1.頑張りすぎて疲れる
お利口過ぎる犬は、飼い主さんの望んでいることを理解する能力に優れているだけでなく、その期待に応えようとする気持ちも強い傾向があります。
そのため、日常生活やしつけトレーニングで飼い主さんの指示をしっかりと聞くようにし、「間違えないように」「失敗しないように」と頑張りすぎてしまうことがあります。
また、お利口で日頃からほめられる機会も多い分、「絶対に叱られたくない」と思ったり少しでも叱られると落ち込んでしまったりすることもあります。
色々なことに頑張って取り組む一生懸命なところは長所でもありますが、それが犬の精神的負担となってしまうこともあるので注意が必要です。
お利口な犬だからこそ、完璧を求めすぎず、ちょっとした失敗には目をつぶったり笑い飛ばしたりして、犬が気負いすぎないように気を配ってあげることも大切です。
2.生活に物足りなさを感じる
頭の良い犬は、飼い主さんの伝えようとしていることを読み取ったり、その通りに行動したりすることに長けています。また、自分自身で考えて先読みする能力を持っていることもあるため、しつけトレーニングなどもとてもスムーズに進むことが多いでしょう。
飼い主さんにとってそれはとてもいいことだと思いますが、その犬にとって簡単すぎることばかりをやらせていたり、頭を使わせる機会が少なかったりすると、犬は退屈を感じます。
元々犬は、人間のパートナーとなって狩猟や牧羊、護衛など様々な仕事をおこなってきた動物です。現在でも警察犬や盲導犬、探知犬などとして活躍している犬もいるように、「仕事」にやりがいを持って取り組める動物だと考えられています。
一方、一般の家庭で暮らす犬は「仕事」を持っていません。いわゆる「失業状態」といわれることもあり、そうした犬は能力を持て余して退屈やストレスを感じているのです。若く健康な犬は体力があり余っていますし、お利口過ぎる犬は意欲さえも持て余してしまっている、ということになります。
このような場合は、犬の気質や性格に合わせて、トレーニングのレベルを上げたりドッグスポーツに取り組んだりして、犬が頭も体も使って活動できるように環境を整えてあげましょう。
3.ストレスを感じやすい
お利口な犬は状況把握をすることも上手です。それは、観察力に優れていて感受性が強いということでもあるため、場合によっては精神的なストレスを強く感じてしまうこともあります。
環境の変化や周囲の人・犬の感情に敏感に反応するため、それに影響を受けてしまって疲れやストレスを感じることも多いでしょう。
特に、家庭内のトラブルや家族間の不和などは、犬に強いストレスを与える要因です。また、過度なスキンシップやお出かけなども、犬の気質によっては必要以上に疲れさせてしまうことがあるので注意しましょう。
お利口過ぎる犬には、その犬が好きなことを思い切りさせる時間を作って、リフレッシュさせてあげることも必要です。
まとめ
お利口過ぎる犬は、一見トラブルが起こりにくいようにも感じますが、実は犬自身や精神的な疲れやストレスを溜めこんでしまっていることがあります。
さらに、そのストレスによって、問題行動を起こしたり、飼い主さんとの関係が悪くなってしまったりすることも少なくありません。
飼い主さんの期待に応えようと頑張りすぎたり、周囲の状況に影響を受けすぎてストレスを感じたりしてしまうことがあるので、時々息抜きの時間を作ってあげるように配慮しましょう。