犬が摂取しすぎると危険な『栄養素』4つ!与えすぎてはいけない食材や適切な量とは?

犬が摂取しすぎると危険な『栄養素』4つ!与えすぎてはいけない食材や適切な量とは?

食事は、犬の健康にとても大きな影響を与えます。この記事では、犬が摂取しすぎると危険だと考えられている栄養素について解説しますので、ぜひチェックして愛犬の健康管理に役立ててください。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

1.塩分

器に入っている塩

「犬に塩分はNG」と思っている飼い主さんも少なくないと思いますが、実は絶対に与えてはいけないというわけではありません。

塩分には多くのナトリウムが含まれていて、ナトリウムは体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を調整したり、神経や筋肉の働きをサポートしたりといった役割を果たします。そのため、犬にとってもナトリウムを含む塩分は必要な栄養素でもあるのです。

ナトリウムは過剰に摂取した場合、汗や尿とともに体外に排出されますが、犬の場合は汗をかく量が少ないため不要なナトリウムが多すぎると腎臓や心臓に大きな負担がかかってしまいがちです。そのため、犬は必要以上の塩分(ナトリウム)を摂るべきではないと言われているのです。

人間の食べ物には多くの塩分が使用されていて、犬の体にとっては過剰摂取になってしまうものが少なくありません。塩分を過度に避ける必要はありませんが、人間のために調理された食べ物はできるだけ与えない方がいいでしょう。

2.糖分

赤いロリポップキャンディーを舐めるチワワ

犬は人間よりも味覚が鈍感だとされていますが、甘味には強く反応します。そのため、甘味を感じる果物やお菓子などを喜んで食べる犬が多いのです。

しかし、糖分は犬にあまり必要とは言えない栄養素です。与えてすぐに健康被害が出るようなものではありませんが、特に必要ないうえに、過剰に摂取すると肥満になってしまうので注意しましょう。

犬にとって肥満は「万病の元」とも言えるもので、健康の大敵です。肥満はあらゆる内臓系疾患の要因になりますし、体重が重くなることで関節に負担をかけてしまいます。関節を痛めて運動ができなくなると、さらに肥満が進行してしまうため、健康的な体と生活を取り戻すために大変な努力が必要になります。

肥満にならないように余分な糖分は与えないようにして、健康で長生きしてもらいましょう。

3.カルシウム

カルシウムが豊富な食材

カルシウムは骨や歯を形成するミネラル成分で、筋肉や神経の働きを安定させるためにも必要な栄養素です。

丈夫な体を作るために欠かせない栄養素ですが、やはり過剰摂取すると骨の成長を阻害する成分が分泌されてしまったり、亜鉛や銅・鉄・リンなど他のミネラル分の吸収を阻害してしまったりすることもあります。

また、カルシウム結石を引き起こす要因になるとも考えられています。

ドッグフードなどでは犬にとって適切な量のカルシウムが含まれているので、健康に良さそうだからとカルシウムが含まれるおやつや食べ物を追加で与えすぎないようにしてください。

4.食物繊維

野菜を見ている犬

食物繊維は便秘解消や老廃物の排出を助けてくれる栄養素で、ダイエットにも役立ちます。

しかし、タンパク質や脂質、糖質などのエネルギー利用効率を低下させる作用もあるため、成長期の子犬やダイエットが必要ない犬に与えすぎるとエネルギー不足になってしまうことがあります。

また、食物繊維の摂りすぎで下痢になってしまう犬もいるので、体質に合わせて適切な量を与えることが必要です。

まとめ

ドーナツを見つめる犬

この記事で紹介してきた栄養素は、摂取しすぎると犬の体に負担をかける可能性があるものです。しかし、そのどれもが健康な体を作るために、必要な栄養素であるということも忘れてはいけません。

そのため、犬の食事で大切なことは、必要な栄養素についてきちんと理解して、偏りなくバランスよく食べさせることです。もちろん、チョコレートや玉ねぎなど、少量でも悪影響を及ぼす可能性のある食材は避けてくださいね。

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