犬を飼う時に気をつけたい『室内環境』とは
犬を室内飼いする際に気を付けたい「室内環境」とは、どのようなことに注意すべきなのでしょうか。
今回は、具体的に気を付けたい室内環境ごとに解説いたします。
1.転倒しやすいフローリングの床
現在の日本の住宅の床はフローリングが多数を占めているのではないでしょうか。フローリングは掃除もしやすく便利な反面、大変滑りやすくできています。犬を飼う際に床材がフローリングだと、踏ん張りがきかず転倒しやすくなってしまいます。
犬の足裏はざらついた肉球がありますが横滑りに対しては強くなく、フローリングの床では滑って転んでしまうのです。転倒は骨折や脱臼のリスクがありますし、子犬の場合は関節や骨の発達に影響を及ぼすためクッションマットなどを敷くと良いでしょう。
また、足裏の毛が伸びていると、余計に滑りやすくなります。伸びやすい子の場合は、爪切りと一緒にこまめに手入れをしてあげましょう。
2.調整しない室内温度
犬は体中を被毛に覆われており、汗腺がほとんど発達していないので暑さに弱い動物です。初夏などちょっと気温が高くなる日に、室内にいるから直射日光も当たらないし大丈夫だろうと思ってエアコンもつけずに留守にすると、帰宅したときには犬が熱中症になっている可能性があります。
また反対に、毛皮があるから大丈夫だろうと考えて真冬に暖房をつけないまま長時間放置すると、特に小型犬などは体温が下がりすぎる低体温症になることもあります。とはいえストーブを付けっぱなしでいたり電気カーペットなどを使うと火傷や火事の心配もありますね。
家を空ける場合も室温を一定に保てるよう、エアコンをつけておいてあげることが必要になります。また常に新鮮な水が飲めるようにしてあげることも大切です。
3.怪我のリスクのある高い段差
小型犬の体高(地面から肩の高さまで)は20㎝~40㎝です。人間にとって些細な段差であっても、小型犬にとっては自分の体高と同じくらいの高さだということも少なくありません。人間に置き換えてみれば、自分の身長ほどの段差を想像してみましょう。登ったり下りたりするのがとても大変そうですよね。
階段、ソファ、椅子など、小型犬にとっては自分の背より高い段差が家の中にはたくさん存在します。身軽な子の場合はひょいひょいと飛び乗ったり下りたりできますが、これも腰や膝、股関節などには大きな負担になりますし、落下するとケガの原因にもなります。
ケガを防止するためにも、高い段差にはスロープを付けたり小さな階段を付けてあげたりして負担を減らしてあげましょう。
またベランダや縁側なども犬に自由に出入りさせていると、落下の危険が増してしまいます。浴槽も一度落っこちると滑って上がれなくなります。このような事故を防ぐためには、犬が簡単に出入りできないように柵を設けるなど工夫が必要です。
まとめ
犬を室内で飼育することは、小さな子供と一緒に生活することと同じです。滑ったり転んだり、暖房機での火傷、火事などのリスクも考える必要があります。
転倒防止にマットを敷いたり、室温を安全に保つためにエアコンを使用したり、段差を解消するためのグッズを使ったりとお金がかかることも多々あります。また不要なものをちゃんと片付ける必要もあるでしょう。
安心して暮らしていってもらえるよう、飼い主さん側も安全に配慮して工夫していきましょうね。