犬が寝る時によく見られる『体を丸める』姿勢
皆さんの愛犬は、寝る時にどのような姿勢をとることが多いですか。一般的に犬は、体を丸めるような姿勢で眠る様子が多く見られています。
犬が寝る時に体を丸める主な理由は、野生時代の本能が関係しています。屋外で暮らしていた犬たちは、穴を掘ってその中で丸まるようにして寝ていたと考えられています。
この姿勢は敵が襲ってきた時に、すぐに応戦したり逃げたりできる姿勢であることから、この姿勢が最も自然で安心できる寝姿勢であることを、本能的に理解しているのだと言われているのです。
犬が寝る前に『体を丸める』3つの理由
犬が寝る時に体を丸めるのは野生時代の名残だと考えられています。しかし、他にもさまざまな寝相を見せるため、その時の心理も大きく関係していると思われます。ここでは、犬が寝る前に体を丸める理由を他にも考えてみましょう。
1.周囲の物音に興味を持っている
寝る前、体を丸めながら周囲を窺うような様子を見せている場合は、周囲から聞こえてくる音に反応している可能性が高いでしょう。
その際に緊張した様子はなく、どこか好奇心を抱いているような様子や表情を見せている場合は、何か愛犬が興味を惹かれるような音が部屋の中、あるいは外から聞こえているのかもしれません。
完全に熟睡する姿勢ではなく、体を丸めてウトウトしながら周囲の音にもなんとなく耳を傾けている…という状態でしょう。
2.不安を感じて軽く警戒している
寝る時にギュッと身を縮こまらせるように丸まっている場合、何か不安を感じる原因があることを意味しています。聴きなれない音が外から聞こえたり、苦手な音が聞こえているのかもしれません。
他にも、軽く丸まりながら前足を地面につくような姿勢で寝ようとしている場合は、周囲を警戒し、いつ敵が襲ってきても対応できるようにと考えている可能性が高いです。
なるべく愛犬がリラックスした状態で眠れるよう、ベッドの配置を変えたり薄暗く静かな環境を作ってあげたりと、寝床環境を見直してみましょう。
3.寒さを感じている
寒い時期には、体をギュッと丸めるようにして眠る犬たちの姿を目にする飼い主さんも多いでしょう。これは自分の体温を逃さないよう、自分の体全身を密着させている状態です。
寒さを感じているためにこのような姿勢をとっているので、室温が適切であるか確認し、20℃を下回っている場合は暖房をつけたり、ブランケットをかけてあげるなど配慮してあげましょう。
病気や怪我の可能性も…注意が必要な寝姿勢とは?
犬が寝る時にとる姿勢からは、さまざまなことを確認できます。例えば、寝姿勢によっては腹痛や足の痛み、暑さを訴えていることもあるので、必要に応じて病院へ連れていく必要も出てきます。
- 足を開くように横向きに寝ている
- 前足を伸ばして腰を少し上げている
- 寝ながら激しく震えている
以上の寝姿勢は注意が必要な姿勢です。足を開くように横向きに寝ている場合は、暑さを感じているサインです。足を開くことで体から熱を逃そうとしているのでしょう。
前足を伸ばして腰を少し上げるポーズは、「祈りのポーズ」と言われることがあります。これは腹痛を感じていたり、膵臓になんらかの異常が起きている時に見られる姿勢です。早急に病院へ連れて行きましょう。
また、寝ている時に体が移動してしまうほど激しく震えている場合は、脳になんらかの疾患を患っている可能性が疑われます。
震えている最中は触れたりせず、その様子を獣医に見てもらえるようスマホのカメラなどで撮影し、震えが止まってから動物病院へ連れて行きましょう。
まとめ
いかがでしたか。犬が寝る時に丸まるのは、基本的に野生時代の本能が残っていることが影響しています。しかし寝姿勢によっては注意が必要だったり、室内環境を改善してあげる必要があるので、寝ている最中も時々異変が見られないかチェックしましょう。