愛犬の『お年寄りサイン』5選!老犬になったらしがちな行動や仕草、飼い主が意識すべき暮らしのコツとは?

愛犬の『お年寄りサイン』5選!老犬になったらしがちな行動や仕草、飼い主が意識すべき暮らしのコツとは?

犬はシニア期に入ると徐々に老化が始まり、生活の中で少しずつ衰えや変化が見られ始めます。今回は、犬が老化している時に見せる『お年寄りサイン』を紹介するので、すでに7歳を超えているわんこの飼い主さんはチェックしてみてください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

シニアに突入…!?愛犬の『お年寄りサイン』5選

床で休む老犬

一般的に犬は7歳を超えると徐々に老化が始まり、シニア期に突入すると言われています。また、10歳を超えると高齢期に差し掛かるため、今までできていたことができなくなったり、病気や怪我などの異変が見られ始める犬が増える傾向にあります。

ここでは、愛犬の老化が始まっている『お年寄りサイン』をいくつか紹介するので、愛犬がシニア期に突入しているかどうか確認するための参考にしてください。

1.高低差のある場所への昇り降りを躊躇する

以前はソファやベッドの上に飛び乗ったり、階段を嬉しそうに駆け上がっていた愛犬が、最近高い場所に飛び乗ることを躊躇するような様子を見せたり、「抱っこして」とお願いする仕草を見せるようになった…ということはありませんか。

犬は老化が進むと徐々に自分の足腰に不安を覚えるため、高い場所へ自力で飛び乗ったり、飛び降りたりすることを躊躇するようになります。

無理に自力で登らせてしまうと足腰に負担がかかったり、脱臼や骨折などの怪我の原因となるので、飼い主さんが補助してあげましょう。

2.1日を通して寝ている時間が長くなった

ベッドの上で休むシニア犬

「なんだか以前より、寝たり休んだりしている時間が増えたな」「静かな時間が長くなったな」と感じることはありませんか。これも犬がシニア期に入り、徐々に老化が進んでいるサインです。

シニア期に入ると体力が衰え始めるため、以前と同じ活動をしてもすぐに体力を消耗してしまいます。疲れやすくなるので横になって休んだり、眠る時間が長くなったりするのでしょう。

3.家具にぶつかったり何もないところで躓くことが増えた

老化が進むにつれて、感覚器官が鈍るという特徴が見え始めます。その具体的な事例として、家具にぶつかったり、何もないところで躓いたりすることが増えるというケースがよく見られます。

聴覚や嗅覚、視覚が衰えてきているため、周囲の物との距離感を正確に把握する力が下がってきているのです。なるべく不要な家具や物を置かないようにしたり、フローリングにマットを敷いてあげたりと配慮してあげましょう。

4.飼い主の呼びかけに対する反応が鈍くなった

視線を向ける老犬

以前は飼い主が名前を呼ぶと、嬉しそうに振り返っていた愛犬。しかし、最近は名前を呼んでも振り返らなくなったり、視線を向けるだけで再び休む体勢に入るようになってしまった…と寂しさを感じている飼い主さんもいるでしょう。

犬は老化が進むと体力が衰え、さらに聴覚や嗅覚の衰えも始まるため、大好きな飼い主さんの声も届きにくくなります。

以前のような活発さがなくなっているため、飼い主さんの元に駆け寄ったり、元気に振り返ったりする様子が見られなくなるのは残念ですが、飼い主側が近寄り声をかけてあげましょう。

5.今までできていた習慣やしつけができなくなった

今まで当たり前のようにできていたことができなくなるという変化も、老化現象に見られる特徴です。

よく報告されている事例では、トイレで排泄ができなくなり粗相することが増えたというケースがあります。また、認知機能が低下することで無駄吠えが増えたり、感覚器官が鈍ることで不安が募り、攻撃的な態度を見せるようになるという犬もいます。

このような変化に戸惑う飼い主さんも多いですが、1番戸惑っているのは愛犬です。飼い主として側に寄り添いながら、少しでも不安を和らげてあげられるよう努めましょう。

シニア犬と暮らす飼い主が意識すべき生活のポイントは?

リビングで眠る柴犬

7歳を超えて少しずつ老化が見え始めたシニア犬と一緒に暮らす上で、シニア犬が暮らしやすい環境を整えたり、生活習慣をシニア犬に合った習慣へと見直すことが求められます。

シニア犬と暮らす飼い主さんが意識すべき生活のポイントは、以下の通りです。

  • 認知症にならないよう頭を使う遊びを取り入れる
  • ストレス解消のために新たな刺激を取り入れる
  • 体に負担のかからない範囲で運動を行う
  • 1日の摂取量を目安として食事管理を徹底する
  • 生活の中で負担がかからないような工夫を取り入れる
  • 毎日のコミュニケーションを通じて異変がないかチェック

日頃のコミュニケーションの中に簡単な指示動作を入れたり、脳トレになるような遊びを取り入れることで、認知機能低下を防ぎましょう。また激しい運動は避け、無理のない範囲で散歩などの軽い運動を楽しんでください。

肥満などの生活習慣病になると、さまざまな不調を誘発してしまうので食事管理は徹底します。おやつの与えすぎやドッグフードの与え過ぎには気をつけ、シニア犬でも食べやすいように、ふやかすなどの工夫も取り入れると良いでしょう。

また高いところに自分でも昇り降りできるように、ペットステップやスロープを取り付けたり、フローリングに滑り止めワックスを塗るなど、体に負担がかからないような配慮も効果的です。

まとめ

抱っこされる老犬

いかがでしたか。犬の老化が進むと、飼い主もちょっぴり悲しい気持ちになってしまうかもしれません。しかし、最も不安を感じているのは愛犬です。愛犬が快適に、そして安心して過ごせるような生活環境を整えてあげましょう。

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