犬が飼い主の後を「付け回す」時の気持ち
愛犬の幸せを願う飼い主であれば、ささいなことで嬉しくなったり、逆に不安になったりするかと思います。例えば、家の中にいるときに、なぜか後ろを付いて回るような時はどうでしょうか?
ふいに飼い主の後を追ってくる、ずっと付いて回るなど、状況によって犬の心理も変わってくるかと思います。犬が普段とは違う行動をすると「あれ?どうしたの?」と気になりますよね。
たいていの場合は深い意味はありませんが、中には病気の心配があるケースもあるので注意してください。ここでは、犬が飼い主の後をつけ回す時の気持ち5つをご紹介します!
1.仲間だから
犬が飼い主の姿を目で追い、そして後をつけ回すのは本能的な習性が影響しています。犬には群れで生きる習性があるため、飼い主のことを仲間的な存在として見ることが多いです。
子犬であれば親犬のような存在でもあり、自分を誘導してくれる大切なリーダーでもあります。飼い主がソファに座れば自分も近くに座り、立ち上がってキッチンに向かえばその姿を目で追い、何か気になれば側に行きたいと思うでしょう。
狩猟本能もあるので、逃げるものを追っている可能性も少しはあるかもしれません。こんな風に「いつも側にいたいと思う大切な仲間だから」と愛犬から慕われることは、飼い主として喜ばしいことですね。
2.いいことを期待している
愛犬がキラキラさせた目をして飼い主の後を付け回す時は、「何かいいことがありそう!」と期待していることが多いです。「散歩に行くの?」「美味しいものがもらえるのかも」といった犬が嬉しくなる何かを期待しながら、飼い主の後をトコトコ付いて回っているのでしょう。
その証拠として、目が合っただけでお座りをして見せたり、尻尾をブンブン振って見せたりして「いい子にしているでしょ?」「早くいいことが起きないかな!」と待っているはずです。しかし、そこで期待に応えてしまうと、次回も同じ行動を取るようになってしまいます。
3.不安だから
ちょっと心配なのが、犬が不安な気持ちで飼い主を追う場合です。もしかすると遠くから雷の音がしたのかもしれません。
または、飼い主のことを心配している可能性もあります。犬がなぜか後を付け回し、それも元気がない様子であればしばらく観察してみた方がいいですね。
4.要求がある
犬が執拗に飼い主の後を付け回す時は、何か要求があるのかもしれません。先ほどもお伝えしたように「飼い主を追うと何かいいことがある」と一度でも覚えた犬は、その後も同じ行動を起こします。
「散歩に連れて行って」「食べ物ちょうだい」といった犬の要求に応えてしまうと、わがままな行動がエスカレートするので注意しなければなりません。応じてしまうと吠えて要求するようになるので、スルーしてしまいましょう。
5.ひとりにしないで欲しい
犬の後追いで最も注意したいのが、分離不安症のおそれがある場合です。分離不安症とは、飼い主と少しでも離れただけで強い不安に襲われ、ひどい場合はパニック状態に陥る心の病気です。
犬と飼い主が片時も離れずに過ごしていると分離不安症になりやすく、犬だけではなく飼い主自身も症状を引き起こすことがあります。大切な愛犬だからこそ、適度な距離感を持たなければなりません。
もし愛犬に分離不安症のような兆候が見られるのであれば、一度獣医師に相談することをおすすめします。
まとめ
犬にとって飼い主は離れがたい大切な存在なので、家にいる間もずっと姿を追って暮らしています。
後を付け回す気持ちはその状況によって異なるので、気になる時は少し観察をしてみましょう。
もし不安がある場合はお早めに獣医師に相談の上、適切な治療を行ってください。