まれます。
ただし食欲の低下以外の不調が見られる場合は動物病院を受診してみることを忘れないようにしましょう。
3.体調が悪い
多少お腹が緩いようでも、割と元気に過ごしていて水を飲めていれば1日、2日程度の食欲低下については様子を見ても良いでしょう。
しかし、激しい下痢や嘔吐など他の症状がある場合は、なんらかの病気の前兆という事も。このような場合は、すみやかに動物病院を受診しましょう。
高齢になれば肝臓、腎臓などの内臓疾患が進んだ結果食欲が低下することもあります。特に高齢犬の場合は、腎不全やガンなどが隠れていることがあるため、長く様子を見るより早めに受診したほうが良いでしょう。
また、若い犬でも、誤飲や夏の熱中症など、早めの対処が危険を回避することが多くあります。内分泌系のトラブルで食欲が低下することも考えられます。たくさん水を飲んでおしっこもたくさんするけれど、おやつにも興味を示さずぐったりしていたところ、実は膵臓のトラブルで糖尿になっていた…ということもあります。
食欲低下以外の症状がみられる場合は、どのような状態なのかをしっかり獣医さんに説明し、適切な治療を受けてください。
また、雌の場合は発情期(ヒート)の前後で食欲が低下することがあります。こちらは体内でエストロゲンというホルモンが盛んに分泌されることで起こるため、期間中はあまり食欲が戻りません。期間が終わればもとに戻るので、最低限食べればOKくらいの気持ちでいると良いでしょう。
まとめ
犬も気分があるため、日によっては食欲が低下するときもあるかもしれません。フードが気に入らない、飽きたといった単純な理由であればトッピングなどで解消できることもあります。
2~3日に渡って食べない、元気がないように見える、ぐったりしているという症状がある場合は早めに動物病院を受診しましょう。食事を切り替える必要がある病気もありますし、早めに見つかれば、大きな病気でも治療することが可能な場合も多いのです。